ブックタイトルメカトロニクス10月号2018年
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メカトロニクス10月号2018年
8 MECHATRONICS 2018.10220gまでを0.01mgオーダーで計量する切削加工の切りくずに関する様々な課題解決を実現するセミミクロ分析天びんを発売LFV技術搭載可能機種を新たに追加 (株)島津製作所は、最大ひょう量220g、最小読み取り限度0.01mg(10 万分の1g)を実現するセミミクロ分析天びん『AP225W』を発売した。 同製品は、0.01mgオーダーの微量な計量が約2 秒で完了するとともに、温度変化を補正する独自の技術により、温度変化にともなうセンサ感度の変化を抑え、安定した計量を長期にわたって支援する。メスフラスコや試験管などのガラス容器を試料室へそのままセットして計量する際に便利な『スマートホルダ』が標準で付属され、ガラス容器の傾斜保持によって試料を注入しやすくするなど、計量作業を補助する。また、分析天びん本体に組み込むことが可能なオプションのイオナイザ『STABLO-AP』を併用すれば、ガラス容器表面も含めて試料室全体の静電気を素早く除電し、計量時間の短縮と信頼性の向上に貢献する。 シチズンマシナリー(株)は、2017 年春より販売を開始している主軸台移動型CNC自動旋盤『Cincom(シンコム) D25』に、LFV(低周波振動切削)技術を搭載した機種を2018 年8 月に発売した。 LFV 技術は、同社独自の制御技術により、サーボ軸を切削方向に振動挙動させ、切削中に刃物があたらない「空振り」する時間を設けることで切りくずを分断させる加工技術。これにより、小径深穴加工の効率向上や、切りくずが長くなりやすい難削材旋削加工においても切りくずが細かく切断できるなど、切削加工において長年の課題であった切りくずに関する様々な課題解決を実現している。また、切りくず容量の大幅縮小や、ワーク表面への傷防止などにより、長時間高精度加工を実現する。 同社は、2013 年にLFV 技術搭載機種を発売して以そして、高速液体クロマトグラフのユーザー向けに、試薬レシピを記憶する機能やひょう量をガイドする機能を装備し、計量データ管理システム『LabSolutions Balance』を介して同社の分析ネットワークシステムに組み込むことで、ISO17025やISO9001をはじめとする各種規格/規制に対応した環境で、様々な分析装置と一括してデータを管理できる。 希少かつ微量な試料を0.01mgオーダーで計量する製薬や化学、受託分析などの業界では、薬包紙に付着した試料や化学的な物性変化による計量誤差への対策として、フラスコや試験管といったガラス容器ごと試料を計量する必要がある。また、多量の試薬の品質管理においても使用量や変化量を高精度に測定するニーズがあることから、ひょう量値がより大きな分析天びんが求められている。来、シンコム/ミヤノ両ブランド製品への横展開を行ってきた。そして、主力機種である『Cincom L20』へのLFV技術搭載機種を2016年に発売しているが、現在では『Cincom L20』における国内出荷機の半数以上がLFV技術搭載機種となっている。 『Cincom D25』は、最大加工径が25mm 中径材料の複合加工を特徴とする機械で、特に複雑加工においては、切りくずに関連する課題の解決がより重要になっているため、切りくずを細かく切断できるLFV 技術の搭載が期待されていた。今回の『Cincom D25』への搭載により、LFV技術搭載機種は全7 機種となっている。 同社では、ユーザーが抱えている切りくずに関する様々な課題を解決すべく、今後も主力製品を中心にLFV技術搭載機種の拡大を継続していく予定。 同社では、2018 年8 月1日より販売しており、開始より1 年間で国内外200 台の販売を目標にしている。2018.10請求番号 K5002請求番号K5001請求番号K0004