ブックタイトルメカトロニクス8月号2020年
- ページ
- 9/52
このページは メカトロニクス8月号2020年 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは メカトロニクス8月号2020年 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
メカトロニクス8月号2020年
MECHATRONICS 2020.8 9機器のカラーユニバーサルデザイン化に最適な水位情報をリアルタイムで可視化/共有する青緑色チップLEDを開発河川水位IoT監視パッケージを発売 ローム(株)は、火災報知システムの表示灯や産業機器の安全性警告ランプ、公共交通機関の情報掲示など、機器のカラーユニバーサルデザイン化に貢献する1608サイズ(1.6×0.8mm)の高信頼性青緑色チップLED『SMLD12E2N1W』および『SMLD12E3N1W』を開発した。 同製品は、1608サイズで第三者認証機関NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)の認証を取得したLED 製品であり、多様な色覚をもつ方々に配慮する配色/デザインの実現に貢献する。また、新樹脂を採用することで、従来エポキシ樹脂の課題であった光度劣化による製品の短寿命、シリコーン樹脂の課題であった実装性を左右するモールド強度をそれぞれ改善しており、高信頼性を確保している。車載信頼性規格AEC-Q102に準拠した NECプラットフォームズ(株)は、中小河川向けに広域無線通信技術(LPWA)を活用して、河川に設置した水位センサからリアルタイムに水位情報を収集し、クラウド上で可視化する「河川水位IoT 監視パッケージ」を発売した。 同製品は、収集した水位情報はクラウド上に蓄積され、住民が防災情報としてWEBブラウザを通じてリアルタイムに閲覧することができる。平時は1 時間、大雨時は10分おきにデータが更新され、WEB 画面上のマップから観測地点を選択してデータを表示し、現在の水位や水位の変化、注意水位、危険水位といった情報をグラフ化して提供。また、無線エリア調査からネットワークの構築、監視対象地点への水位センサ子局の設置、住民に公開するシステムの運営、保守までをワンパッケージ化し役務提供することで、短期間での導入と初期費用不要で低コストでのサービス製品もラインアップしており、高信頼性が求められる車載や産業機器で安心して使用することができる。 色は重要な情報伝達手段のひとつとされており、日々あらゆる場面で活用されている。一方、世界には赤色と緑色を見分けにくいと感じるP 型、D 型色覚者が約2 億人いると言われており、色の組み合わせによってはかえって正しく情報が伝わらない場合がある。さらに、色覚には個人差があるため、お互いの色の見え方や不便さが想像しにくく、また周囲の人がその不便さに気づきにくいという課題もある。こうした中、より多くの人々に等しく情報を届けるため、多様な色覚に配慮したカラーユニバーサルデザイン対応機器の社会的必要性が高まっている。 同社では、2020年4月より月産100万個の体制で本格量産出荷を開始しており、今後も人々の安心、快適な生運用が可能。さらに、IoT 向けに有用な技術として注目されているLPWAを採用して無線網を構築し、様々な地形や環境に合わせて柔軟に広域エリアをカバー。そして、河川水位測定に最適化した水位センサー子局で長期稼働を実現する。 近年、局地的な大雨等が頻発し、全国各地で浸水被害が問題となっており、特に市街地を流れる中小河川において、水位の上昇により水はけが悪化し、建物や土地、道路が浸水する内水氾濫のリスクが高まっている。内水氾濫は、急激な水位の上昇により短時間で被害が拡大する恐れがあるため、河川水位のリアルタイムな状況把握と住民に向けた防災情報発信の重要性が高まっている。同製品は、すでに静岡県掛川市において、実際の環境下での動作検証を重ねており、高い可用性を実証している。 同社では、2020年6月17日より販売を開始しており、今後5年間で中小河川を有する40自治体向けに販売を計画している。2020.8活に寄り添う高信頼性のLED開発を進め、製品ラインアップを強化していく。請求番号H0009請求番号H5004請求番号H5003