ブックタイトルメカトロニクス6月号2017年
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メカトロニクス6月号2017年
MECHATRONICS 2017.6 9大電力アプリケーションの高効率/小型化に貢献するためコントローラ一体化とバッテリーレス化を実現したフルSiCパワーモジュールのラインアップを拡充AC100V電源で稼働可能な産業用スカラロボットを発売 ローム(株)は、産業機器用の電源、太陽光発電パワーコンディショナやUPSなどのインバータ、コンバータ向けに1200V 400A、600A定格のフルSiCパワーモジュール『BSM400D12P3G002』、『BSM600D12P3G001』を開発した。 同製品は、同社製『SiC-SBD』と『SiC-MOSFET』を搭載したフルSiCパワーモジュールの実現により、一般的な同等電流定格のIGBTモジュールと比べ、スイッチング損失を64 %低減(チップ温度150 ℃時)した。これにより、アプリケーションの電力変換損失を低減でき、省エネに貢献する。また、PWMインバータ駆動時の損失シミュレーションにおいて、同スイッチング周波数における損失を同等電流定格のIGBTモジュールと比較した場合、5kHz 駆動時に30 %、20kHz 駆動時に55 %と、より大幅なトー エプソンは、コントローラの一体化とモータのバッテリーレス化を実現し、AC100V 電源で稼働可能な産業用スカラロボット(水平多関節ロボット)『T3』(可搬重量3kg)を発売した。 同製品は、ロボットコントローラを本体と一体化したことにより、省スペース化を実現し、単軸ロボットからの置き換えや、狭いスペースへの設置に適したロボット。コントローラまでの長い配線や複雑な配線が不要なため、簡単に設置ができる。24Vの電源供給を備えたロボットハンド用I/Oポートが、ロボットの先端アーム付近に装備されているため、ハンドまでの配線や電源供給配線の簡素化を実現。ロボット上部のダクトを短く設計したことにより、ロボットの動作中でもダクトが安定するとともに、ダクトに沿った配線も簡単に行うことが可能。バッテリーレスモータの採用にタル損失低減を実現する。20kHz 駆動時の場合、必要と想定されるヒートシンクサイズを88%小型化することが可能。加えて、高周波駆動が可能になるため、周辺受動部品の小型化に貢献する。 近年、SiCはその省エネ効果から、自動車や産業機器などで採用され、またさらなる大電流製品のラインアップが期待されている。SiC製品の特徴である高速スイッチング性能を最大限活かすためにも、特にパワーモジュール製品のような電流定格の大きい製品においては、スイッチング時のサージ電圧の影響を抑えた新規パッケージ開発が必要であった。同社では、2012 年3 月に内蔵するパワー半導体素子をすべてシリコンカーバイドで構成したフルSiCパワーモジュールの量産を開始しており、以来、1200V、300A 電流定格までの製品を展開し、様々な分より、バッテリー交換作業が不要になるなど、ランニングコストの低減や現場でのダウンタイム削減にも貢献。同社製従来機『LS3』シリーズではAC200~240Vが必要だった電源が、同製品ではAC100V 電源による稼働が可能なため、電源環境を気にすることなく設置ができ、消費電力は『LS3』と比較して30 %削減を実現し、省エネ性能にも優れている。 同社では、高速/高精度/低振動に優れた『G3』シリーズ、天吊構造で自由度の高い旋回アームの『RS3』シリーズ、基本性能を重視したシンプル設計の『LS3』シリーズを投入しているが、今回新たに設置の簡素化や使いやすさを追求した『T3』の追加により、ラインアップを強化しさらに幅広いニーズに対応していく。同製品は、電子機器部品や自動車小型部品の検査工程への単純搬送や、単軸ロボットからの置き替えに適したロボットとして、2017 年3 月23日より日本国内での受注を開始している。2017.6野での採用が進んでいる。 今回拡充された製品は、2017年6月よりサンプル出荷/量産を開始する予定。請求番号F5004請求番号F5003請求番号F0010