ブックタイトルメカトロニクス9月号2018年

ページ
49/52

このページは メカトロニクス9月号2018年 の電子ブックに掲載されている49ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

メカトロニクス9月号2018年

 2018年6月6日(水)~8日(金)の3日間にわたり、電子回路関連技術の総合展示会である『JPCA Show2018 第48回国際電子回路産業展』『2018 マイクロエレクトロニクスショー 第32 回 最先端実装技術・パッケージング展』『JISSO PROTEC 2018 第20 回 実装プロセステクノロジー展』『有機デバイス総合展2018』『WIRE Japan Show 2018』『SmartSensing 2018』が東京ビッグサイトにおいて開催された。 出展者数は516社、小間数は1,476 小間、3日間の総来場者数は合わせて50,827 名に上った。■千住金属工業の 放熱性向上ソリューション 千住金属工業(株)は、世界的に注目される再生可能エネルギーと電気自動車に貢献できるSMT 向け放熱性向上ソリューションとして、2つのボイド低減方法を紹介していた。 一つ目は、工法から見直した真空リフロー炉『SVR-625GT-C』と装置の性能を最大限に引き出す極低残渣ソルダペースト『M705-NRB60』である。ボイドだけでなく、真空により引き起こされる飛散にも着目し、多段階の真空条件を設定でき、ボイドは面積率で5%未満に抑制しつつ、飛散の低減も両立する。 二つ目は、従来の工法のままでボイドを抑制する、汎用性を追求したソルダペースト『M705-ULT369』である。この製品はボイド低減だけでなく、部品小型化に対応し、廃棄量を低減することもできる製品である。■両面撮像のAOI 検査が可能 シライ電子工業(株)では、両面撮像のAOI検査が可能な、インライン型のAOI『DS2 series』を紹介しており、来場者の注目を集めていた。 ベリファイシステムとの組み合わせによって連続稼働を実現したこの製品は、インラインでの使用が可能。検査データの自動切り替えが可能なため、基板変更やデータ呼び出しの運転停止が不要。また、シートごとのマーキング(インクジェット搭載可能)により、ベリファイ作業のミスを防止。確実な識別や追跡が可能となっている。処理能力は、『DS2-HC』は450 枚/h、『DS2-HR』『DS2-H』は350 枚/h、『DS2-M』は240 枚/h、投入サイズは305×305mm~685×685mm(特別仕様として、最小:255×255mm 対応可能)、検査範囲:305×305mm~670×685mm、となっている。■オリジナル製作可能な治具 パスコン(株)では、治工具、検査機のオーダーメイドに関する展示を行っていた。 同社はFIX製作~検査制御回路~検査ソフトまでを一貫してサポート。様々なニーズが要求される精密機器の検査工程の中で、オーダーメイドでの製作/作業性改善の提案/短納期製作への取り組みを行っている。各種製作品は3DCAD(SolidWorks)にて設計しており、完成イメージを事前に確認することができる。 また、ハンドプレス治具(はさみ型、垂直昇降型、カスタム型)など、各種作業用途に合わせて製作可能。ROM書き込み、各種電気検査などの使用用途に適した小型基板検査治具や、4 方向からのコンタクトが可能で各種電気検査などの使用に適した4方向スライド式治具など、自動機、手動機、カスタム品など各種作業用途に合わせた製作が可能となっている。ブースでは、小型インライン3 連 検査治具サンプルを参考出展し、注目を集めていた。■自社運用を実現するIoT (株)FAプロダクツのブースでは、スモールスタートができ、自社運用を実現するIoT、「稼働監視パッケージ」を紹介していた。 同システムは自動帳票、稼働監視、生産進捗監視、ロス分析ができる機能を標準搭載。自動帳票機能で面倒な帳票作業から解放してくれる他、デフォルトで生産進捗画面やロス分析画面がモニタリング可能。既存設備はそのままに、ユーザー自身で簡単かつ自由に改造/追加ができるハードとソフトをセットにしており、スマートファクトリー化のスモールスタートが実現できるパッケージとなっている。低コストである点、専門知識が不要で簡単に設定できる点も大きな特徴となっている。2018年6月6日(水)~8日(金)東京ビッグサイト(一社)日本電子回路工業会(JPCA Show)/(一社)日本ロボット工業会(JISSO PROTEC)■ 会 期■ 会 場■ 主 催JPCA Show 2018JISSO PROTEC 2018(第20回 実装プロセステクノロジー展)MECHATRONICS 2018.9 49インライン型AO『I DS2 series』に関する展示(写真は『DS2-H』)■手軽に自動化を実現 (株)FUJIでは、ティーチング不要で導入が簡単な小型多関節ロボット『SmartWing』を、デモを交えて紹介していた。 同製品は、座標補正技術とビジョンデータの活用によって、従来のロボットで必要だった現物あわせでのティーチングが不要なので、立ち上げに要する時間を大幅に短縮。登録済みの動作「技」に、「何を」「どこに」という情報を与えるだけの簡単な操作で、ロボットの動作を作成可能なのでロボットプログラムを作成する時間を削減できる。また、専門の知識や経験を必要とせず簡単に画像処理データやロボット動作を作成できるという特徴を有している。 ブースでは、『SmartWing』を使用した、挿し込み作業を自動化する部品自動挿入機のデモンストレーションが行われていた。■飛散がなく均一な塗布膜厚を実現 アルファ?デザイン(株)では、ダブルノズルによって塗り残しがない防湿剤塗布装置『ACM-300L』と、基板供給装置『ACL-22』を展示していた。 防湿剤塗布装置『ACM-300L』は、循環式による安定した塗布を実現する製品。飛散がなく塗布膜厚も均一で、2 ヘッドなので細かいところも塗布できる。また、高さ認識を取り入れたオートプログラムソフト『αPRO-3D』を使って、簡単にプログラムを作成することができる。同ソフトは、高さ認識によって塗布軌跡を自動設定。誰でも簡単にプログラム作成できるもので、これにより3Dによる、ぶつからないプログラミングを実現する。 基板供給装置『ACL-22』は、M サイズマガジンラック(標準仕様)以外にも対応でき、マガジンラック供給数変更もニーズに合わせて対応可能な製品となっている。ブースでは塗布検査装置の展示も併せ、塗布から検査まで、同社の多彩なラインシステムを紹介していた。 同展示会の次回開催は、2019年6月5日(水)~7日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて予定されている。放熱性向上ソリューションに関する展示参考出展された小型自動搬送治具『SmartWing』を使用した、異形部品の自動挿入機のデモ『稼働監視パッケージ』に関する展示防湿剤塗布装置『ACM-300L』と、基板供給装置『ACL-22』