ブックタイトルメカトロニクス1月号2018年

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概要

メカトロニクス1月号2018年

 2017 年10 月4日~6日の3日間、幕張メッセにおいて最先端光技術の国際展『インターオプト2017』が開催された。 本展示会は、同時開催の『BioOpto Japan』『LaserTech』『LED Japan』の4つの切り口を提供する展示会とともに、光技術の総合プラットホーム『All aboutPHOTONICS 2017』として行われた。『All aboutPHOTONICS 2017』の3日間の来場者は4,619 名に上った。■最先端の各種部品のパッケージング技 術に適したサブミクロンレベルの位置 精度 ファインテック日本(株)では、様々なボンディングプロセスに柔軟に対応し、繊細な材質の実装や幅広いボンディングプロセスを実現する、サブミクロン対応 高精度ダイボンディング装置『FINEPLACER lambda』を紹介していた。 同製品は最先端の各種部品のパッケージング技術に適したサブミクロンレベルの位置精度をもつ、小型、卓上型、高精度ダイボンダ、フリップチップボンダ。モジュール構成を採用しているため、各種の実装アプリケーションに容易に適応する。光学系解像度が高く、クローズドループ型の荷重制御機構を有し、サブミクロンでの実装位置制御、特殊なピックアップツールによる極小部品の実装を実現する。■網膜に直接映像を投影する技術 (株)QDレーザでは、網膜走査型レーザアイウェア技術を紹介していた。 同技術は、きわめて小型のレーザプロジェクタを眼鏡型フレームの内側に配し、網膜に直接映像を投影するもの。投影された画像は原理的に装用者の視力やピント位置に関係なく結像するため(フリーフォーカス)、たとえば近視、遠視、乱視などの影響を受けにくいため、ロービジョン(社会的弱視)と呼ばれる全盲ではない視覚障害に対する視覚支援が期待できるものとして、開発が進められている。デジタルズームの機能により実視野と比較して0.5 倍/等倍/2 倍の倍率を選択可能で、スマートフォン、タブレット、PCなどの外部デジタル機器とHDMIケーブルを介して接続し、動画や写真、電子書籍などを閲覧できる。■衣類の中の見えない物を 鮮明に確認できる 海洋総合開発(株)では、テラヘルツ波コンパクト型ボディスキャニングシステム『KSK-TH110』を紹介していた。 同製品は、外見からは見えない衣服の下に隠されている物体をテラヘルツ波を利用して映像化するパッシブ方式ボディスキャニングシステム。高解像度で、小さな被検物(50mm 角)の検知が可能で、金属、非金属、プラスチック、セラミック、液体、粉、錠剤、その他、多種多様な対象物を検知することができる。電磁波や放射線の放射を一切行わず、人体に無害なパッシブ(受動)方式で、プライバシーに関わる身体的な特徴を表示しない点、停止時及び移動時の対象者の映像を出力することができる点も大きな特徴となっている。ブースでは実機を用いたデモを行っており、来場者の注目を集めていた。■様々な用途で使用可能な 視認性の高い次世代型LED 照明 パイフォトニクス(株)は、軽量小型なキューブ型筐体に、高輝度LED光源と大型光学素子を活用して太陽光線と同程度の擬似平行光を発生する、視認性の高い次世代型LED照明『ホロライト』の各製品を紹介していた。 『ホロライト・ライン』は、直線状の光で、危険ゾーンを可視化。動く吊荷の真下を明示し、作業者へ注意喚起を促す他、荷卸し場の位置決めや工場内の通路形成に活用できるもの。『ホロライト・アロー』は矢印型の光で可動物の進行方向を可視化。フォークリフトやクレーンの接近を作業者へ知らせ注意喚起を促し、車体前方に出る光が死角にいる作業者へ危険を知らせる。■マイクロレンズなどの焦点位置/ビー ムウエストのビーム集光状態を高精度 で自動計測/解析 シナジーオプトシステムズ(株)では、NFP 計測光学系と精密位置決めステージ制御により、マイクロレンズ/集光モジュールなどの焦点位置/ビームウエストのビーム集光状態を高い精度で自動計測/解析する、焦点位置計測装置を紹介していた。 同製品は、光検出器の選択により、可視域から近赤外域の測定に対応可能(可視-1100nm : 高精度デジタルCCD 検出器、9 0 0 - 1 7 0 0 n m :InGaAs高感度近赤外検出器)。サンプルにより、縦型、横型設置に対応可能である他、独自開発の高機能焦点位置計測ソフトウエアを搭載している点も特徴になっている。■高速・高解像複屈折イメージングが 可能 同志社大学理工学部のブースでは、同大学と産総研が共同開発した新しい複屈折分布測定技術を紹介していた。 開発したのは、回転操作が不要の高速/高解像度の複屈折プロファイラ。偏光回折格子の回折特性を利用した「複屈折- 光強度変換の原理」を発見し、活用している。これは従来の複屈折測定で用いられる偏光子検光子法とは異なり、ワンショットでサンプルの複屈折分布をイメージングができる、というもので、フィルムや樹脂成形品、繊維、食品、生体組織など様々な分野での品質管理/研究開発での活用が期待される。 同展示会の次回開催は、2018 年10 月17日(水)~19日(金)の3日間、幕張メッセにて開催される予定。2017年10月4日(水)~6日(木)幕張メッセ(一財)光産業技術振興協会■ 会 期■ 会 場■ 主 催インターオプト2017MECHATRONICS 2018.1 49テラヘルツ波コンパクト型ボディスキャニングシステム『KSK-TH110』焦点位置計測装置新しい複屈折分布測定技術に関する展示サブミクロン対応 高精度ダイボンディング装置『FINEPLACER lambda』網膜走査型レーザアイウェア技術に関する展示次世代型LED 照明『ホロライト』に関する展示