ブックタイトルメカトロニクス12月2020年

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概要

メカトロニクス12月2020年

MECHATRONICS 2020.12 45図1 日本の自販機普及台数の推移(JVMA)表1 自販機の略史年 度内 容紀元前215 年自販機が発明されたのは、古代エジプトでアレクサンドリアの寺院に設置された「聖水」販売機がルーツで、コインの重みで一定の水が蛇口から排出される仕組みであった。謎めいた仕掛けで参拝者を不思議がらせる狙いでもあった1615年現存する自販機では、英国のタバコ販売機が最も古く、居酒屋や宿屋に設置された1822年英国のリチャード・カーライルという自由思想家の本屋が、警察や公安機関に抵抗して本を売るために書籍を自販機で販売1888年Thomas Adams Gum Companyによってニューヨークの駅プラットフォームに初めて自販機を設置してガムを販売1890 年 俵谷高七が考案した「たばこ等の物品」の販売する機械が日本の自販機の起源1904 年日本に現存する最も古い自販機は俵谷高七が1904 年に開発した「自動郵便切手葉書売下機」で東京都大井町にあった通信博物館に展示されていた1908年紙カップの飲料自販機が米国で開発される1924年中山小一郎が考案した「バラ菓子自販機」が普及型自販機の起源1953年10 円青銅貨が発行されたのを機に手動式の改良型入場券自販機が登場1957年自販機のルーツは愛知県のホシザキ電機が開発した「噴水型ジュース自販機」(オアシス)で、始まったとされる。10 円でジュースが出るもので、10,000 台も売れた1962 年三菱重工とアメリカのベンド社(Vendo)によるベンダー“V-63<半自動>”および“V-144<全自動>” が、東京コカ・コーラに納入されたのがコカ・コーラベンダー第1号。同年、合計880 台が全国に設置された。(この時のコーラは40 円)日本における清涼飲料用自販機導入の最初であり、今日の日本における本格的なベンダー市場開拓の原点となる1963 年オムロン(立石電機)、自動券売機を中央研究所で完成クボタ、自販機を販売日本自販機工業会設立1964年オムロン、国鉄神戸駅から自動券売機の開発要請を受ける1967 年阪急電鉄北千里駅に無人駅システムが導入される新100 円、新50 円硬貨が発行され、これが自販機を推し進めることなる1968 年国鉄が自動改札用切符を自販機で発売を東京、大阪の各駅で実施ポッカコーポレーションの創業者 谷田利景が岐阜県の養老サービスエリアで、温かいコーヒーが車内で飲めないかとアイディアがひらめき温め機能付き自販機の開発の必要性を感じる1970年三洋自販機社製のSVM-172Cが初めて37台設置される。缶ベンダーは非炭酸飲料の販売や、多種類の製品を売ることを可能にした。ベンダーによる販売は広く受け入れられ、コカ・コーラシステムはその後、急速なベンダー展開を推進1972年ポッカコーポレーションが缶入りのポッカコーヒーを発売1973年ダイドードリンコが卓上型自販機を発売ポッカコーポレーション、冷温兼用の自販機を三共電器(現サンデン)と共同で開発し、1号機を養老サービスエリアに設置1974年温・冷の飲料を同時発売できる自販機を世界に先駆けて製品化1975年日本コカコーラが缶コーヒー「ジョージア」の発売を契機とし、“ホット & コールドコンビネーション機”として、カップベンディングマシンを開発。翌年8月より市場導入。この機種は、1年を通して安定した売上を見込める革新的な自販機となった東京都国分寺市に自販機だけが置かれた世界で初めての無人スーパーが完成。約330m2の店舗内に67 台の大型自販機が置かれ、約2,500品目の商品を扱うことで開始1976 年ホット & コールドコンビネーション機が登場(Pokkaで適用)1982 年500円紙幣の代わりに登場した500 円硬貨の直径が26.5mmになったのは、普及している自販機で使用できるサイズにしたため1990 年自販機用冷媒は特定フロンのCFC121993 年自販機用冷媒は代替フロンのHCFC22年 度内 容1995年全国小売酒類販売組合中央会は未成年者飲酒防止の観点からアルコール類の屋外自販機の撤廃を決定1997年PETボトルが自販機で販売されるようになる2000年富士電機が自販機用冷媒に代替フロンHFC407C(R407C)(オゾン層破壊係数は0)を使用2002年自販機が「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)に基づく特定機器に指定され、トップランナー方式によるエネルギー消費効率の達成基準が課せられたダイドードリンコが代替フロンR407Cを使った自販機を発売日本コカコーラが携帯電話の赤外線技術を活用したキャッシュレス自販機の全国展開をスタート2003年日本コカコーラが災害発生時の製品無償提供機能を備えた「災害支援型自販機」の第一号機を、全国に先駆けて埼玉県上尾市市役所に設置2004年富士電機が自販機の断熱材にシクロペンタン発泡ウレタンボードを採用日本コカコーラが非接触型電子マネー「おサイフケータイ」へ対応した自販機の全国展開をスタート2005年富士電機が自販機の断熱材に水発泡ウレタンボードを採用してノンフロン化を達成富士電機が缶飲料自販機の「鉛」を全廃富士電機がノンフロン冷媒を使った自販機の出荷を開始日本コカコーラが「ノンフロン(非 HFC)型自販機」の全国展開をスタート2006年日本コカコーラが自販機のケータイクレジット対応を開始ダイドードリンコがノンフロン冷媒とLED 照明搭載の自販機を発売2007年富士電機が消費電力量を35% 削減可能なCO2ヒートポンプ自販機の量産を開始ダイドードリンコがヒートポンプ式自販機を発売日本コカコーラが1 台の自販機で、複数の電子マネーに対応可能なマルチマネー対応自販機を導入2008 年日本コカコーラが自販機のネットワーク対応を活用して展開する「1 往復オペレーションシステム」の本格導入開始し、電子マネー「Edy」対応を開始日本コカコーラの提案する次世代自販機として、超省エネ環境配慮タイプ「ecoる/E40」の設置開始たばこ自販機に成人識別装置をつけた「taspo」式自販機が稼働2009 年日本自販機工業会を社団法人化JR東日本営業エリア内において、「Suica」対応を開始2010 年日本コカコーラが搭載したソーラーパネルによる蓄電で、“ 夜間照明の消費電力量ゼロ”を実現。2010 年度中に全国で、1,500 台規模での設置・展開を予定ファミリーマートが最大60 品まで販売できる自販機をオフィスや病院などの従業員用スペース、高速道路のサービスエリアなど関東を中心に 1,086 拠点、1,520 台を設置して売り上げに寄与2011 年日本コカコーラが新型自販機「3D VIS」の1号機を東京都港区に導入。「ecoる」という新型自販機でヒ ートポンプ、太陽光パネルなど取り付けた省エネ機で、2020 年までに全台、切り替えるエム・ヴィ・エム商事がリンゴの自販機を展開(りんごの約半個分がカットされ袋入りで販売)2012 年UCHIO WILLが印鑑を 5?10分程度で作る自販機を展開2013 年ダイドードリンコがロシアに進出2014 年日本コカコーラグループが災害に対応する自販機の設置台数は全国で約7,800 台を設置2015 年ダイドードリンコは自販機を使って傘を無償で貸し出す「レンタルアンブレラ」活動を開始2016 年アサヒ飲料が災害対策用自販機でマグネシウム空気電池を販売(東日本大震災の被災地である福島県の学校や病院などの避難所を中心に100 台を設置予定)2017 年タッチパネル方式でバーコードをスマホで読んで購入する自販機が登場(コイン投入口がない自販機)「日本自販機工業会」から、「日本自販機システム機械工業会」に名前を改名https://www.jvma.or.jp/information/fukyu2019.pdfhttps://www.jvma.or.jp/information/information_5.html