ブックタイトルメカトロニクス4月号2015年
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メカトロニクス4月号2015年
44 MECHATRONICS 2015.4図2-245 反射型レンズを用いた直下照明方式2-141)(その1)《第72回》2 設計から始めよう(その70)6.直下型 ( ダイレクト) 照明装置(5)反射レンズによる直下照明方式(その1) 液晶板を直下照明する方式は、背後の基板に配設した発光素子にレンズを被覆して、発光素子からの放出光線をできるだけ拡散しながら液晶板を照明する仕組みである。すでに紹介したようにそのレンズは、透過光線をできる限り大きく傾斜させて液晶板へ照射させる機能が要求される。もし、このレンズがない場合に液晶板を均等に照射するには発光素子と液晶板との間に拡散板を挿入していたのであるが、発光素子と液晶板との照射間隙には50mm以上の距離を必要としていた(既出図2-209)。前回まで紹介していた直射レンズを発光素子に被覆すると、この照射間隙は30mmほどにまで短縮できた(既出図2-210)。しかし、被覆レンズが透過光線を拡散できるのは、半値半角がようやく40°程度どまりが現実である。照射間隙を短縮したい、または発光素子が配列している隣接間隔を拡張して発光素子の個数を削減したいと、拡散角が狭い現状の限界を超えてみようとの要求が出てきたのであろうか。直射レンズ形式の発明から10年近く経過して、このたび反射レンズ形式が出現してきた(図2-245)。関連する特許事例を今回と次回とで披露しながら概観していこう。 発光素子からの光線をレンズで拡散する形式を“直射レンズ”と呼んできたので、今回のレンズ形式を“反射レンズ”と称しておく。レンズ表面の一部で発光素子の射出光線束の一部を反射させ、レンズの他の表面で残りの光線束をそのまま透過させている仕組みを採用している。ほとんどの反射レンズは、反射面がレンズ頂点付近に設けられている。レンズは、発光素子から周辺方向へ射出される光線束を透過させ、発光素子から小さい傾角で射出されている射出光線(近軸光線束)を反射面で大きく偏角させる機能は、少々奇妙な感慨を受ける。発光素子からの射出光線束が小さい射出角ならば、そのままの方向へ放出させ、大きい射出角の光線束)周辺光線束)を大きく偏角させるのが自然な理屈であろう。だが、この仕組みを採ると直射レンズの形式になる。 レンズ頂点に反射機能をあたえるために、特許事例