ブックタイトルメカトロニクス9月号2015年

概要

メカトロニクス9月号2015年

48 MECHATRONICS 2015.9　2015年6月3日（水）～5日（金）の3日間にわたり、電子回路関連技術の総合展示会である『JPCA Show2015 第45回国際電子回路産業展』『ラージエレクトロニクスショー2015』『2015 マイクロエレクトロニクスショー 第29回 最先端実装技術・パッケージング展』『JISSO PROTEC 2015 第17 回 実装プロセステクノロジー展』が東京ビッグサイトにおいて開催された。　出展者数は700社、小間数は1,412 小間、3日間の総来場者数は合わせて38,870 名に上った。■多くの実績によって、　クライアントのニーズに柔軟に対応　パスコン（株）では、ハードウエア／ソフトウエアの受託開発業務、プリント基板設計、プリント基板への実装、実装基板検査装置製作を行う同社の事業内容に関する展示を行っていた。　同社では、マイコン、FPGA、CPLD、デジタルアナログ混載回路を応用した製品開発を行っており、企画／仕様設計からハード／ソフト設計基板設計、機構設計、試作評価／量産に至るまでのすべての工程を社内で請け負うことができる。また、自社内に実装ラインを保有していることと、30年以上プリント基板設計に携わった実績を生かし、回路設計から試作、量産までの工程の中で、どの時点からでも、様々なニーズに合わせて柔軟に対応している。その他、部品調達から実装までを行う業務、プリント基板／検査機のオーダーメイドを行う業務などについて紹介していた。■サーボモータの高ゲイン時における　ハンチング問題を解決　鍋屋バイテック会社は、進化するサーボモータの性能を最大限引き出すために開発された「高減衰能ゴムカップリング：XGシリーズ」の展示を行っていた。　同製品はアルミハブと高減衰能材を一体成型したバックラッシュゼロのカップリングで、サーボモータの高ゲイン時におけるハンチング問題を解決できる。XGカップリングを採用することでさらなるサーボモータの高ゲイン化を実現し、整定時間を短縮、装置の生産性向上に繋がる。■ハイパフォーマンスを実現する　スクリーン印刷機　富士機械製造（株）では、高性能スクリーン印刷機『Momentum』を紹介していた。　同製品は、高剛性フレームと高精度モータ制御技術により、±12.5μm（6σ、Cpk≧2.0）の高精度を実現し、高品質印刷を提供する装置。搭載されるマスククリーナは、独自の構造と溶剤塗布制御により、高いクリーニング性能を実現。簡単な交換作業を実現するペーパーレイアウトとあわせて印刷品質の持続と稼働時間を最大化する。また密閉型印刷ヘッドは、微細なパターンまで優れた印刷が可能で、特殊な材料の印刷など印刷機の可能性を広げる他、はんだの使用量も大幅に削減でき、コスト削減、環境への配慮にも効果的である。さらに、最大48 本のバックアップピンを自動配置する自動バックアップピン配置システムなど多くの特徴を有している。■はんだ接合、金ワイヤ、　銅ワイヤボンディングに対応　アトテックジャパン（株）では、銅上のダイレクト無電解純パラジウムめっき、無電解純パラジウム／還元型無電解金めっき『パラボンド』を紹介していた。　同製品は、はんだ接合、金ワイヤ、銅ワイヤボンディングに対応。特徴としては、①パラジウムめっき単体でベア銅ワイヤ、はんだ接合で良好な接合性を発揮、②金めっきと併用でパラジウム被覆銅ワイヤに対して良好な接続性を発揮、③金ワイヤボンディングが可能、④ニッケルレスかつ低パラジウム膜厚によりファインラインおよび高周波アプリケーションに最適、⑤キー接点に適用可能、⑥無電解ニッケル金めっき、置換すずめっきプロセスと比較してエネルギーや水の使用量を削減、⑦シアン、鉛、ニッケルを不使用、などの点がある。■スタンダード傾斜モデルの　マイクロフォーカスX 線検査装置　東芝ITコントロールシステム（株）では、マイクロフォーカスX線検査装置のスタンダード傾斜モデル『TOSMICRON-S5110IN』を紹介していた。　IC、電子部品、実装基板などの検査に適しする同製品は、110W 開放型X 線発生装置搭載を搭載することで、低ランニングコストを実現。サンプルを傾けることなく斜めからの透視検査が可能で、シンクロトラッキング機能を搭載（倍率一定追従制御／表示自動最適化）。すべての操作がマウスで行えるなど操作性が高く、オプションとして、回転テーブル（Φ180mm）＋ラミノCT機能をセットで提供（回転テーブルは脱着式）。同製品を購入後、別途アドオン可能となっている。■スピード、汎用性、高い稼働率を実現　ヤマハ発動機（株）では、スピード、汎用性、高い稼働率を実現するプレミアムモジュラ『Σシリーズ（Σ-F8 ／Σ-G5S）』を紹介していた。　同製品は、極小チップ部品の安定した高速搭載を実現する熟成のダイレクトドライブロータリーヘッドや、前後のヘッドでそれぞれマシン前後どちらのフィーダからでも部品ピックアップを可能とし高い効率の最適化を実現した独自のオーバードライブモーションの採用などによって、高い生産性と良品実装を追求した高速マウンタ。『Σ-F8』は、4ビーム／4 ヘッドでクラス最速レベルの150,000CPHを実現する装置、『Σ-G5S』は、2ビーム／ 2 ヘッドで高速性と汎用性を両立し、多種多様な部品に対応する装置となっている。スプライシングレスを実現したSL（スーパーローディング）フィーダにより、スマートホンなどのモバイル機器の生産に最適なラインを構築することができる。ブースでは2 製品が並べて展示されており、多くの来場者がその説明に耳を傾けていた。　同展示会の次回開催は、2016 年6 月1日（水）～6月3日（金）の3日間、東京ビッグサイトにおいて予定されている。2015年6月3日（水）～6月5日（金）東京ビッグサイト（一社）日本電子回路工業会　（一社）日本ロボット工業会■ 会　期■ 会　場■ 主　催JPCA Show 2015JISSO PROTEC 2015（第17回 実装プロセステクノロジー展）パスコン（株）の展示高性能スクリーン印刷機『Momentum』マイクロフォーカスX線検査装置『TOSMICRON-S5110IN』『パラボンド』に関する展示プレミアムモジュラ『Σシリーズ』に関する展示高減衰能ゴムカップリング：XGシリーズに関する展示