ブックタイトルメカトロニクス10月号2016年

概要

メカトロニクス10月号2016年

　ものづくりに関する専門展『日本 ものづくり ワールド2016』が、2016 年6 月22日（水）～24日（金）の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催された。　同展示会は、『第27 回 設計・製造ソリューション展（DMS）』、『第20 回 機械要素技術展（M-Tech）』、『第24 回 3D&バーチャル リアリティ展（IVR）』、『第7 回医療機器 開発・製造展 （MEDIX）』の4 展で構成され、3日間の来場者数は87,285 名を集めた。■精緻かつ強固な差動減速機構を内蔵　加茂精工（株）は、精緻かつ強固な差動減速機構を内蔵した薄型減速機『PSRシリーズ』の展示を行っていた。　同製品は、差動式減速機構と薄型クロスローラベアリングの採用により、偏平型を可能にし、装置の短縮とコンパクト化に貢献。かみ合い率が高く負荷が分散されるため剛性が極めて高く、また精密トロコイドギアと高精度ローラの複数かみ合いにより高い伝達精度を実現。さらに、各部クリアランスの最適化により、バックラッシ3arcmin 以下の高精度位置決めが可能になる。グリース封入でメンテナンスフリーを実現し、給油の必要がなく、取付姿勢の制限もない。■より柔らかく、よりコンパクトに　ニッタ（株）は、同社従来品と比べ、より柔らかく、よりコンパクトになった柔軟樹脂ホース『Linemate LB70シリーズ』の展示を行っていた。　同製品は、同社製樹脂ホースの中で最も柔軟で、配策時の負荷が軽減され、また追従性がよく、複雑なレイアウトでも柔軟に対応できる。質量がゴムホースと比べて1/2～1/4で、機器の軽量化が可能となり、省エネ化の効果も期待できる。ホース外径がワイヤ入りゴムホースに比べて小さく、狭い場所でも容易に配管ができ、機器のコンパクト化に有効である。■優れたコストパフォーマンスを実現　鍋屋バイテック会社は、コストパフォーマンスに優れた二爪平行グリッパ『GPP1000シリーズ』の展示を行っていた。　同製品は、どのストローク仕様（4mm、8mm、16mm）を選択しても100N の把持力を発揮し、簡単な作業により、外径把持／内径把持のセッティング変更が可能。内蔵リセットスプリングにより、グリッパを開く際にエアの供給を必要としない。グリッパ本体には、位置検出に使用する磁気センサの取り付け用に2つのガイド溝を搭載。ガラス繊維強化プラスティック製の爪と取り付け金具も標準同梱し、すぐに使用することができる。■複数の測定器を使用可能　ファロージャパン（株）は、複数の測定器を使用することで生産性を向上する非接触式3次元測定器『ArrayImager』の展示を行っていた。　同製品は、専用プロセッサを搭載し、スマートセンサは3Dイメージャーを同時に使用する独自の構成により、製造業において従来できなかった方法で生産性の向上や業務の改善を可能にする。実質製造工程のどこにでも、3Dイメージャーを上限なしで複数台使った構成で設置でき、すべてのイメージャーで同時にスキャンし、1台のコンピュータで制御できる。■ 36 万色以上のフルカラーを再現　アルテック（株）は、6 種類の材料をミックスして一度に造形が可能なマルチマテリアルフルカラー3Dプリンタ『Stratasys J750』の展示を行っていた。　同製品は、カラー樹脂CMYKW（シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、ピュアホワイト）を組み合わせることで、鮮やかな36 万色以上のフルカラーを再現できる。さらに、5 種類のカラー樹脂と透明樹脂の組み合わせやラバーライク樹脂との組み合わせで、硬さや透明度を自在に調整した造形も可能で、最終製品と同様の試作品をつくることができる。■1ユニットで最大64 軸の　モーションコントロールを実現　パナソニック デバイスSUNX（株）は、1ユニットで最大64軸のモーションコントロールを実現するプログラマブルコントローラ『FP7シリーズ』の展示を行っていた。　同製品のモーションコントロールは、1 ユニットでパナソニック社製サーボモータ『MINAS A5Bシリーズ』の64 軸と仮想軸32 軸を制御することで、多軸制御をより手軽に実現。主な仕様は、同期グループ：最大32グループ（2軸32グループ～32 軸2グループ）、制御周期：0.5ms、制御方式：サイクリック位置制御、位置決めテーブル：1000テーブル／軸、など。■音／振動に関する　インラインでの自動検査を実現　（株）コスモ計器は、音／振動に関するインラインでの自動検査を目的として開発された波形解析システム『ムーブレット』の展示を行っていた。　同製品は、検査対象製品から発生する音または振動の波形を解析／定量化し、人の感覚に近い判定を行う。また、検査対象製品を叩いた音で、ひび／割れなどの検査も可能。ゆらぎ変換という解析手法で特定の周波数帯を強調処理し、ノイズや騒音の多い生産現場での検査を可能にする。■高速かつ高精度な測定が可能　（株）センテックは、高速かつ高精度な測定が可能なレーザライン三角測量式非接触2D ／3Dプロファイルセンサ『scanCONTROL』の展示を行っていた。　同製品は、三角測量式の原理を用いて測定対象物表面の2Dプロファイルを取得する。よく知られているピンポイントタイプのレーザセンサとは異なり、ターゲット表面にライン状のレーザを投光し、その拡散反射光がセンサマトリックス上に投影される。コントローラは、距離情報（Z軸）に加えてカメライメージからのレーザライン（X軸）に沿った位置情報を演算し、2Dの座標情報を出力する。　同展示会の次回開催は、2017 年6 月21日（水）～23日（金）の3日間、東京ビッグサイトにて開催される予定。2016年6月22日（水）～24日（金）東京ビッグサイトリードエグジビションジャパン（株）■ 会　期■ 会　場■ 主　催日本 ものづくり ワールド2016MECHATRONICS 2016.10 49柔軟樹脂ホース『Linemate LB70シリーズ』二爪平行グリッパ『GPP1000シリーズ』非接触式3 次元測定器『Array Imager』マルチマテリアルフルカラー3Dプリンタ『Stratasys J750』プログラマブルコントローラ『FP7シリーズ』非接触2D ／ 3Dプロファイルセンサ『scanCONTROL』薄型減速機『PSRシリーズ』波形解析システム『ムーブレット』