ブックタイトルメカトロニクス4月号2017年

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概要

メカトロニクス4月号2017年

10 MECHATRONICS 2017.4 御社の概要および 沿革についてお聞かせ下さい竹之下 : 当社は、1986 年6月に株式会社ティーアンドティーという社名で、東京都世田谷区にて設立しています。私自身、元々は部品販売を行う商社で営業をしていましたが、その中で部品販売だけですと最終形が見えてこなかったり、お客様の喜ばれる声などが聞こえてこないこともあり、常々ものづくりに対して興味を抱いていました。また、当時は部品販売だけでも経営は成り立っていましたが、先々のことを考えて何か新たなことをはじめて行かないと、生き残れないのではという危機感もありました。 そのため、ものづくりをはじめることが会社の転機にもなると考えて提案をしましたが、その商社にはものづくりを経験した者がおらず、結果的に難しいという判断で実現できませんでした。ただ、私自身どうしてもチャレンジしたかったので独立することを考え、それが当社を立ち上げるきっかけになっています。 設立当初は、懇意にさせて頂いていた社長の会社に間借りさせてもらい、机1 台からスタートさせています。そして、その会社の手伝いなどを行いながら、当時国内メーカーではあまりつくられていなかった圧力センサに目を付け、製品開発を進めました。当時、圧力センサは輸入製品が多く、形も他のプラグをねじ込んで受けるようなセンサが多かったので、当社はねじ付きの形を採用し、初めてのオリジナル製品となるチタン製圧力センサの生産/販売を開始しています。このチタン製圧力センサを雑誌で紹介して頂き、その記事が大手企業の担当者の目に留まり、大きなビジネスチャンスに繋がっていきました。 1987 年2月には、そのビジネスが軌道に乗りはじめてきたこともあり、間借りしていた会社から神奈川県相模原市に事務所を移転しています。また、圧力センサの技術を応用して新たに重量センサの販売も開始するようになりました。1988 年4 月には、自社生産だけでなく協力会社の力も借りながら各種OEM生産を開始しています。 1990 年9月には、本格的に国内メーカーとしてス 様々なニーズに対応しながら事業展開し、昨年創業30周年を迎えた株式会社ティアンドティ。独自のセンサ技術を活かし、メーカーとして成長を続ける同社の概要と技術、主力製品などについて、代表取締役竹之下 悦郎 氏にお話を伺った。株式会社 ティアンドティ代表取締役竹之下 悦郎 氏高い技術力で様々なニーズにマッチする製品開発~センサ技術の応用でオンリーワン製品を目指す~タートさせるため、当社の販売部門を担う株式会社テクニカル・トライを設立しています。実は当社の社名は、この“テクニカル・トライ” の頭文字からとっており、様々な技術にチャレンジしていきたいという思いから付けています。そして、この頃には会社の経営もある程度軌道に乗ってきましたので、1991 年9月に現在の所在地である相模原市中央区に本社屋を建設し、移転しています。 1995 年10月には、九州における需要に対応するため熊本出張所を開設し、さらに創業10周年を契機に社名を現在の株式会社ティアンドティに変更しました。また、お客様のニーズから新たに光学技術を応用した漏液センサの開発を進め、1999年11月に光ファイバタイプの漏液センサ『LSP-F』を開発し、生産を開始しています。この頃から、製品開発にも力を入れはじめ、2005 年10月には新規開発プロジェクトチーム体制を発足し、シリーズ製品を増やす取り組みなど行っています。 そして昨年、創業30 周年を迎えることができ、現在も創業当時より行っている圧力センサの技術を活かした製品シリーズと、お客様のニーズから生まれた光学技術を応用した製品シリーズの大きく分けた2 本柱で事業展開を進めています。 ではまず、 圧力センサ関連の製品について 特徴などお聞かせ下さい竹之下 : 当社の圧力センサは、精度に関係するセンサ受感部やプラグ部がすべて一体削り加工で行っているため、溶接部からの腐食がなく、高精度な測定を実現します。特に、液体の圧力制御/フィルタの目詰まり確認/圧力測定などに適しています。その中で、主力製品の1つである圧力センサ『ZZシリーズ』は、デッドボリュームを最小にできるため、計測しやすい製品になっています(写真1)。特徴としては、①アナログ出力対応、②1~50MPaまでの幅広いラインアップ、③センサ単体型、またはアンプ内蔵タイプから選択可能、などが挙げられます。 また、圧力センサの技術を活かした重量センサは、データが応用できる範囲の広い荷重や質量を、簡単/手軽に測りたいというお客様の声に応えるため、どのようなニーズにも対応できる幅広いラインアップを開発写真1 圧力センサ『ZZシリーズ』写真2 重量センサ『STSシリーズ』写真3 ロードセル『PSシリーズ』写真4 漏液センサ『TFP-Tシリーズ』