ブックタイトルメカトロニクス4月号2017年

概要

メカトロニクス4月号2017年

　自動運転、クルマの電子化・電動化、コネクティッド・カー、軽量化など、自動車業界における先端テーマの最新技術が一堂に出展される『第9 回 オートモーティブワールド』が、2017 年1 月18日（水）～20日（金）の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催された。　同展示会は、『第9 回 ［国際］カーエレクトロニクス技術展 ～カーエレ JAPAN～』、『第8 回 EV・HEV 駆動システム技術展 ～EV JAPAN～』、『第7 回 クルマの軽量化 技術展』、『第5回 コネクティッド・カー EXPO』、『第3 回 自動車部品＆加工 EXPO』の5 展で構成され、3日間の来場者数は34,542 名を集めた。■オールインワン化で導入工数を削減　パナソニック デバイスSUNX（株）は、一般的なレーザ溶着装置が抱えている問題点をオールインワン化で払拭するガルバノスキャニング式レーザ溶着機『VL-W1シリーズ』の展示を行っていた。　同製品は、ガルバノスキャニング方式を採用することで、レーザヘッドは内蔵のガルバノミラーでレーザ光を走査するため、ヘッド自体を動かす必要がなくスカラロボットやXYステージが不要となり、システム設計の工数削減とコンパクトな装置構成に貢献。レーザマーカで培った技術を活かした同社独自の高性能ファイバレーザを搭載し、高品質な樹脂溶着を実現。専用ソフトウエア内蔵により、初めてでも簡単に操作できる。■自動車外装の測定に最適　コニカミノルタジャパン（株）は、自動車外装の測定にマッチした高精度なマルチアングル（6角度測定）モデルの分光測色計『CMM6』の展示を行っていた。　同製品は、同社独自のダブルパス光学系を採用したことにより、測定時に測色計が傾いた場合でも高い測定安定性を実現し、ドアミラー外装のようなR300程度の部品でも安定して測定が可能。コンパクトなボディ（ハンドストラップ付き）は、片手／両手いずれの場合でも安定して保持できる。対象物への傷防止策として、測定開口部付近に備えたゴムカバーや、測定データをワイヤレスでやり取りできるBluetooth通信機能（オプション）など、自動車外装部品測定シーンにマッチした機能が随所に盛り込まれている。■ミリ波レーダを採用した　交通監視システム　日本無線（株）は、走行する車両へミリ波の電波を照射し、その反射波から車両を検出して、走行台数や平均速度、占有率などを演算し、中央局設備へ出力することが可能なミリ波レーダ式交通監視システムの紹介を行っていた。　同システムは、路側からの計測が可能で、検出率95％以上の高速高精度を実現。特定小電力により免許が不要で、遠隔からの保守管理が可能。天候や日射の影響を受けずに安定した計測ができ、ランプウェイでの逆走検知などにも応用可能。■ XYZ の3 軸の自動制御が可能　アイコーエンジニアリング（株）は、XYZ の3 軸の自動制御が可能で、各種スイッチ、キーボード、ドームスイッチ、ラバースイッチなどの荷重－変位のフィーリング測定専用となるスイッチフィーリングテスタ『GT-FL500』の展示を行っていた。　同製品は、最大16 点までのON/OFF 接点測定に対応し、ティーチングが簡単にできるようにジョグダイヤルが付いている。アンプおよびPC の画面上でリアルタイムに波形を表示する。■簡単3ステップシーケンサ機能搭載　（株）高砂製作所は、簡単3ステップシーケンサ機能搭載により、PC 無しで3ステップのシーケンス動作が可能なズーム方式直流電源『ZX-Sシリーズ』の展示を行っていた。　同製品は、無段階可変レンジのズーム方式で単一レンジの電源数台分の電圧範囲をカバーでき、高い出力電圧機種を低い電圧域で使う場合のパワー不足を解消し効率よく使える。出力ON時の電流オーバーシュートを防止するラッシュ電流制御機能を選択可能。新マスタスレーブ方式により、並列運転機能を強化している。通信機能を標準装備。■ドライバーの安全をみまもる　（株）NTTPCコミュニケーションズは、運行管理者がドライバーの安全をみまもることができる『ドライバーみまもりサービス』の参考出展を行っていた。　同サービスは、リストバンドタイプの活動量計を着用し、サービス画面からドライバーの生体データ（心拍数、熱ストレス、作業強度）および現在位置を把握することができる。特に、しきい値を超えたアラート情報を検知するので、運行管理者の業務を妨げることなく、ドライバーの状態や、体調変化の今をタイムリーに把握できる。2017 年春からサービスを開始する予定。■配線パターン部および　基材の欠陥を高速かつ細密に検査　倉敷紡績（株）は、高精度カラーラインセンサカメラでパッケージ／モジュール基板を撮像し、あらかじめ記憶した良品基準画像との照合により、配線パターン部および基材の欠陥を高速かつ細密に検査する基板外観検査装置『ビービーマスター』次世代高分解能タイプの展示を行っていた。　同製品は、16000pixels の高解像度カラーラインセンサカメラを使用することにより、従来複数スキャンが必要だったサイズも1スキャンで可能。良品候補を複数枚撮像し、仮想良品画像を合成。正確で安定した良品マスタを作成可能。ガーバーデータ（CADデータ）を提供することで、エリア分けなどを自動的に計算し、素早く簡単に登録することができる。　同展示会の次回開催は、2018 年1 月17日（水）～19日（金）の3日間、東京ビッグサイトにて開催される予定。2017年1月18日（水）～20日（金）東京ビッグサイトリードエグジビションジャパン（株）■ 会　期■ 会　場■ 主　催第9回 オートモーティブ ワールドMECHATRONICS 2017.4 49ガルバノスキャニング式レーザ溶着機『VL-W1シリーズ』ズーム方式直流電源『ZX-Sシリーズ』『ドライバーみまもりサービス』用のリストバンド基板外観検査装置『ビービーマスター』次世代高分解能タイプスイッチフィーリングテスタ『GT-FL500』分光測色計『CM-M6』ミリ波レーダ式交通監視システム