ブックタイトルメカトロニクス8月号2017年
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メカトロニクス8月号2017年
MECHATRONICS 2017.8 11所在地:U R L:事業内容:東京都中央区http://www.ryoyo.co.jp半導体/デバイス、ICT 製品、組み込み製品の販売・技術サポート・各種サービス。菱洋エレクトロ株式会社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・線LANで繋がれているのが普通ですが、本製品は親機のみ有線LANに繋ぐだけで、その下にくる子機に関しては、無線のバックホールで多段ホップして繋がる仕組みになります(図表1)。そのため、有線LANの配線工事が必要なく、簡単に増設することが可能で、LAN設置の工期も短縮できるなどコスト削減にも貢献します。 また、従来も屋外で使えるWi-Fiアクセスポイントはありましたが、多段ホップする場合に3ホップくらいすると、スループットが低下してほとんど使えない状態になっていました。しかし本製品は、多段ホップしてもスループットの低下が少ない高速接続を実現しており、理論上では最大20ホップまで接続することが可能で、非常に広い範囲でWi-Fiのアクセスエリアが構築できます(図表2)。 さらに、最適なチャンネル割当や瞬時ルーティング切り替えなど安定したネットワーク接続を実現し、耐候設計にも優れています。 現状では、テーマパークや造船所といった屋外で広大な作業スペースを保有している所などで、採用や検討して頂いています(図表3)。また最近では、トンネルの工事現場から多くの引き合いを頂いています。土木工事の最先端をいくトンネル工事では、色々なセンサや監視カメラなどが使用されていますが、長いトンネルの場合、有線LANを採用するとコストが高くなり、劣悪な環境では線が切れることもあるため、無線LANを採用したいというニーズが増えています。 さらには、屋内である工場や倉庫からの引き合いも増えています。工場や倉庫の中には、LAN配線工事がしづらい部分があるほか、LAN配線をすると工場の製造ラインのレイアウトを変更するたびに、LANケーブルの引き直しが非常に手間になるため、工場内のWi-Fi化が進んでいます。 そのようなケースで、多段ホップで繋がる本製品の機能や性能が注目され、実証実験なども増えています。 今後の展開についてお聞かせ下さい西川 : シャープ社製のWi-Fiアクセスポイント『QXC300シリーズ』に関しては、インフラとしての提供だけでなく、ソリューションとしての提供を展開していきたいと考えています。例えば、監視カメラやセンサ関連など、色々なシーンで活用できる可能性を秘めています。すでに監視カメラについては、実証実験を行っている案件もあり、順次導入を進めていく予定です。また、位置情報の取得などについても提案を行っており、こちらも早い段階での採用を見込んでいます。 それから、東日本大震災や熊本地震をきっかけに、総務省が防災拠点の設置を進めながら、その拠点にWi-Fi 環境の整備を支援する取り組みを行っています。これは、東日本大震災時に携帯電話がまったく使えず、SNSだけが使えたことを教訓に行われています。特に、防災拠点周辺の屋外では、Wi-Fi 設置が義務づけられているので、屋外向けの特徴をもつ『QX-C300シリーズ』が最大限に活用できると考えています。 先日も、東京ビッグサイトで開催された『自治体総合フェア2017』に出展し、製品の展示と監視カメラをはじめとするソリューションの展示を行い、新たなビジネス領域の開拓を進めている状況です。横山 : 今回は、『QX-C300シリーズ』を中心にお話しましたが、当社ではAI /ディープラーニングについても力を入れており、特に画像を扱う監視カメラや工場の検査装置、医療機器などにおいてデータを解析/活用することで新たな価値を生む技術だと捉えています。そのため、『QX-C300シリーズ』でポイントになった監視カメラとネットワークに、AI /ディープラーニング技術を組み合わせた当社オリジナルのソリューションを立ち上げ、先進的な取り組みに積極的なお客様と実証実験を行いながら、普及活動に努めていきたいと考えています。本日はお忙しい中、ありがとうございました。図表3 テーマパークでの採用事例図表2 『QX-C300シリーズ』の通信方式概要図表1 Wi-Fi(無線LAN)の構築イメージ