ブックタイトルメカトロニクス8月号2016年
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メカトロニクス8月号2016年
MECHATRONICS 2016.8 9車載や産業機器などに最適な最先端のライフサイエンス研究に貢献する新耐硫化チップ抵抗器を開発超解像共焦点スキャナユニットを開発 ローム(株)は、車載や産業機器、通信インフラなど硫化の厳しい環境下での用途に最適な新耐硫化チップ抵抗器『SFRシリーズ』を開発した。 同シリーズは、電極部に同社独自の構造と保護材料を採用することにより、耐硫化性能の大幅な向上に成功。車載や産業機器など硫化環境下で使用されるアプリケーションの長期信頼性や、安全性の向上に貢献する。 自動車の排気ガスや、硫黄ガスなど、空気中には様々な形で硫黄成分が存在している。このような硫黄成分は、金属表面に吸着し、少しずつ硫化を引き起こす。通常、抵抗器などの電子部品には、銀が使用されているが、これらが長期的に硫黄成分にさらされると、電極部の硫化により抵抗値が変動を起こし、アプリケーションの故障を引き起こす場合がある。近年では、車載や産業機器などにおいて、 横河電機(株)は、光学顕微鏡と組み合わせて、細胞小器官など微細な細胞内構造体の動態観察が行える超解像共焦点スキャナユニット『CSU-SR』を開発した。 同製品は、フルフレームで毎秒200コマという、超解像顕微鏡向け共焦点スキャナとしては最高速の走査性能を実現し、生きた細胞の反応などの高速な動作を超解像で観察できる。また、多数の弱いレーザビームを試料に照射して、並行してスキャニングすることで細胞に与えるダメージが少ないという同社従来製品である『CSUシリーズ』の特徴も継承し、生きた細胞の長時間観察に適している。ライフサイエンス研究では、識別したい部位を蛍光染色した試料を観察する蛍光顕微鏡が広く用いられ、超解像顕微鏡のなかには、専用の光源(レーザ)、特殊な蛍光試薬、および特殊な試料作製が要求されるものもあるが、同製品は、アプリケーションの長期信頼性や安全性を高めるために、耐硫化への要求がますます高まってきている。 同社では、2015 年より量産を開始し、現在月産5,000 万個の体制で量産している。生産拠点は、ROHMIntegrated Systems(Thailand)Co., Ltd.(タイ)およびROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となる。また、今後も同社はチップ抵抗器において、耐硫化性能を高めた製品ラインアップを拡充し、各アプリケーションの長期信頼性や安全性の向上に貢献していく。特殊な蛍光試薬やレーザを必要とせず、蛍光顕微鏡を使用する際と同じ方法で試料を準備することができる。 生命科学の研究者には、組織や細胞を生きたまま、より細部まで観察したいという恒常的な要求がある。電子顕微鏡は、光学顕微鏡の解像限界を超えた高い解像度の撮像が可能だが、真空状態にする必要があるため、細胞を生きたまま観察することはできない。近年、光学顕微鏡でも光学的解像限界を超えた観察が可能な「超解像顕微鏡」技術が実用化され、注目を集めている。主要な超解像顕微鏡技術には、局在化方式(PALM、STORM)、誘導放出制御方式(STED)、構造化照明方式(SIM)があるが、特殊な蛍光試薬や光源(レーザ)が必要となるという課題もある。 同社では、2016年9月の発売を予定し、2016年度10台、2017 年度20 台の販売(国内外)を目標にしている。2016.8請求番号H5004請求番号H5003請求番号H0010