ブックタイトルメカトロニクス10月号2017年

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概要

メカトロニクス10月号2017年

10 MECHATRONICS 2017.10 御社の沿革や事業展開について お聞かせ下さい今田 : 当社は、株式会社今田製作所の荷重測定器部門を独立する形で1987 年に設立し、今年で30周年を迎えます。メカニカルフォースゲージと呼ばれるアナログ式の荷重測定器に関しては、国内においてパイオニアメーカー的な存在で、メカニカルフォースゲージを使った荷重測定に特化した事業を設立当初より展開しています。 また、お客様からの要望によりアナログ式だけでなく、デジタル式や測定データを出力することが可能なRS232C 搭載モデルなども、部品1つ1つから開発を始めて試作を繰り返しながら製品化してきました。 そのような中で、「力を測る専門メーカー」として測定器などの販売だけでなく、もう少し荷重測定に関して色々と提案を行えるようにしていきたいと常々考えるようになり、2007 年頃から徐々に測定器だけでなく周辺機器の開発にも力を入れるようになっていきました。そして、製品ラインアップの充実を図ることで、お客様の様々な荷重測定に関する要望の実現を目指しています。 さらに、荷重測定器自体も昔と比べ性能が向上してきているので、行えることが増えています。そのため当然ですが、荷重測定器の性能アップを紹介するだけでなく、測定できることの幅が増えることにより、実際に何がどのように測定できるのかを合わせて、お客様に見せていかなくてはいけないと思っています。昔は、 荷重測定器や荷重測定関連機器の開発/製造/販売などで事業展開する株式会社イマダ。最近では、製品の販売だけでなく、ユーザーの抱えている荷重測定に関する様々な課題を解決するため、本社工場内に実験室を設置し、新たな取り組みをスタートさせた同社の概要や実験室の特徴などについて、代表取締役 今田 充洋 氏にお話を伺った。株式会社 イマダ代表取締役今田 充洋 氏荷重測定に関する様々な課題を解決する実験室を設置~カテゴリーごとに6つのスペースで100点以上を展示~ただ引っ張って測定するだけだったのが、今は解析で使うようなレベルにまで向上し、単純な品質管理から特性解析と呼ばれることまで行えるような製品になってきました。 事業展開については、日本国内だけでなく、代理店を通じてアジア/アメリカ/ヨーロッパなど海外でも幅広く販売を行っています。業界についても、元々は航空/自動車/電気・電子を中心に行っていましたが、それ以外の業界にも力を入れ始め、食品/包装など幅広く展開しています。さらに、小規模ですが代理店事業も行っており、ドイツのメーカーからテンションメータを輸入して販売を行っています。最近では、そのメーカーからの取り扱える製品ラインアップも増え、その関係で建設業界からの問い合わせが増えている状況です。 そして、「どのような力を測りますか?」をテーマに、測り方の提案を含めた製品の選定といった“ 荷重測定のソリューション”により、色々な取り組みをスタートさせています。その1つに、本社内のスペースでお客様が当社の製品を実際に操作できる実験室を新たに設置しました。 それではその実験室を設置した 経緯についてお聞かせ下さい今田 : 元々は、リーマンショック前に新しく工場を建設する計画があったのですが、リーマンショックの影響で一旦凍結状態となり、その後売り上げも順調に戻ってきたことと、社員も増えてきたことにより、当初のイメージしていた計画をリセットして再度動き始めました。そして、販売が順調に伸びている中、単純に工場として建設するだけでは物足りないと思い、本当に世界一を目指すメーカーとして何かもう少しコンセプトをもって工場を建設できないかと考え、色々なコンセプトをつくっていきました。 その中で、当初ショールーム的なスペースをつくりたいという構想があったのですが、ショールームはどちらかというとお客様のためではなく営業のためにあると思うので、荷重測定の専門メーカーとしてそれでお客様に活用して頂けるのか疑問になっていました。そのため、思い切ってそのスペースを開放することで、お客様に製品を触ってもらい、当社の技術スタッフを含めて“技術解決のできる場”をつくっていこうというコンセプトを取り入れました。それにより、ショールームではなく実験室というスペースを、工場に増設する形で設置しました。 実験室の特徴や 展示されている製品について お聞かせ下さい今田 : この実験室には、100 点以上の製品が6つのスペースに分かれて展示されており、そのほかに商談スペースも設けています(写真1)。商談スペースには、専用の台車が用意されており、当社の技術スタッフとお客様がショールーム内を回って触ってみたい製品をすべてピックアップし、商談スペースに持ち込みその写真1 商談スペース写真2 デジタル/メカニカルフォースゲージの展示スペース写真3 治具の展示スペース