ブックタイトルメカトロニクス3月号2018年
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メカトロニクス3月号2018年
2017 年12月13日(水)~15日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON JAPAN2017が、SEMI の主催によって開催された。 3日間の展示会の総来場者数は、67,613名に上った。■各種モータの展開で培ったノウハウで、 的確に振動を制御するグラナイト状の サブシステム Akribis Systems Japan(株)では、同社のダイレクトドライブモータや、コアあり/コアなしリニアモータなどの各種製品群を紹介しつつ、グラナイト状のサブシステムについても案内をしていた。 今日のモータは非常に正確な動きを実現するが、その動きが複雑であればあるほど振動の制御が難しいものとなっている。そのためには、力のかかりかたや動きを解析する必要があるが、しかし人材の不足などもあり、負担が大きい。同社ではリニアモータについて多くのシェアを有しており、制御についても多くのノウハウを保有。解析についても最新のツールを用い、グラナイト状のサブシステムを、主に中国で数多く提供しているが、今後は日本でのさらなる展開を目指すという。■実験、研究開発向けの ALD(原子層堆積)成膜 ワッティー(株)では、実験、研究開発向けのALD(原子層堆積)成膜装置を紹介していた。 2インチモデルから8インチモデルまで、幅広いラインアップでユーザーニーズに応える製品で、Al2O3、TiO2、HfO2、ZrO2、TiNなどの成膜対応事例がある。プロセス排気用除外設備標準搭載(レスオプション可能)、マニュアルマルチチャンバをはじめL/L 仕様まで対応可能、パージ及びキャリアガス用ピュリファイア標準搭載(レスオプション可能)、使用方法や頻度に合わせたプリカーサボトルを選択可能、などの特徴を有する。 また、同社ではALD 受託成膜サービスも行っている。各種酸化膜/窒化膜のプロセスが可能で、テストチップのオプション販売。膜質評価解析(オプション)にも対応している。■超音波流量センサ、コントロールバルブ、 流量演算/バルブ制御回路部を一体 化した流量コントローラ 東京計装(株)では、流量コントローラを紹介していた。 『CLFC300』は、超音波流量センサ、コントロールバルブ、流量演算/バルブ制御回路部を一体化した製品。バルブはスラリ用ピンチチューブタイプとニードルタイプを用意。ピンチチューブには耐久性に優れたStyle100「STA-PURE」チューブを採用。優れた耐気泡性能と制御性能で、接液部は、PFAまたはPTFE、ハウジング材質にはPVDFを採用している。流量レンジは2.5-25m?/min~200-2000m?/min、となっている。 『CLFC500』は、高温流体対応の製品で、10~80℃(標準)、10~180 ℃(高温仕様)に対応。コンパクト設計:本体幅40mm、流量レンジ:2.5-25m?/min ~300-3000m?/min。■リフレッシュを極限まで減らし 極低消費電力を実現するDOSRAM (株)半導体エネルギー研究所では、様々なテーマの研究成果をポスター展示していた。 「極低消費電力メモリ」のテーマでは、「リフレッシュを極限まで減らし極低消費電力を実現するDOSRAM」を紹介。特徴としては、①OSFET(OxideSemiconductor FET)の極小オフ電流を利用した長い保持時間が可能となり、低リフレッシュレートを実現、② 1T1CメモリセルがSi 回路上に積層する構造、③メモリセルアレイを面積増なしでセンスアンプの上に積層、④ビット線を分割でき、セル容量をDRAM の1/5~1/10に削減、などの点が挙げられる。 「バッテリ×AI」のテーマでは、「リチウムイオン電池の安全な制御システムの提案」、として、「Alによるリチウムイオン電池の異常検知」を紹介していた。特徴としては、① LSTM(Long Short ーterm Memory)を用いて少し先の充電電圧をリアルタイムで予測、②過去の予測結果と現在の測定値を比較して即座に異常を検知、③正常データのみの学習で異常を検知(異常を示す教師データを必要としない)、④OSLSIと組み合わせれば、小面積、省電力なシステムが可能に、などの点がある。■加熱/冷却/気化する流体の種類を 選ばない熱交換器 日新ネオ(株)では、熱交換器『NeoMagic+Heat』と、高効率のVortex気化器『NV-050M』を紹介していた。 熱交換器『NeoMagic』は、加熱/冷却/気化する流体の種類を選ばない熱交換器で、新しいプロセスを可能にし、安全性とロングライフを実現する。『NV-050M』の仕様は、最大気化流量:H2O 8g/min、TEOS 25g/min、キャリアガス流量:5~30?/min(N2)、最高温度:450 ℃、 標準リーク:10×10-8 Pa・m3/s(He)、などとなっている。ブースではこの2つを組み合わせて展示し、注目を集めていた。 同展示会の次回開催は、2018 年12 月12日(水)~14日(金)、東京ビッグサイトにおいて予定されている。2017年12 月13 日(水)~15日(金)東京ビッグサイトSEMI■ 会 期■ 会 場■ 主 催SEMICON Japan 2017MECHATRONICS 2018.3 49Akribis Systems Japanのブース『CLFC300』ワッティーのブース半導体エネルギー研究所のブース熱交換器『NeoMagic+Heat』と、高効率のVortex気化器『NV-050M』を組みあわせた展示