ブックタイトルメカトロニクス6月号2018年

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概要

メカトロニクス6月号2018年

根などの多様な用途に設置可能な分散型の製品となっている。■地球に優しく、かつ、 省エネと省メンテナンスを実現 リタール(株)のブースでは、ノンフロンタイプの盤用クーリングユニット『Blue e NF』を紹介していた。 これは、フロン排出抑制法対象外の冷媒「R1234yf」を採用しているため、3か月に1回の法定点検が不要で、廃棄時のフロン回収と破壊の必要がない製品。ウォールマウント(側面取り付け)タイプで、日本市場向けに開発された200V 仕様で、同出力の従来品からの置き換えにあたってはカットアウトを変更が不要。同社の『Bluee』シリーズの機能はそのままに、省エネと効率のよい冷却を実現しており、内部循環ファンを盤内温度に応じて停止させるエコモード機能によって省エネに貢献する。下吹出で効率よく冷やす盤内エアフローであり、吸気口と吹出口が離れている構造のため冷気の短絡が起こりにくい。ナノコーティングでフィルタ不要である点も大きな特徴となっている。■ LRF の採用で高出力を実現 トリナ・ソーラー・ジャパン(株)では、メガソーラーや産業向けに、より多い出力を実現する多結晶のフレーム付きハーフ-セルモジュール『SPLITMAX』を紹介していた。 同製品は、セルを2 分の1 サイズにカットしたハーフカットセルを採用することによって、セルの電流値を半分に下げ、セル内部の発電ロスを約4分の1に低減。また、LRF(Light Redirecting Film)を用いることでさらに高出力を得ることができ、モジュール1 枚あたりの発電量が約10W 増加している。さらに、セルストリングスを分割して並列に接続を行う新しい配線技術を採用したことによって、パネルに生じる影により引き起こされる出力損失の大幅な低減を実現している。ヨーロッパやアメリカで主流となっている縦置きでモジュールを設置することで、下部に影がかかっても上部は影の影響を受けずに発電するため、出力ロスを抑えることができる。 同展示会の次回開催は、2019年2月27日(水)~3月1日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて予定されている。(PV不足時、夜間など)にはEV用パワーコンディショナ(V2H)6kWを通じて供給する。ブースでは、屋根部分にソーラーパネルを設置したカーポートを展示していた。■高い発電力と 優れた信頼性の両立を実現 ハンファQセルズジャパン(株)では、同社独自の新技術である「Q.ANTUM DUOテクノロジー」を搭載した新型の高効率太陽電池モジュール『Q.PEAK DUO-G5』を展示していた。同製品は、高い発電力と優れた信頼性の両立を実現したフラッグシップモデルである。 「Q.ANTUM DUOテクノロジー」は、電気損失を低減するハーフセル技術や、バスバー電極間の距離を縮めて電子をより多く集めるとともに電力の通り道を増やすことで抵抗損失を抑えて出力を向上させた6 本バスバー技術、フラットリボンの代わりにラウンドワイヤをバスバーに採用して電極の幅と合わせて影の影響を受ける部分を75%を削減し出力を向上させるワイヤインタコネクションなどの技術を融合したもの。これによって『Q.PEAKDUO-G5』は、太陽光を効率よく活用し、電力損失を抑えて高い発電量を実現している。■水上での太陽光発電を 簡単に実現できるシステム カナディアン・ソ-ラー・ジャパン(株)では、水上設置システムソリューション『sunaqua』を紹介していた。 同システムは、太陽電池モジュールと水上用フロートパワーコンディショナ、係留器具との組み合わせによるもの。太陽電池モジュールは、水上に強い高効率多結晶モジュール『KuDymond BiKu MODULE』を使用。樹脂製のバックシートではどんなに強化しても水分を完全にシャットアウトすることができないが、同製品はモジュール背面にもガラスを使用したWガラスモジュールを採用し、安心して長期発電を期待できる。水上用フロートは、池の形状に柔軟にフィットできるフロートシステムを採用。また、ひとつひとつのフロートが、コンパクトなセパレートタイプであるため大きな重機を使用することなく水上に搬入して施工できる。そしてパワーコンディショナには、最大変換効率98.5%を実現する新製品『CSI-33.3KTL』を用意。ため池の他、特高、高圧メガソーラー用途から、工場/倉庫屋MECHATRONICS 2018.6 49『Q.PEAK DUO-G5』『Blue e NF』水上設置システムソリューション『sunaqua』に関する展示■集中制御と最適化を実現するシステム ABB日本ベーレー(株)のブースでは、バーチャルパワープラント(仮想発電所、VPP)やマイクログリッドなどにおいて、複数の発電、需要及びストレージの最適運用を実現する電力需給一括管理システム(ソフトウエア)である、『ABB Abiliy Virtual Power Pools』を紹介していた。 エネルギー需要の高まりと再生可能エネルギーへの転換によって急速に普及しつつあるVPP。そのような中で、同社のソリューションポートフォリオは、分散型電源をまとめてプールし運用するためのすべてのニーズと要件に対応している。そしてこの『ABB Abiliy VirtualPower Pools』がこのポートフォリオにおけるもっとも重要なものとなっている。 同システムには、ネットワークに接続された発電システムやVPP の自動調整機能があり、電力プール内の各分散型電源への運転指令とグリッドサービスをそれぞれのシステム条件に合わせリアルタイムで最適化できるので、発電所、発電ユニット、バッテリストレージおよび需要家を束ねた電力取引を可能とする。 日本でも現在、エネルギー市場改革が起こっており、急成長する再生可能エネルギー活用の利点を最大限に引き出すことに貢献するものとして、多くの来場者の注目を集めていた。■太陽光発電を活用し、 電力を自給自足する家 インリー・グリーンエナジージャパン (株)のブースでは、太陽光発電を活用し、電力を自給自足する『オフグリッドハウス』に関する展示を行っていた。 同社では、この『オフグリッドハウス』を構想段階(ゼロ)からシステムを開発し、短い期間で市販可能なレベルで完成させたという。 オフグリッドとは、グリッド(送電線)とつながっていない独立電源。この家では、通常時には太陽光発電(PV)で、太陽光発電システム用パワーコンディショナ、分電盤を(HEMS)を経て、電化製品に電力を供給し、EV時『ABB Abiliy Virtual Power Pools』に関する展示『SPLITMAX』『オフグリッドハウス』に関する展示。カーポートの屋根部分にはソーラーパネルが取り入れられている