ブックタイトルメカトロニクス6月号2017年

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概要

メカトロニクス6月号2017年

10 MECHATRONICS 2017.6 御社の概要および 沿革についてお聞かせ下さい古屋 : 当社は、あるコンピュータ関連の会社から独立した数名で、1969 年11月に設立した会社です。当時は、日本国内でミニコンピュータをサポートできるような会社がなく、実際に使われているお客様からもサポートしてほしいといったニーズが多くあったようです。そういった声に後押しされ、国内で初めてとなるサポート会社として立ち上げ、具体的にはミニコンピュータを応用した、自動制御/通信/計測分野のシステム開発を目的に事業展開をスタートさせています。 1983年4月には、現在の所在地である東京都品川区に新社屋が竣工しています。また、1984 年8月には大阪営業所を開設し、5 年後の1989 年5 月には、大阪事業所として大阪市福島区に新社屋を竣工しています。 そして、一昨年の2015 年5月には、ファームウエア/ソフトウエア/ハードウエアの設計開発などで事業展開しているソーバル株式会社の100%子会社とな ファームウエア/ハードウエア開発、ソフトウエア開発、販売代理店業務などで事業を展開するアンドールシステムサポート株式会社。その中で今回は、日本総代理店としてJTAG /PXI規格の普及に力を入れる同社の概要とそれぞれの規格の特徴などについて、取締役社長 古屋 繁之 氏、プロダクトソリューション事業部 プロダクトソリューションチーム 次長 谷口 正純 氏にお話を伺った。アンドールシステムサポート株式会社取締役社長古屋 繁之 氏プロダクトソリューション事業部プロダクトソリューションチーム 次長谷口 正純 氏様々なものづくりを支援するJTAG/PXI規格のテストツール~販売だけでなくサポート体制にも強化を図る~り、新たなスタートを切っています。 現在、当社の業務形態としては、主に受託開発をメインに行っていますが、ただ単にお客様の仕様通りにものづくりを行う一般的な受託開発ではなく、量産までを計画の中に盛り込んだ受託開発で、お客様の先を見据えたビジネスのお手伝いができるような提案を行っています。事業展開としては、ファームウエア/ハードウエア開発、ソフトウエア開発、販売代理店事業の大きく分けて3つの柱で進めています。 ファームウエア/ハードウエア開発については、制御システム、画像/音声処理システム、半導体デザイン支援を中心に行っています。最近では、車載用モータ制御コントローラにおいて、ある大手自動車メーカーの福祉車両に装備されているスライドアップシートの制御基板の開発から量産まで対応した実績があります。 ソフトウエア開発については、特に物流システム関連を得意としています。幅広い分野において、ベルトコンベヤの制御や荷合わせの制御などに実績があります。 販売代理店事業については、主に3 社の日本総代理店として販売とサポートを行っています。その中で今回は、様々なものづくりを支援するJTAGTechnologies社の「実装基板検査 JTAGテストシステム」、ピカリング インターフェース社の「PXI 自動計測システム」について説明します。 それでは、JTAG Technologies 社の 「実装基板検査 JTAGテストシステム」 を始められた経緯と概要や特徴などに ついてお聞かせ下さい谷口:当社が、オランダにあるJTAG Technologies社の日本総代理店となったのは、1993 年11 月になります。JTAG(Joint Test Action Group) は、BGAといった高密度実装のテストクライシスを解決するために考案された新たなテスト手法で、当時はまだテスト規格ができたばかりのため、ワールドワイドでもテストツールがほとんどないような状況でした。 その頃、日本の組み込み分野は高密度化へと進む傾向にあり、当社としては市場において今後必要不可欠なものになると注目していました。そのような時に、偶然にもJTAG Technologies 社がそのテストツールを開発していたことを知ったことが、同社の日本総代理店となったきっかけになっています。当時は、このテスト規格が日本の大手企業でもまだあまり知られていない状況だったので、当社がセミナーや講習会などを開催してテストツールの販売だけでなく、サポート体制の強化やテスト規格の普及にも努めていきました。 そして、現在当社が販売とサポートを行っている「実装基板検査 JTAGテストシステム」は、正式には「JTAGバウンダリスキャンテスト」という名称になっており、日本では「JTAGテスト」の愛称で呼ばれているケースが多いようです。では、どのようなテストを行うのかというと、お客様が電子基板をつくられた時に電子部品を実装しますが、その結果において実際にはんだ付けが正確にされているか、または電子基板のパターンが断線していないかなどを自動診断するツールになっています。JTAGテストの規格については、半導体において主要となるマイコン/ FPGA / DSPなどの電子部品の中には、あらかじめJTAGテストを実行するためのロジックが入っています。そのテストロジックをPCからコントロールして、基板上に搭載されている電子部品をテストプローブとして扱い、はんだの結合をテストする規格になります。写真2 JTAGテストを組み込んだ検査治具(左)とJTAGテストの検査領域(右)写真1 JTAGテストによるはんだ不良個所の特定(左)とBGAはんだ接合部の断面解析結果(右)写真3 JTAG技術レポート