ブックタイトルメカトロニクス8月号2021年

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概要

メカトロニクス8月号2021年

MECHATRONICS 2021.8 ??フィルム、充填剤、機能添加剤などの化学/素材業界に新たな提案として4種の国際的ノイズ試験で高機能ナノセルロース素材の提供を開始優れたノイズ耐量を達成したオペアンプを開発 横河電機(株)の子会社である横河バイオフロンティア(株)は、100%植物由来の素材である硫酸エステル化セルロースナノファイバー『S-CNF』を提供する事業を開始した。第一段階としてサンプル提供を開始、今後は商用生産にも着手し、化学/素材産業を中心とするユーザー向けに植物由来の多様性に優れた素材として提供していく。 本製品は、一般的なセルロースナノファイバーの特徴に加え、ゲル状から乾燥させて粉末状にしても水分を与えることで物理的性質を再現できるという特徴がある。そのため、ゲル状に比べて体積と重量が100分の1程度になる粉末状にすれば輸送時や保管時のコスト抑制に大きく貢献することができる。また、この性質によって水分との配合比率も自由に変えることができるため、用途に合わせて素材の性質を変化させる柔軟な対応が可能。さらに、 ローム(株)は、車載エンジンコントロールユニットやFA機器の異常検知システムなど、過酷な環境で高速のセンシングを必要とする車載/産業機器に向けて、優れたEMI耐量(以下、ノイズ耐量)を実現した、Rail to Rail入出力高速CMOSオペアンプ『BD87581YG-C(1ch品)』、『BD87582YFVM-C(2ch品)』を開発した。 高ノイズ耐量の同社製『EMARMOURシリーズ』は、アプリケーション上で特別な対策をしなくても製品がノイズで誤動作しない事を目指して開発され、中でも今回発表された本製品は、国際的に使用される4種のノイズ評価試験で圧倒的な性能を達成している。例えば、自動車メーカーが実施する「電波放射試験 ISO 11452-2」において、一般品は全ノイズ周波数帯域での出力電圧が±300mV以上変動するのに対して、本製品は±10mV以下(一般品比繊維をほぐす生産工程で必要なエネルギーが、一般的なセルロースナノファイバーに比べて抑えられる試算となっており、製造コストの面でも大きな貢献が期待できる。 セルロースナノファイバーは、植物の主成分であるセルロースを加工した繊維状のバイオマス素材で、木材などから抽出し、繊維を細かくほぐすことで生産される。素材としての一般的な特徴は生産/廃棄に関する環境負荷が小さい、軽量で強度が高い、熱変形が小さい、酸素などのガスに対するバリア性(気体の遮断性)が高いなど様々で、素材産業を中心とする多くの企業が注目している。 同社では、今後、本製品の商用生産に取り組み、化学/素材業界を中心とするユーザー向けに生産品の販売と、商用生産のライセンス販売のビジネス展開を目指していく。また、本製品を使ったユーザーとの共同研究開発も検討し30分の1)を実現。このため、センサなどの後段に設置した際、外部ノイズの影響を一切受けずに、またCMOS素子構造により精度良くかつ素早い信号増幅を可能にすることで、各種異常検知システムをはじめとする幅広いアプリケーションの設計工数削減と高信頼化に大きく貢献する。 近年、電気自動車やADASに搭載される車載電装システムでは、電子化/高密度化が進んだことでノイズ環境がますます悪化している。一般的に自動車開発において、ノイズ評価は基板やシステム単体で行うことが難しく、組み立て後に行う必要があるが、評価がNGになれば大規模の修正となるため、ノイズ設計は大きな課題となっている。同社は、この課題に対して、自社の垂直統合型生産体制とアナログ設計技術を駆使し、2017年より圧倒的ノイズ耐量でノイズ設計負荷を軽減する『EMARMOURシリーズ』を開発、車載/産業機器市場で高い評価を得ている。 今回発表された本製品は、2021年5月から当面月産100万個の体制で量産を開始している。2021.8ていく。請求番号H5004請求番号H5003請求番号H0005