ブックタイトルメカトロニクス2月号2015年

概要

メカトロニクス2月号2015年

MECHATRONICS 2015.2 49　2014 年10 月30 日～11 月4 日の6 日間、東京ビッグサイトにおいて、工作機械を一堂に集めた見本市、JIMTOF2014（第27 回 日本国際工作機械見本市）が開催された。　今回は「モノづくりDNAを未来へ、世界へ」をテーマに行われ、会期中の来場者は136,196 名（うち、海外：10,539 名）にのぼった。■最適なクランプ方法を選択可能　（株）イマオコーポレーションのブースでは、外形／内形クランプであるフォームクランプを紹介していた。　同製品は、異形状のワークに対応できるセルフカットクランプで、口金を交換することでワークを外側からも内側からも固定できる機能をもっている。外側用、内側用それぞれ専用の口金を用意しており、加工内容に合わせて最適なクランプ方法を選択可能。また、複数のワークを加工する場合は口金を交換するだけで本体はそのまま利用できるため、経済的で段取り時間も短縮できる。■薄板から厚板まで　段取りレス連続安定加工を実現　（株）アマダのブースで注目を集めていたのは、ファイバレーザマシン『ENSIS-3015AJ』。　同製品は、自社製ファイバレーザ発振器（2kW）を搭載し、独自の光コントロール技術により従来4kWで切断していた厚板を加工することができる。段取りレスで連続安定加工を実現する装置で、①板金加工に特化した高いビーム品質を実現、②加工領域の拡大、③レンズ交換なしでフルレンジの切断が可能（薄板～厚板までの連続自動運転を実現）、などの特徴がある製品であり、ドイツで開催された「EuroBLECH 2014 第23 回 国際板金加工見本市」において、機械業界誌『Maschinen Markt（MM）』が先進的／革新的な製品に贈る「MM 賞」を受賞している。■ 1 本で、すべての加工を　高速／高送りで行える　グーリングジャパン（ 株）では、超硬エンドミル『RF100 Diver』に関する展示を行っていた。　同製品は、ドリリング、ランピング、溝から荒／仕上げまで、すべての加工を1 本で、さらにそのすべてのプロセスを高速高送りで行うことができ、ユーザーの大幅な工効率化を実現するものとなっている。特徴としては、①切削時の振動抑制効果が高い不等リードを採用、② 5500Hv の卓越した硬さによる耐摩耗性を備えたSignumコーティングを採用、③アンダーサイズの刃径はさまざまな公差の溝加工にも適応可能、などの点がある。また、2Dまでのドリリングが可能なため、後工程の下穴加工としても活用できる製品となっている。■高性能スキャニング技術を搭載し、　非接触式測定を実現　ファロージャパン（株）では、高性能スキャニング技術を搭載し、非接触式測定を実現したポータブル3 次元測定器『ScanArm HD』を展示していた。　コンパクトで軽量かつ使いやすいシステムでありながら、非常に高解像度かつ高精度な点群データを瞬時に取得。対比色、光沢面またはパーツの複雑性に関係なく、特殊な表面処理やターゲットシールを必要とせずに、さまざまな対象物の表面をスムーズにスキャンできる。使いやすさと高いスキャン能力を組み合わせた製品で、1ラインあたり2000 点のスキャン能力とノイズ低減技術により、複雑なコンポーネントを高解像度で取り込むことができる、などの特徴を有している。■ガイドを直接クランプ　鍋屋バイテック会社では、リニアガイド用ブレーキ／クランプ機構『LinearClamper-Zee』を紹介していた。　ガイド（リニアガイドウェイのレールリニアシャフトなど）を直接クランプすることにより、ステージのブレーキ、位置保持（ロック）を行う製品。既存のブレーキ、位置保持、落下防止機構（モータやエアシリンダに付属のブレーキ、バランスシリンダ、カウンタウェイトなど）を補助し、あるいは置き換えることにより、装置性能を向上することができる。ブースでは、新製品となる空気圧／低コストタイプのものを展示し、注目を集めていた。■高い捕集効率を実現する　オイルミストコレクタ　オーム電機（株）では、ノンフィルタ式のオイルミストコレクタを紹介していた。　同製品は、ノンフィルタ式ながらも高い捕集効率を実現。最高吸引温度は80 ℃で、部品洗浄機などの高温ミストにも対応する。吸気口から吸い込まれた粒子径の大きいオイルミストや粉じんは、衝突板にぶつかった後一次処理部内壁に沿って回転する。その際、遠心力によって粒子径の大きいオイルミスト／粉じんと、空気を分離する。また、捕集ユニットは衝突力を極限まで高めており、オイルミストは、より多く衝突させることで高い捕集効率を実現している。■高い精度の輝きを実現　東洋研磨材工業（株）では、鏡面ショットマシン『SMAP』を紹介していた。　同製品は、従来ニーズとして求められていた複雑な3 次元異形状の鏡面仕上げ、及び、微細加工における微小ばり取りと外周面のエッジ仕上げを行うことを目的として開発されたもの。そのシステムは、噴射加工のショットマシンを利用しており、噴射される投射材の研磨メディアは従来のものと異なり、弾性と粘着性をもったコア材の廻りに微細な砥粒を積層し、かつ再生の繰り返しで使用するため、コストダウンに貢献する。金型、工具類の鏡面研磨や、コーティング（DLC、CVD、PVDなど）前後の磨き、切削、研磨後の微少ばり取りと同時研磨、艶出し全般に適する装置で、乾式研磨のため、後洗浄が不要であること、治具がいらないため、すぐ研磨ができるなどの特徴を有している。JIMTOF2014第27回 日本国際工作機械見本市2014 年10 月30 日～ 11月4日東京ビッグサイト（一社）日本工作機械工業会／（株）東京ビッグサイト■ 会　期■ 会　場■ 主　催フォームクランプに関する、デモを交えた展示超硬エンドミル『RF100 Diver』に関する展示ファイバレーザマシン『ENSIS-3015AJ』鍋屋バイテック会社のブースオイルミストコレクタに関する展示『ScanArm HD』ブースでは、小型で使いやすいタイプの『SMAP』Ⅱ型を展示