ブックタイトルメカトロニクス2月号2016年
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メカトロニクス2月号2016年
42日本産業洗浄協議会専務理事 相模環境リサーチセンター 所長 小田切 力国際連合の特別行事(3)~地球環境問題に関係する「国際デー」(続)~【第167回】(3)3 月22 日:世界水の日(World Day forWater、もしくはWorld Water Day)<図表15> 「世界水の日」は、1992年にリオデジャネイロ(ブラジル)で開催された地球サミット注1()環境と開発に関する国際連合会議)の「アジェンダ21」注2)で提案された。国際連合は、1993年12月の国際連合総会で3月22日を「世界水の日」とすることを決議して、1994年よりその日が国際デーの一つに加えられた。注1)地球サミット:Earth Summit。地球サミットと称される会議は以下のように過去3 回開催されており、ここでは第一回目をさす。・第1 回:(1992、リオ・デ・ジャネイロ)環境と開発に関する国際連合会議、United Nations Conference on Environment andDevelopment、UNCED・第2 回:(2002、ヨハネスブルグ)持続可能な開発に関する世界首脳会議、World Summit on Sustainable Development、WSSD(“リオ+ 10”とも呼ばれる)・第3 回:(2012、リオ・デ・ジャネイロ)国連持続可能な開発会議、United Nations Conference on Sustainable Development、UNCSD(“リオ+ 20”とも呼ばれる)注2)アジェンダ21:21 世紀へ向けての行動計画」として同会議で採択された。 国連は加盟国に対して、この日に各国で関連行事を企画するよう薦めており、水に関連する取り組みを行う国連機関も様々な企画を催し、国連加盟国以外でも、数々のNGO が水に関連した活動を催している。・2015年の「世界水の日」には、国際連合事務総長が以下のメッセージを発表している。 今年9 月の新たな「ポスト2015持続可能な開発アジェンダ」の採択に向け、国連が準備を進める中で、今年の「世界水の日」は、水が果たす不可欠かつ相互連関的な役割をテーマに掲げている。私たちは、水を頼りに公衆衛生や公平な進歩の実現を図っている。また、水は食料やエネルギーの安定確保に欠かせないだけでなく、産業の機能も支えている。 気候変動の発現、農業や工業、都市による有限の水資源に対する需要の高まり、そして多くの地域での汚染の悪化は、水危機を加速させている。これに取り組む方法は、地域的、そして世界的に、部門横断的で包括的な政策を採用すること以外にはない。 最も急を要する課題の中には、安全な飲み水と衛生施設へのアクセスが含まれる。2000年に採択されたミレニアム開発目標(MDGs)のもとで前進が見えたとはいえ、世界人口の10人に1人を超える約7 億5,000 万人が、改良型の水道をまだ利用できていない。 健康に対する弊害はもとより、水汲みという非生産的で、時には危険な役割に多くの時間を割かねばならない女性と子どもに対する影響は、特に大きくなっている。衛生施設に関する統計データは、さらに深刻な状況を示している。今でも約25億人が改良型衛生施設を利用できない状態で暮らしているほか、10億人が屋外排せつを強いられていることからも分かるとおり、衛生はMDGsの中でも最も進展の遅れた分野になっている。 私たちがこの喫緊の課題に取り組まない限り、すべての人が尊厳、健康、豊かさを享受する世界は達成できない。私たちの持続可能な未来は、気候変動によっても危険に晒されている。国連加盟国が今年(2015 年)12 月のパリ会議での締結を目指し、有意義な普遍的気候協定に懸命に取り組んでいる理由も、ここにある。今後数年間で温室効果ガスの排出量を大幅に削減しなければ、気候パターンの変動や、世界の大部分で水不足が生じるおそれなど、気候変動の最悪の影響を回避できない。 水に関連する多くの課題に取り組むためには、新しいアイデアやイノベーションに視野を広げながら、私たち全員が持続可能な未来に向けて必要とする解決策を共有するという姿勢のもと、緊迫感をもって協力しなければならない。そうすれば私たちは、貧困を終わらせ、グローバルな豊かさと幸せを促進し、環境を保護するとともに、気候変動の脅威にも対処することができるはずである。(4)5 月22日: 国際生物多様性の日(International Day for Biological Diversity)<図表16 > 生物多様性条約注3)は、国際自然保護連合(IUCN)などの環境保護団体を含む政府間条約交渉会議における交渉を経て、1992年5月22日に、ナイロビ(ケニア)で開催された合意テキスト採択会議において採択された。同年6 月にリオデジャネイロ(ブラジル)で開催された国連環境開発会議(UNCED、地球サミット)で調印式が行われ、1993 年12 月9 日に発効した。「国際生物多様性の日」は当初、発効の日付(12 月29 日)定められていたが、2001年からは採択日(5 月22 日)に変更された。注3)生物多様性条約:生物の多様性に関する条約、Convention onBiological Diversity(CBD))(5)5 月31日:世界禁煙デー(World Non-Tobacco Day) 1987年の世界保健機関決議(WHA40.38)により、世界保健機関が設立40周年を迎える1988 年4月7日が「第1回世界禁煙デー」と定められた1988年に採択された決議(WHA42.19)で世界禁煙デーを毎年5 月31 日とすることが定められ、翌1989年以降この日に実施されている。①「たばこ規制枠組み条約」 喫煙による健康被害の解消のために国際的協調を訴える国際条約「たばこ規制枠組み条約」注4)が世界保健機関注5)の第56回総会で採択され(2003年5月)、2005年2月27日に発効した。注4)たばこ規制枠組み条約:たばこの規制に関する世界保健機関枠組み条約(WHO Framework Convention on Tobacco Control、FCTC)注5)世界保健機関:World Health Organization、WHO②日本における行事 日本では、「世界禁煙デー」にちなんで、2015 年度には、禁煙に関するキャンペーンを以下のように行った。・禁煙週間:5 月31日(日)~6月6日(土)・趣旨と禁煙週間のテーマ注6):たばこが健康に悪影響を与えることは明らかであり、禁煙はがん、循環器病等の生活習慣病を予防する上で重要である。 「健康日本21(第二次)」やがん対策基本計画の目標でもある「未成年者の喫煙をなくす」ためには、喫煙による健康影響を認識させることが重要である。また、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に基づく第2 回締約国会議において、「たばこの煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」が採択され、我が国においても、2010 年2 月に、基本的な方向性として、公共の場は原則として全面禁煙であるべき等を記した通知を発出し、2012 年度においては、受動喫煙防止対策の徹底について通今回は前号に引き続き、国際連合の特別行事で残された“地球環境問題に関する「国際デー」”と、創立70周年を迎えた国際連合を祝った2015年10月24日の「国連の日」の関連情報を紹介する(図表14を参照)1、2)。<図表15>「世界水の日」(3月22日)のロゴマーク<図表16>「国際生物多様性の日」(5月22日)のロゴマーク<図表17>「世界環境デー」(6月5日)のロゴマーク<図表14>前回までの目次■国際連合が定めた特別行事(1)国際年(国連年)(2)国際の10年(国連の10年)(3)国際週間(4)国際デー■地球環境問題に関係する「国際年」(1)1985年:国際森林年(2)2003年:国際淡水年(3)2006年:砂漠と砂漠化に関する国際年(4)2010年:国際生物多様性年(5)2011年:国際森林年(6)2012年:すべての人のための持続可能エネル ギーの国際年(7)2013年:国際水協力年(8)2015年:国際土壌年■地球環境問題に関係する「国際の10年」(1)2005年-2014年:国連持続可能な開発のため の教育の10年(2)2005年-2014年:「命のための水」国際の10年(3)2011年-2020年:国連生物多様性の10年(4)2014年~2024年:すべての人のための持続 可能エネルギーの国連の10年■地球環境問題に関係する「国際デー」(1)3月3日:世界野生生物の日 (2)3月21日:国際森林デーMECHATRONICS 2016.2