ブックタイトルメカトロニクス1月号2018年

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概要

メカトロニクス1月号2018年

10 MECHATRONICS 2018.1 御社の概要などについて お聞かせ下さい井手 : 当社は、1994 年10 月に設立した会社です。以前は、今と同じようなサーボドライバなどの電子制御機器で事業を行う会社に勤務していました。その会社は、元々サーボドライバとは違うもので事業を行っていましたが、経営の悪化から再生を図るためにサーボドライバの事業を始めました。今から40 年以上前の時代で、その当時、大型のサーボドライバは大手の企業が製造/販売していましたが、小型のものに関してはそれほど普及しておらず、また標準品の製造/販売ではなく、研究開発などで使われる特注品に特化した市場をターゲットに事業展開していました。 私自身は、学生の時から特に技術職を専攻していたわけではなく、一からその会社で色々と教えて頂きながら、知識やノウハウを高めていきました。そして、ロボットブームの到来により、業績も上がっていきましたが、徐々に大手企業も小型サーボドライバの市場に参入するようになってきました。そのため、会社の経営が再度厳しい状況になり、あまり迷惑を掛けたくないと考えていたことと、ある程度一 サーボドライバを中心とした電子制御機器で事業を展開するサーボテクノ株式会社。使い勝手の良い精密位置決め製品を幅広くラインアップし、様々なニーズに対応する同社の概要と製品の特徴などについて、代表取締役 井手 武 氏にお話を伺った。サーボテクノ株式会社代表取締役井手 武 氏使い勝手が良く短納期に対応する精密位置決め製品~標準品だけでなく特注品やOEMにも展開~本立ちできる目処が立っていたこともあり、会社に相談して了承を得て独立したのが、当社設立のきっかけになりました。その会社は、それから経営を再建させて現在も色々とお世話になっています。 設立当初も、まだ取り引き先などの開拓も進んでいなかったので、その会社から特注品などの仕事を紹介してもらっていました。ただ、特注品の仕事だけでは少し不安を感じていたので、並行して標準品の開発も行いたいと考え、まずは比較的開発しやすかったDCサーボドライバの開発から着手していきました。そして、約1年ほどで標準品の第1号を開発し、この製品をシリーズ化するとともにPR活動を行って、当社の知名度アップを図っていきました。また、この標準品をベースに、お客様の様々な仕様の特注品やOEMにも対応していきました。 その当時は、面実装部品と呼ばれる電子部品が出始めた頃で、基板実装の過渡期でもありました。それまでは、DIPと呼ばれる足の付いた電子部品が主流で、ほとんど人の手で基板に実装されるため、はんだの付け忘れによる接触不良などがよく発生していましたが、面実装になってくると、部品はほとんど機械などで実装されるので、接触不良などはあまり発生しなくなりました。また、基板面積をあまり取らないため、装置の小型化にも貢献していました。そういったことから、製品の開発においても設計がしやすい状況だったと思います。 それから、私はハードウエアに関しての知識やノウハウを学んでいましたが、ソフトウエアに関してはほとんど知識がなったので、最初は知り合いの方にお手伝いをお願いしていました。その後、徐々に業績も伸びて会社の規模も大きくなってきたので、専門の部署を設けています。 そして現在では、製品の設計から生産まで一貫した品質管理/保証体制の確立および充実を図っており、標準品に関しては短納期に対応できるように、安定した在庫管理を推進している状況です。 御社の主力製品について お聞かせ下さい井手 : 当社の主力製品となるサーボドライバは、用途に応じて通常制御用のPWMアンプと、超精密制御用のリニアアンプを各種ラインアップしています。標準品第1号のPWMアンプであるDCサーボドライバ『PMAシリーズ』(写真1)は、改良を重ねながら現在も販売を行っています。サーボ性能写真1 DC サーボドライバ PWMアンプ『PMA2』写真2 DC サーボドライバ リニアアンプ『LPV220』写真3 AC/DC サーボドライバ PWMアンプ『PMCB224』