ブックタイトルメカトロニクス9月号2015年

概要

メカトロニクス9月号2015年

10 MECHATRONICS 2015.9高出力化と設置容量増でシステム発電量をさらに向上する初心者でも簡単に電子工作やIoTのプロトタイプが作れる国内住宅用単結晶無鉛はんだ太陽電池モジュールを発表920MHz帯無線通信付き省エネマイコンボードを発売　三菱電機（株）は、国内住宅用太陽光発電システムの新商品として、高出力化と設置容量増によりシステムの発電量をさらに向上できる単結晶無鉛はんだ太陽電池モジュール『マルチルーフ』230Wシリーズ（全7 機種）を発表した。　同製品は、モジュール内部で太陽電池セルを保護する表面側の封止材に、より光を取り込める素材を採用し光透過性を向上させることで、従来取り込めなかった300～400nm 近辺の波長域の光もセルに取り込むことが可能。また、セルの裏面側にある封止材の反射率を高め、モジュール内部の反射光をさらに効率よくセルに取り込むことで、高出力化を実現。太陽電池のセルとセルを直列に接続する配線の厚みを従来比25 ％増やし、内部の電気抵抗を減らすことで出力向上を実現し、セル間の配線の肉厚　ラピスセミコンダクタ（株）は、初心者から簡単にIoTのプロトタイプが実現できるマイコンボードと、920MHz 帯無線通信モジュールをパッケージした省エネマイコンボード『Lazurite Sub-GHz』のインターネット販売を開始した。　同製品は、同社製16bitローパワーマイコンを搭載したArduino 互換のマイコンボード『Lazurite Basic』に、通信電波認証取得済のローム社製920MHz 帯無線通信モジュール『BP3596A』を同梱したパッケージ製品。920MHz は、BluetoothやWi-Fi で使用されている2.4GHzと比べて電波到達距離が長く、回折性も高いため、環境／工業／農業での使用が期待されている周波数帯で、低消費電力を備えた『Lazurite Basic』に調整済みの『BP3596A』を組み合わせることで、環境／農業／工業用途に最適な920MHz帯無線通信によるデータの化により曲がり部の歪みを従来比5％軽減し、強度も高めた。長方形のほか、ハーフ／台形／スリム／スリムハーフの多彩な形状のモジュールをラインアップし、屋根の形状に最適に組み合わせることで、限られた屋根のスペースを最大限に活用して、設置容量を増加させることができる。すべてのモジュールで、カタログ記載の公称最大出力値以上の出力を約束する同社独自の「プラストレランス基準」の運用により、システムとして公称最大出力値以上の発電量を確保する。　国内住宅用太陽光発電システム市場は、政府による再生可能エネルギー固定価格買取制度や地方自治体の補助金制度などに後押しされ、順調に拡大してきた。近年の電気代高騰で、特に10kW未満の住宅用市場では限られた屋根のスペースでより多くの発電をすることが求められて送受信が簡単に行えるため、各種センサとの連携で簡単にIoT のプロトタイプを実現することができる。Arduinoに対し、ハードウエア、ソフトウエア共に高い互換性をもつ同製品は、ソフトウエアプログラムも簡単にArduinoから移植することが可能。加えて、電子工作をするために必要な各ドキュメントや回路図、基板レイアウト、ソフトウエア開発環境も取りそろえ、専用サイトからダウンロードすることができる。　近年、ArduinoやRaspberry Piを代表とするマイコンボードの普及に伴い、これを用いたIoTの開発環境が求められている。同社は、今回の開発により、誰でも簡単／手軽にIoTを体験できる環境を整えた。　今後も同社では、誰でも簡単に使用できるマイコンボード『Lazuriteシリーズ』の製品ラインアップを拡充するとともに、セミナーやワークショップを開催し、初心者から電子工作が楽しめる活動を支援していく。2015.9おり、システムの総発電量を重視するニーズはますます強まっている。　同社では、2015 年8 月25日より発売する予定。請求番号J5002請求番号J5001請求番号J0011