ブックタイトルメカトロニクス5月号2015年
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メカトロニクス5月号2015年
44 MECHATRONICS 2015.5図2‐248 反射型レンズを用いた直下照明方式2-142)《第73回》2 設計から始めよう(その71)6.直下型 ( ダイレクト) 照明装置(5)反射レンズによる直下照明方式(その2) 直下照明方式で照明面の照度分布を均等化するには、まず放出光線束を広く拡散させる必要がある。照度分布を半値半角で説明すると、現状の直射レンズの形式ではその拡散半角が45°程度が限度のようである。そのせいであろうか、発光素子から拡散板までの間隙は30mm以上が必要となり、バックライトの厚さはこの間隙の広さで決まってしまう。バックライトの薄型化を狙いたいところだが、何の手当てもせずにこの間隙を狭めると、発光素子がきらきらと輝点のような照度むらが現れてしまう。 直下照明方式に直射型レンズを用いるのは、発光素子から照射面まで光線束が素直な経路を通過するので、望ましい構成である。さらに改良を続けて思索すれば、直下型照明方式でバックライトの薄型化に辿り着けるのであろうが、開発の方向は10年後に反射型レンズを用いる途を選択肢としつつある。前回に引き続いて、この反射型レンズについて概観してゆこう。 今回で紹介する技術は3種類ある(図2‐248)。特許事件⑨は、LED電球等の発光部位に配置して配光特性を拡散する発明である。長い間親しまれてきた白熱電球はフィラメントを中心としてほぼ全方向へ光線束を発散させ、住宅内の照明手段として快適な環境を形成しているが、商品化初期のLED電球は光軸を中心にして指向性が±60°ほどで強かった。発光効率が白熱電球は8~14%、LED電球では15~20%、蛍光灯は25%であり、特に長寿命の特徴に魅せられてLED電球が普及している現状。配光特性も±150°に改良されて、LED電球は正面ばかりでなく背面をも照明できるようになった。 LED電球の配光特性の改良は、バックライト照明にも応用できるであろうから、ここに特許事件⑨を掲示した。それぞれ中央部に凹面を形成した光学素子を2枚積層した構造で、反射率・透過率を種々に変更した場合の配光特性を詳細に実測している(図2‐249)。 次の特許事件⑩および⑫も、LED電球に適用できる技術である。反射機能又は透過機能を有する要素を蓋部として、空間を隔てて発光素子を被覆している構造を採用している(図2‐248)。蓋部の形状や光透過率の相違により、配光特性が変化する様子は興味を惹く(図2‐250)。放出された光線束は照射正面方向ばかりでなく、背後方向にも充満してゆくようで、先の特許事件⑨の配光指向性より円満であろうと思われる。 そして特許事件⑪,⑬および⑭は、発光素子を被覆す