ブックタイトルメカトロニクス5月号2016年
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メカトロニクス5月号2016年
48 MECHATRONICS 2016.5 2016年1月27日(水)~29日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、めっき関連、ドライプロセス・表面改質関連など材料表面に関する製品・技術・研究成果が紹介される専門展であるSURTECH2016(表面要素技術展)が、(一社)表面技術協会、日本鍍金材料協同組合、(株)ICS コンベンションデザインの主催で開催された。■クエン酸ニッケルめっきの 工業的用途の拡大へ (地独)東京都立産業技術研究センターのブースでは、「環境低負荷型クエン酸ニッケルめっきの電子部品用めっき技術への適用」という研究に関する展示を行っていた。 同研究は、微細で織密かつ硬さに優れた皮膜を形成するクエン酸ニッケルめっきを電子部品用下地ニッケルめっきに適用し、環境低負荷で高機能性を有する電子部品用めっき技術を開発したもの。従来法と比較して、外観および耐食性に優れた皮膜の形成を実現しており、現在、装飾用として実用化されている環境低負荷型クエン 2016 年1 月27日(水)~29日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、ナノ材料/素材、ナノ評価/計測技術、装置、ナノ加工技術/装置など、各応用分野に対応した最新技術・製品を一堂に集めた『nano tech2016』が開催された。 会期中は、『3D Printing 2016』『ASTEC2016 第11回 先端表面技術展・会議』『SURTECH2016 表面要素技術展』『新機能性材料展2016』『3次元表面加飾技術展2016』『Printable Electronics 2016』『enex 2016 第40 回地球環境とエネルギーの調和展』『Smart Energy Japan 2016』『新電力EXPO2016』『Inter Aqua 2016 第7回 国際水ソリューション』も同時開催された。3日間の来場者数は、同時開催展を合わせて48,514 名に上った。■表面プラズモンを用いた波長センサ SCIVAX(株)のブースでは、表面プラズモンを用いた波長センサ『apollo』に関する展示を行っていた。 同製品は、ナノ構造をもつ表面プラズモンフィルタにより、高精度な波長センシングを実現したもので、IoE 時酸ニッケルめっきの工業的用途の拡大の他、微細部品用めっき技術への展開が期待される。■スピーディーな画像検査を実現 リコーエレメックス(株)では、開発中の製品として、「塗装曲面外観画像検査システム」を紹介していた。 これは、塗装やめっき処理された表面の外観検査を自動化するシステムで、複数のワークを同時に検査することが可能。また、画像処理速度は、同社従来機比で約10倍向上するものとなる。 時間相関技術を応用しており、通常のFAカメラで撮像できる強度画像では検出で代に向けた様々なアプリケーションに適応できる。1 チップ内にナノ構造をもつフィルタアレイを配置しており、わずか5mm 角のチップながらも1nm精度の波長センシングが可能。主な仕様は、波長分解能:<10nm、波長域:380 ~1,050nm(UV、IRも拡張予定)、色度(x、y):3.3V、サイズ:<5×5×5mm、など。■カーボンナノチューブ光触媒を 利用した水素製造 (公財)やまぐち産業振興財団による山口県のブースでは、同県内の企業や大学が関わっているさまざまな技術や製品、研究を紹介していた。 山口大学、山口理科大学、岡山大学が研究する「カーボンナノチューブ光触媒を利用した水素製造」は、カーボンナノチューブをコアにもつ同軸ワイヤ構造を構築する独自技術により、実用化レベルの太陽光利用効率をもつ水素製造触媒を開発したもので、現在、長波長領域きない欠陥を、同システムでは検出することができる。また、仕様は、ユーザーの生産現場状況に合わせたカスタマイズ対応となる、ということで、多くの来場者が足を止めて説明に聞き入っていた。■既存のめっき工程を (株)ワイピーシステムのブースでは、残留六価クロムイオン抽出技術を紹介していた。 これは、最終水洗工程に設置するだけで、硬質クロム、黒色クロム、装飾クロムめっきラインを容易にRoHS 指令対策ラインに変更できるもの。めっきの後工程に、残留イオン抽出装置に還元剤を入れたものを設置することによって、めっき皮膜中のクロムイオン除去抽出に成功している。3 価クロムイオンで廃液されるために六価クロムイオンの還元工程が不要になり、廃液処理設備への負担が減少することに加え、改造費及びランニングコストは安価なものであるとして、注目を集めていた。 同展示会の次回開催は、2017 年2 月15日(水)~17日(金)、東京ビッグサイトにおいて予定されている。活性の向上、及び二酸化炭素の炭化水素化合物への変換技術の研究が進められている、という。 この他、山口大学による、「次世代材料を用いたマグネシウム- 硫黄二次電池」に関する展示などが行われ、注目を集めていた。■熱伝導、耐熱性、接着力、電気伝導に 優れる接続材料 日立化成(株)のブースでは、熱伝導、耐熱性、接着力、電気伝導に優れる接続材料である金属接合用銅ペーストに関する展示を行っていた。 無加圧(300 ℃、水素雰囲気)焼成で高耐熱、高信頼性の金属接合を実現。空孔の少ない銅の焼結体で熱をよく伝える他(> 180W/m・K)、焼結体は銅のみで形成され、鉛を含まない。また、銀に比べて熱伝導率、耐熱性、接着強度に優れているなど、接続信頼性の高い接合体を形成することができる。想定用途は、パワーデバイスのダイボンド(特に高温動作用途)、高放熱デバイスのダイボンド、金属銅層の形成などがあるという。 同展示会の次回開催は、2017 年1 月27日(水)~29日(金)、東京ビッグサイトにおいて予定されている。2016年1月27日(水)~29日(金)東京ビッグサイト(一社)表面技術協会/日本鍍金材料協同組合/(株)ICS コンベンションデザイン2016年1月27日(水)~29日(金)東京ビッグサイトnano tech 実行委員会■ 会 期■ 会 場■ 主 催■ 会 期■ 会 場■ 主 催SURTECH2016(表面要素技術展)nano tech 2016(第14回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)東京都立産業技術研究センターのブース残留六価クロムイオン抽出技術に関する展示塗装曲面外観画像検査システムに関する展示波長センサ『apollo』に関する展示(公財)やまぐち産業振興財団による山口県のブース金属接合用銅ペーストに関する展示