ブックタイトルメカトロニクス5月号2020年
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メカトロニクス5月号2020年
MECHATRONICS 2020.5 9実験室での分析を実現する基板の異常が一目でわかるリチウムイオン電池正極材向け化学結合状態解析システムを発売データ解析ソフトウエアを発売 (株)島津製作所は、同社が得意とする蛍光X線技術を応用したリチウムイオン電池正極材向け化学結合状態解析システム『Xspecia(エクスペシア)』を発売した。 同製品は、1 台あれば手軽に正極材の化学結合状態評価が行え、縦172cm、横90cm、奥行120cmという実験室に無理なく置けるサイズを実現したことで、外部機関への試料持ち込みや測定依頼が不要になる。マンガン/コバルト/ニッケルを高い精度で同時に測定でき、わずかな化学結合状態の違いが分析できることで再現性にも優れる。測定条件やスペクトル、測定結果、装置状態などが一画面で表示されており、測定メニューを選び、開始ボタンをクリックすると自動的に価数が計算できる。 リチウムイオン電池は、主に正極材、負極材、セパレータ、電解質で構成されている。電池の高容量化や長寿命 日置電機(株)は、ベアボード検査用フライングプローブテスタの検査結果データをPCに一括で読み込み、統計解析/データの可視化とAI(人工知能)による特異点検出を行うデータ解析ソフトウエア『プロセスアナライザー Pro(UA1801)』を発売した。 同製品は、測定した抵抗値が基準値から何%外れているかを基板のデータ上に色分布で表示することにより、抵抗値の高低が直感的に理解でき、どのあたりにどのような現象が起きているのか一目でわかる。複数基板の同時表示で、個体差の確認や検査日時によるばらつきなども発見できる。また、スルーホールクラックなど特定の潜在不良は、従来の検査方法では良品と判定されることが多く、出荷後に不具合として顕在化する場合があった。こうした潜在不良に、AIを活用して検査結果データから基板全体の抵抗化に向けた研究開発においては、充放電に伴うリチウムイオンの移動量の変化を把握することが欠かせない。電池の構成部材ごとに様々な分析手法が用いられており、特に無機材料で構成される正極材については、非破壊分析という特徴をもつX 線が有効となる。現在は、放射光施設での「XAFS(X線吸収微細構造)分析」や「XPS(X 線光電子分光法)」が一般的であるものの、いずれの手法も場所に制約があったり、高度な専門知識を要したりしている。 同社では、2020 年3 月10日から発売しており、発売から3年で60台の販売を目標にしている(国内外)。また、販売を通じて、素材や電池、自動車などの製造業/研究機関を支援し、リチウムイオン電池の性能と品質の向上に貢献していく。値の分布を学習し、分布から外れた個所(特異点)を識別する。この機能により、従来の検査方法ではばらつきに埋もれて検出できなかった、潜在不良による微小な異常を検出する。さらに、蓄積された検査結果データをPCに一括で読み込み、簡単に統計データを作成。各検査ステップの結果を、値の推移、ヒストグラム、分布図などの形で可視化し、不良の解析を行える。 ベアボードの検査は、基板の配線パターンを電気的に測定して良品/不良品を選別する。近年、電子機器の小型化により、ベアボードの微細化/高密度化/多層化が進み、従来の検査だけではカバーしきれない潜在的な不良が増える傾向にある。そのため、時間や設備などの検査コストをかけて検査項目を増やし、良品基板の選別精度を向上させているが、検査を厳しくするだけでは不良発生の根本解決に至っていないのが現状であった。 同社では、2020年3月26日より販売を開始している。2020.5請求番号E5004請求番号E5003請求番号E0005