ブックタイトルメカトロニクス6月号2020年
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メカトロニクス6月号2020年
48 MECHATRONICS 2020.6 新エネルギーに関する総合展『スマートエネルギーWeek 2020』が、2 月26日(水)~28日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催された。 同展示会は、『第16 回 [国際]水素・燃料電池展 ~FC EXPO 2020~』、『第13 回 [国際]太陽光発電展 ~PV EXPO 2020 ~』、『第11 回 [ 国際]二次電池展 ~バッテリー ジャパン~』、『第10回 [国際]スマートグリッド EXPO』、『第8 回 [国際]風力発電展 ~WIND EXPO 2020~』、『第5 回 [国際]バイオマス展』、『第4 回 [次世代]火力発電 EXPO』『第2 回 資源リサイクル EXPO』で構成され、3日間の総来場者数は18,509名だった。■P2P 電力取引実証プロジェクトをスタ ート (株)FAプロダクツでは、2020 年に運用を開始する「P2P 電力取引実証プロジェクト」を紹介していた。 この取り組みは、FAプロダクツを幹事企業(=全体統括・発電事業者)に、(株)ミライネクト(=サービスプロバイダ)、デジタルグリッド(株)(=DGP運用・システム開発)、日東工業(株)(=DGC盤・電源設備提供)、徳倉建設(株)および坂田建設(株)(=建設工事)と共同で、デジタルグリッドが提供するデジタルグリッドプラットフォームを利用したプロジェクト。開始後は随時参画企業を募集し、ネットワークの拡大を目指す。■独自のAI / IoT 技術を適応 三菱重工業(株)は、独自のAI /IoT 技術を適応した『ENERGY CLOUD Service』の取り組みを紹介していた。 同社では、自社内で独自にAIを開発した。従来から工学的アプローチによるモデル開発/シミュレーション技術が得意であることから、多種多様なものづくりの工程で、統計手法を使った品質管理を実践。豊富な現場の運営ノウハウを「教師データ」とすることで、独自のAIモデルを構築した。そして、AI 活用ノウハウをパッケージ化し、汎用サービス『ENERGY CLOUD』として、社外への提供を開始。そこで様々なジャンルへのサービスを展開しているが、なかでも独自の運営ノウハウを必要とする化学業界においてその有効性が評価されており、たとえば「プラントオペレーションの最適化」や「CO2 低減に向けたエネルギー利用最適化」に貢献している、という。■モジュールを傷つけずに作業可能 ネグロス電工(株)では、太陽電池モジュール上作業台『パネルウォーク』を紹介していた。 同製品は、太陽電池モジュールの上に設置するもので、モジュールを傷つけずに作業することができる。足場板は、主なモジュールサイズに対応。保護具には耐候、耐熱、耐寒性に優れたエチレンプロピレンゴムを採用している。施工の際は、まずモジュールの大きさに合わせて、保護具を足場板の任意の位置に取り付け。そして、保護具を取り付けた足場板をモジュール間に設置する、と簡単で、メンテナンス時の悩みを解消するものとなっている。■人が入りにくい、低く狭い場所に最適 (株)ササキコーポレーションでは、電動リモコン作業機『smamo』を紹介していた。 同製品は、走行ユニットに、様々なアタッチメントを付けることでいろいろな用途に活用できる、というもの。展示会場では、際刈アタッチを付けたものを展示していた。同製品は全高約40cmと低いので、太陽光パネルの下など、人が入りにくい低く狭い場所の草刈作業に最適で、傾斜は最大35度まで作業可能。電動バッテリ式で、低騒音、排ガスゼロ、簡単操作を実現し、壁際や木などの障害物の周りの際まで草刈り作業ができる。■エネルギー変換効率20.71 %を達成 ジンコソーラージャパン(株)は、高効率単結晶モジュールである『タイガーモジュール』を紹介していた。 同モジュールは、高出力化に加えて、セル間のギャップを除去したタイリングリボン(Tiling Ribon)技術や、ハーフカットセルの搭載、9バスバー技術の採用によって効率の向上と電力損失の低減などを図っている製品。同社が開発した丸型リボン技術を採用し、これによって光吸収の再利用が可能となっており、出力が向上している。また、プレス工程後の丸型リボンはより柔軟性があるため、長期信頼性に優れている。最大出力は465W、モジュール変換効率はきわめて高い20.71%を達成。高い機能性で、大型地面ソーラー発電所と分散型プロジェクトにも適用できる。■「もしも」の時に備えるシステム (同)DMM.comでは、住宅用/店舗用リチウムイオン蓄電システム『DMM.make smart』を紹介していた。 地震や台風、停電などの「もしも」の時でも通常時のように快適で安心な生活を送ることができる製品で、太陽光発電や燃料電池(エネファーム)と組み合わせれば、エネルギーの自給自足も実現することができる。家まるごとをバックアップできる大容量の9.8kWh、高出力の3kVAで、エアコンやIH 調理器など200V 機器にも対応可能である他、約3時間のスピード充電を実現している点も大きな特徴となっている。■守秘性と自由度の高い無線通信 長瀬産業(株)のブースでは、有線、電波に次ぐ第三の通信手段として「光(LED)無線通信装置」を紹介していた。 この通信は、光の点滅によって無線通信を行うもので、1 秒間に1 億回以上という高速スピードで点滅するLED 光(可視、赤外、紫外)を制御する技術により、、100Mbps のスピードでデータ伝送を行う守秘性と自由度の高い無線通信を一般的なLEDで可能にした。特徴としては、①安定した通信速度を維持(スループットが一定)、②通信遅延レス(1.0~1.1μms 程度)、③干渉や混信による通信障害が発生しない、④セキュリティの高い1 対1 の無線通信、などの点が挙げられる。 同展示会の次回は2021年3月3日(水)~5日(金)、東京ビッグサイトにおいて開催される予定。2020 年2月26日(水)~28日(金)東京ビッグサイトリード エグジビション ジャパン(株)■ 会 期■ 会 場■ 主 催スマートエネルギーWeek 2020FAプロダクツのブース電動リモコン作業機『smamo』長瀬産業(株)のブース太陽電池モジュール上作業台『パネルウォーク』DMM.comのブース『タイガーモジュール』の展示三菱重工業のブース