ブックタイトルメカトロニクス2月号2018年

概要

メカトロニクス2月号2018年

8 MECHATRONICS 2018.2遠隔ファイル取得機能と遠隔操作機能を搭載した優れた計測精度と観察能力を実現した遠隔計測サービスを発売計測用X線CTシステムを発売　日置電機（株）は、2017 年5 月より「難しいネットワーク知識は一切不要、届いてから5 分で始められる遠隔計測サービスを提供」というコンセプトで、遠隔計測サービス『SF4101（GENNECT Remote Basic）』を販売しているが、このたびSF4101 の機能に加え、計測器内の測定ファイルをオフィスのPCへ転送したり、遠隔で計測器の操作や設定変更したりできる機能を新たに搭載した、『SF4102（GENNECT Remote Pro』を発売した。　同製品は、計測器本体に保存された測定ファイルを遠隔で安全に取得する機能が搭載され、例えば電源品質アナライザを用いたノイズ波形の捕捉のように、計測器本体の機能を活用した高度な解析がオフィスにいながら可能になる。また、計測器本体のHTTP サーバ機能を利用した遠隔操作をサポートし、。ボタン1つでPCと計測器間に暗　（株）島津製作所は、ワーク（検査対象物）のX線CT 画像撮影と高精度な内部寸法の計測が可能な、同社としては初となる計測用X 線CTシステム『XDimensus 300』を発売した。　同製品は、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で開発し、同社製マイクロフォーカスX 線CTシステムのフラッグシップモデル『inspeXio（インスペクシオ）SMX-225CT FPD HR』と同等となる高解像度での観察が可能であるとともに、最大許容指示誤差±3.8～9.8μm（測定寸法による）という計測用X 線CTシステムとして優れた計測精度を実現。直径300×高さ300mm、最大質量10kgまでのワークをセットでき、複雑な条件設定無しでスムーズにX 線撮影を開始できる。また、装置内温度を20 ℃に保つ機能やステータス異常を検知して通知す号化トンネルを作成でき、このトンネルを通してHTTP 通信を行うため、オフィスにいながら簡単かつ安全な遠隔操作を実現する。　ここ数年で、IoTという言葉が急速に普及してきたが、実際に現場に設置した計測器による遠隔監視を行うためには、それぞれ別々の企業から提供される通信回線／通信ボックス／クラウドサービスなどを組み合わせる必要があり、ネットワークやプログラミングなどの幅広く高度な知識が必要であった。クラウドのみ、あるいは通信回線のみに限定すれば、手頃な従量課金のサービスも普及し始めているが、逆に定額制でないために予算化が難しく、かえって導入しづらいという声も多く聞かれている。　同社では、こうした課題を解決するために遠隔計測サービスを開発し、今回の新製品は年間で150台の販売を目る機能も標準搭載しており、計測能力や観察能力だけでなく使い勝手も兼ね備えている。自動車業界や電子部品業界における図面の検証をはじめ、樹脂成形品やアルミ加工品の検査などにおいて、作業の効率化や品質精度向上への貢献が期待できる。　車載部品市場やスマートフォン部品市場の拡大、設計ツールの多様化、工作機械の精度向上などにともない、様々な工業製品の構造や形状の複雑化が進み、設計図面通りに製品が完成しているか検証する作業の時間が増加傾向にある。そこで、X線と画像処理によって検査対象物の内部も含めた寸法や体積データを一度に取得できる計測用X線CTシステムに注目が集まっている。また、近年、複雑な構造の造形物を出力できる3Dプリンタが普及しつつあることから、内部計測の重要性が高まっている。　同社では、2017 年12 月13日より販売を開始しており、1 年間で国内外10 台の販売を目標にしている。標にしている。2018.2請求番号 B5002請求番号B5001請求番号B0004