ブックタイトルメカトロニクス6月号2016年

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概要

メカトロニクス6月号2016年

 FPD(フラットパネルディスプレイ)の開発・製造に必要な製造装置、部品・材料から、タッチパネル、有機ELといった最新ディスプレイまで、業界の最新技術が一堂に出展する専門技術展、第26 回 ファインテック ジャパンが、東京ビッグサイトで開催された。 同展示会と併せて『第7 回 高機能フィルム展』『第5回 高機能プラスチック展』『第1回 高機能セラミックス展』(共済:(一社)日本ファインセラミックス協会)『第3回 高機能 金属展』『Photonix2016 ~第16 回 光・レーザー総合技術展~』も開催された。 3日間の来場者は合わせて59,745 名に上った。■基材の曲げや伸び、捻り、折りに追従し、 その状態で導電性が得られる塗膜 (株)アサヒ化学研究所では、ウエアラブルエレクトロニクス用に最適な伸縮性Agペーストに関する展示を行っていた。 「基材の曲げや伸び、捻り、折りに追従し、その状態で導電性が得られる塗膜を形成する」というコンセプト有したもの。特徴としては、高い柔軟性によってあらゆる形に追従することが可能であるという点の他、伸縮性基材に対して優れた密着性を有していることや、低温硬化時でも通常の銀ペーストと同等の抵抗値(×10-5Ω・cm)が得られること、などが挙げられる。用途としては、基材曲面での導通回路形成や、伸ばし/折り曲げ、捻じりが必要となる個所での導電性塗膜の導入などがある他、様々な可能性を感じさせるとして、多くの来場者が説明に耳を傾けていた。■物質が酸化する時に発する わずかな光を測定 東北電子産業(株)では、わずかな光を捉えることができる極微弱発光検出分光システム「ケミルミネッセンスアナライザー」を紹介していた。 物質は少しずつ酸化しており、その表面には次第に酸化物が蓄積していく。そして、酸化していく過程において、物質は、蛍の光の1万分の1という小さな光を発する。そのようなわずかな光から、物質が酸化し、かつ劣化していくスピードやメカニズムがわかるのだという。本装置は、そのようなわずかな光を測定するものであり、試料表面の極少量の酸化物由来の発光を捉えることで酸化劣化評価を実施。他の分析方法ではわからないわずかな差を検出する。中でも、樹脂酸化を最も高感度に測定。寿命評価に求められる促進時間の短縮や、製造工程中の酸化劣化の検出、材料の受け入れ検査などを行うことで、品質向上に貢献するものとなる。■有機溶剤などに対しても クリーン性に優れる製品 アドバンテック東洋(株)では、様々なカートリッジフィルタを紹介していた。 半導体、液晶ディスプレイなど電子工業界のレジスト濾過に最適なオールポリエチレンカートリッジフィルタ「TCEタイプ」は、構成材料をすべてポリエチレンとした、低溶出のカートリッジフィルタ。 電子工業界で使用される有機溶剤などに対してもクリーン性に優れる製品で、これまでの同社ラインナップ品より小孔径のメンブレンフィルタを採用したことで、高精密な濾過を実現するものとなっている。 併せて展示されていた、オールフッ素樹脂カートリッジフィルタ「TCFタイプ」は、半導体、液晶、有機合成化合物の製造工程における各種薬品向けに開発された製品。 メンブレンフィルタ、成型部材のすべてをフッ素樹脂で構成しており、耐薬品性に優れ、酸、アルカリ、有機溶剤、液晶などの濾過に適する他、最高使用温度も150 ℃と高いことから、高温の薬液、薬剤の濾過にも適する。カートリッジフィルタの寸法は、125mm および250mm、孔径は0.05μmから3.00μmをラインアップ。キシレン、トルエンなどの溶剤を主溶媒とする、有機合成化合物製造工程や樹脂製造工程での濾過に適している。■簡単な操作で高度な測定を実現 (株)ハイロックスでは、同社製品であるデジタルマイクロスコープの実機を展示しながら、ユーザーが求める多様なニーズを実現する各種機能を紹介していた。 使い勝手の高い計測ツール「2D 計測」は、視認性の高いアイコンでオペレータは直観的な操作で計測可能。レンズ倍率情報も自動的に認識するので面倒なキャリブレーション設定の必要がない。また、観察画像と計測値は、使いなれたPCに保存できる(Excel 転送可能)。 簡単操作で多彩な3D 解析を実現する「3D 計測」は、マウスをクリックするだけで簡単に3D 画像を構築できるもので、レンズ倍率、視野、深度情報を自動認識。任意にスライサを設定することで、プロファイルデータ上で断面形状の把握や3D 計測ができる。 広視野、高解像度画像により鮮明な2D /3D 観察が可能な「画像連結(タイリング)」は、XYZ 電動ステージの組み合わせとマウス操作だけで、誰でも簡単に画像連結ができる機能。局所的な観察だけでなく、広視野で全体をとらえ、さらに細部にわたり2D/3D観察や計測ができる。また、視野拡張モードにより従来比2倍(30000×30000ピクセル相当)の広視野を実現したものとなっている。 これらの機能は、デジタルマイクロスコープ『KH-8700』には標準搭載されている他、デジタルマイクロスコープ『RH-2000』ではそれぞれの機能から用途にあったものを選べるようになっている。 同展示会の次回開催は、2017 年4 月5日(水)~4月7日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催される予定となっている。2016年4月6日(水)~4月8日(金)東京ビッグサイトリード エグジビション ジャパン(株)■ 会 期■ 会 場■ 主 催第26回 ファインテック ジャパンMECHATRONICS 2016.6 49伸縮性Ag ペーストに関する展示オールポリエチレンカートリッジフィルタ「TCEタイプ」に関する展示オールフッ素樹脂カートリッジフィルタ「TCFタイプ」に関する展示ハイロックスのブース極微弱発光検出分光システム「ケミルミネッセンスアナライザー」