ブックタイトルメカトロニクス8月号2016年

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概要

メカトロニクス8月号2016年

■幅広い製品群、新技術を紹介 デルタ電子(株)のブースでは、同社の製品群を一堂に展示。電力自由化によって加速される新ビジネスをサポートする製品をコーナーごとに分けて紹介していた。 「熱対策ソリューション」コーナーにおいては、産業用「電子整流ファン(ECファン)」の豊富なラインナップを紹介。交流電源使用可能で、使用電圧はワールドワイド対応。ACモータよりも安定した動作を実現し、過電流/過電圧/過熱保護、ロック保護機能、などの安全保護機能を備え、EMC対応、及びPFC内蔵である他、簡単制御及びモニタリング機能に対応する点、低振動及び低騒音を実現している点、などが特徴となっている。 また、試験運用中の取り組みとして、スマートフォンを利用した電気自動車(EV)用充電管理サービス「EZQC」に関する展示も行っていた。同サービスでは、EV ユーザーは会員登録などの事前の手続きを必要とせずにスマートフォンを介したクレジットカード決済にてEVへの急速充電ができるもの、として、注目を集めていた。■多彩なIoTソリューションが スピーディに開発できる アルプス電気(株)/アルプス・グリーンデバイス(株)のブースでは、IoT 構築に即戦力となる2つの開発キット、「センサネットワークモジュール」と「環境センサモジュール」を中心とした、「IoTスマートモジュール」に関する展示を行っていた。「IoTスマートモジュール」は低消費電力、高精度、小型のセンサ類と通信モジュールを一体化したもの。信頼性、拡張性の高いIBM Bluemix、組み替え自由な可視化アプリIQPとスムーズなプラットフォーム連携を実現。スマートメンテナンスや作業者の健康管理、また、農業ICTや工場の環境管理などに適する。 「環境センサモジュール」は920MHz 帯通信で、障害物を回り込んで通信可能。防水/防塵設計を採用し、ソーラーパネル式と電池式の2タイプから選べ、2 種類の送信出力(1mW / 10mW)を用意している。 「センサネットワークモジュール」はBluetoothSmartを採用。コイン電池で長寿命稼動を実現する。また、マイコンを搭載しており、きめ細かなセンサ制御で、低消費電力にも貢献する。高密度実装で小型化を実現し、かつ多機能なのでウェアラブル用途にも最適となっている。■振動から高効率で発電 金沢大学 振動発電研究室のブースでは、シンプルで堅牢な構造でありながら、振動から高効率で発電する「振動発電」に関する展示を行っていた。 振動発電とは、振動からエネルギーを作り出す技術で、その振動の元は、自動車や鉄道、工場の機械や橋、ボタンを押す動きや足踏み、取っ手や柱などの揺れや、ドアを閉めたときの衝撃、波や水の流れなどがある。方式としては、圧電式、磁石可動式などがあるが、この研究室では磁歪材料を用いた磁歪式の開発を行っている。磁歪材料としては、鉄ガリウム合金を採用。同合金は延性材料で、機械加工、溶接が可能で、最大1テスラの変化を実現する。また磁歪式はエネルギー変換効率が40%と、圧電式や磁石可動式と比べ高いのが特徴となっている。発生電圧は1~10Vで、内部抵抗が小さく、高耐久性、高耐熱性(-40~120 ℃)である他、共振周波数の調整にも優れ、大型化も容易で、コスト面も良いという。IoTデバイスの電源からエネルギーまで、振動発電がもたらす可能性は幅広い。■ノイズのトラブルについての セミナーを開催 (株)電研精機研究所のブースでは、同社の半世紀に及ぶ実績をもとにしたノイズトラブル相談室「ちょい聴きセミナー」を開催していた。 ノイズというとどうしても複雑で難しいという印象があるが、同セミナーは「お手上げ!? 神出鬼没トラブルの解」「効く? 効かない? 対策部品の使い方」「真相究明!!接地伝説の謎!?」など、ユニークなタイトルで、気軽に入りやすく、聞きやすいものになっており、実際にセミナーを通じて、続発していたトラブルの原因が実はノイズだったことが初めてわかったといった事例も多くあるという。ブースでは多くの実機も紹介されており、多くの来場者を集めていた。■高温度下使用対応アクロス 岡谷電機産業(株)のブースでは、ノイズサプレッションキャパシタに関する展示を行っていた。 『LE-MX-MR』シリーズは、高温度下使用対応アクロスで、特徴としては、①主要海外規格を310V 定格にてクラスX2 取得、② 85 ℃ /85 % RH 定格電圧負荷:1000hr 対応、③小型、低鳴き、などの点があり、各種SW電源のノイズ対策などの用途に適する。静電容量:0.1μF~2.2μF、使用温度範囲:-55~110℃、となるという。 また、『LE-MX-FI』シリーズは、保安機能付きアクロスで、特徴としては、①主要海外規格を310V 定格にてクラスX2 取得、②保安機構付き蒸着フィルム採用(JIS C4908保安性試験対応)、③小型、低鳴き、などの点があり、各種SW電源のノイズ対策などの用途に適する。静電容量:0.1μF ~2.2μF、使用温度範囲:-55 ~110 ℃、となるという。『LE-MX-MR』シリーズ、『LEMX-FI』シリーズはともに開発品としての展示であったが、熱心な来場者が足を止めて説明に耳を傾けていた。 同展示会の次回開催は、2014 年7 月23日~7 月25日、東京ビッグサイトで行われる予定となっている。MECHATRONICS 2016.8 49「IoTスマートモジュール」に関する展示産業用ECファンに関する展示金沢大学 振動発電研究室のブース『LE-MX-MR』シリーズ(株)電研精機研究所のブース