ブックタイトルメカトロニクス9月号2016年

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概要

メカトロニクス9月号2016年

48 MECHATRONICS 2016.9 2016年6月1日(水)~3日(金)の3日間にわたり、電子回路関連技術の総合展示会である『JPCA Show2016(第46回国際電子回路産業展)』『ラージエレクトロニクスショー2016』『2016 マイクロエレクトロニクスショー(第30 回 最先端実装技術・パッケージング展)』『JISSO PROTEC 2016(第18回 実装プロセステクノロジー展)』『WIRE Japan Show 2016(電線・ケーブル・コネクタ総合技術展)』が東京ビッグサイトにおいて開催された。 出展者数は760 社、小間数は1,421 小間、3日間の総来場者数は合わせて40,428 名に上った。■セラミック基板の 高精度/高速 自動外観検査を実現 (株)安永のブースでは、セラミック基板の高精度/高速 自動外観検査を実現する、セラミック基板自動外観検査装置『FV100C』を紹介していた。 同製品は高精度な2D 欠陥検査が可能で、マルチアングルLED 照明+複数枚画像撮像によって各種絶縁/セラミック系基板の外観検査を行い、異物、汚れ、変色、欠け、きず、だれなど、多様な不良モードの欠陥を確実にキャッチ。特徴として、①理想的な照明環境を構築し、マルチアングル/マルチch制御を実現、②高速取り込みに加え、照明を切り替えて複数枚画像撮像を実現、③高分解能検査に対応し、4~25Mpixカメラ選択可能などの点がある。また、高精度3D 欠陥検査も搭載可能で、検査面すべての高さデータを取得し、わずかな膨れや凹みを検出する。その他、クリーンファンによるダウンフローで装置内の環境を清浄に保つクリーン仕様、MAPデータにより検査結果を出力するデータ出力仕様などの特徴を有している。■基板の自動供給/排出を備え、 工程の完全自動化を実現 ヤマハファインテック(株)のブースでは、コンパクトなボディで各種基板の電気検査を行う導通/絶縁検査装置『Micro Prober MR262-A』を紹介していた。 同製品は、基板の自動供給/排出を備え、工程の完全自動化を実現。±5μmの高精度で正確に基板にコンタクトし、小型治具が俊敏に移動するフライングフィクスチャー方式検査を採用。加熱検査機能、検査結果のネットワーク共有、トレーサビリティ管理機能にも対応可能(オプション)。対象工程は、PCB/FPC/半導体パッケージ基板の量産ラインにおける電気検査、PCB/FPC/半導体パッケージ基板の中量試作ラインにおける電気検査(フライング式検査装置の置き換え)などがある。加工対象ワークは、サイズ:最大260×400mm、検査ポイント:最大 上ヘッド…1534ポイント/下ヘッド…1022ポイント、となっている。■スマートファクトリーを実現する キーシステム 富士機械製造(株)では、「“Jisso 革命”~Fuji SmartFactory by Nexim~」のテーマの下、展示を行っていた。 『Nexim』は、生産サイクルのすべてを考える/見る/調える、スマートファクトリーを実現するキーシステム。プログラムデータを容易に作成することができ、さらに生産計画を自動で作成可能。また、作成された計画に基づき部品の払い出しや段取り換えの指示が出され、装置の稼働状況に合わせて部品補給指示も出されるなど、データが主体となって各工程をつなぎ、生産を行う。この他にも、実装ラインにおけるワーク(基板)に付与されているIDやマークを読み取ることで、『Nexim』から装置に段取り換えの指示を出すこと、装置はバックアップピンの配置に至るまで段取り換え作業が自動化されており、人が介在することなく生産品目の変化に設備が追従することができるなど、多くの特徴を有している。 同社のブースは、「生産準備ソリューション」「トータルラインソリューション」などブロック分けされ、実装機『NXT III』『AIMEXIIIc』『NXT-H』などが展示され、多くの来場者を集めていた。■様々なスペックの プリント配線板穴埋めに対応 (株)野田スクリーンでは、同社がこれまで培ってきた技術によって様々なスペックのプリント配線板穴埋めに対応する「フラットプラグ加工」を紹介していた。 同技術は、薄板~厚板まで様々な板厚に対応可能で、高アスペクト穴埋めでもボイドがない。また、スルーホール密集部の穴埋めにも対応可能で、穴の密集度が高い仕様でも、独自の技術によって歩留まりの向上に貢献する。同社では様々なスペックに対応できるように、印刷、研磨の各種設備を保有している。 この他に、常温乾燥にて強固なフッ素皮膜を形成する高機能フッ素系基板保護コーティング剤 AegisCoat『WOPシリーズ』に関する展示も行っていた。高い防滴/防湿性、防錆性を実現する同製品は、フッ素の力によって、実装基板や電子部品を、水滴、結露、湿度などから強力に保護するもので、塩水や電解液、腐食性ガスからの耐薬品保護にも最適な製品となっている。■新開発の高速ロータリヘッドを搭載した 高速モジュラ ヤマハ発動機(株)のブースでは、さまざまな製品の生産に最適な工程づくりに貢献する製品ラインアップを紹介していた。 新開発の高速ロータリヘッドを搭載した高速モジュラ『Z:TA-R』は、横幅1m のコンパクトなプラットフォームに4ビーム/ 4 ヘッドレイアウトを採用。高速RS ヘッドは、デュアルアーム機構によって、ロータリヘッドでありながら同時吸着が可能。新型高速アルゴリズムの採用で制御を高速化したサーボモータやZSフィーダなどの相乗効果により、世界最速(同社調べ)の20 万CPHを達成しており、高い面積生産性及びライン長生産性を実現した製品となっている。 この他、自社工場の稼働状況をリアルタイムで把握することができるIoT/M2M 統合システム『インテリジェントファクトリー』を紹介し、多くの来場者が説明に耳を傾けていた。■プリント配線板に関する各種装置 イープロニクス(株)/ユニクラフト(株)のブースは、プリント配線板に関する各種装置を紹介していた。 フレキシブル基板/薄板リジッド基板の非接触切断/基板分割、カバーレイフィルムのハーフカット、レジスト/有機膜のはく離、穴あけ、スクライブに適するインライン対応レーザ基板分割機『neocutUV』『neocutUVmodula』は、非接触加工で、切り屑や異物発生がなく、高品質を実現。高精度位置決めや、高安定レーザの搭載、各種形状対応画像認識機能の搭載、CADデータでオンデマンド加工が可能、などの特徴を有する。 インライン対応ルータ基板分割機『neorouter304modula』は、部品実装したミシン目入りパネル基板を分割し、そのままパレット/トレー/粘着テープに自動整列配置できるため、次工程への引き渡しを容易にする製品。インライン/マガジンから自動供給し、分割切断後の不要パネル部はインライン排出できる他、グリップツールの容易な交換によって複数基板形状に対応、グリップ固定機構を搭載、などの特徴をもつ。 1.6mm 厚 FR4 / CEM3 基板を高速で非接触分割する、リジッド基板高速分割対応のレーザ基板分割機『neocutPlus』は、基板の高速加工、基板分割/切断、Vカットが可能で、機械的負荷のない非接触加工を実現し、金型不要、切屑なし、CADデータの入替のみの短時間機種切り替えの実現、実装済基板対応、最適化分割で高スループットを実現、などの特徴をもっている。 同展示会の次回開催は、2017年6月7日(水)~9日(金)の3 日間、東京ビッグサイトにおいて予定されている。2016年6月1日(水)~3日(金)東京ビッグサイト(一社)日本電子回路工業会(JPCA)、(一社)日本ロボット工業会(JARA)■ 会 期■ 会 場■ 主 催JPCA Show 2016JISSO PROTEC 2016(第18回 実装プロセステクノロジー展)(株)安永のブース富士機械製造(株)のブース高速モジュラ『Z:TA-R』「フラットプラグ加工」に関する展示導通/絶縁検査装置『Micro ProberMR262-A』に関する展示イープロニクス(株)/ユニクラフト(株)のブース