ブックタイトルメカトロニクス12月号2014年
- ページ
- 44/52
このページは メカトロニクス12月号2014年 の電子ブックに掲載されている44ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは メカトロニクス12月号2014年 の電子ブックに掲載されている44ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
メカトロニクス12月号2014年
44 MECHATRONICS 2014.12図2‐235 格子状配置の発光素子による照度分布《第68回》2 設計から始めよう(その66)6.直下型 ( ダイレクト) 照明装置(3)直射レンズによる直下型照明方式(つづき) 直下型照明方式のバックライトは、液晶板の背後に設置した平面状の基板に発光素子を碁盤目模様に配置し、発光素子の上部に直射レンズを被覆して、さらに上方を拡散板群で包囲した構成を採っている。この構成を幾何数学的に表現すれば、平面又は曲面配置である。発光素子単体の機能を吟味するときは0 次元配置であり、発光素子が1 列などの線状に配列されているときは1 次元配置と呼んでよいし、今回のように面状配置の場合は2 次元配置と称しできる。そして発光素子とレンズを組み合わせた部材から照射面の拡散板群までの間隙距離を任意に変更させて照度性能を吟味する場合は、3 次元配置となる。さらに個々の発光素子を点滅して画面の品質を検討する場合は、4次元配置とみなす。発光素子を点滅させる目的は、画像の明度に同調させて照明に明暗を制御することにより、画像のコントラストを向上させる技術である。領域別変調型とかエリア調光制御または局所明度制御:local dimming operation と称されて、活発な技術開発により最近は液晶画像表示装置に適用されて商品化が多くなった。 さて発光部材を平面基板に配置した場合に、個々の光度指向性が先鋭であると相互に隣接する光線束は容易に融合しせず、照射面に暗部が残り、照度むらが発生しがちとなる。照度むらを解消するには3 つの方法があるが、それぞれ長所と短所がある。まず一つ目は発光素子部材の隣接間隔を短縮する方法である。しかし部材個数が増加し構成原価の高騰を招いてしまう。2 番目の方策は発光部材から照射面までの間隔距離を延長することであるが、バックライト全体が厚くなるので芳しくはない。そして第3 番目のやり方は、発光部材から発射される光線束の拡散角を拡張するやり方である。改良策はこれらの順で難度が強くなるので、在来の製品の多くは二番目の間隔距離を長くする方法に頼っている。 2 番目の間隔距離を延長する方法と3 番目の拡散角を拡張する方策とを発光部材に与えた場合に、照射面の照度分布がどのように変化するのかを吟味してみよう。それぞれに異なった拡散角を与えた発光部材を縦横碁盤目状に配置し、照射間隔距離を次第に延長してみると、照射面の照度分布の融合状態が観察できる(図2-235)。この図面では拡散性の表現として半値半角の井上数式(既出図2-231)を発光部材には与え、発光部材の隣接距離は偏りμで、照度分布は半幅σで、ならびに拡散形態は数式の指数n で任意に変化させる。拡散角Θと照射面までの間隙距離Hとにより、半幅はσ=H・tan Θで表される。この二つの因子を操作し、間隙距離Hと拡散角Θを大きく採るに従って、照度分布は次第に均等化してくる状況が認識できた。とくに、間隙距離Hを延長するよりも拡散角Θを拡張したほうが照度の均等化には効果が大きいことが良く理解できる。 次に発光部材をランダムに配置した場合を検討してみたが、同様の傾向が察知できる(図2-236、図2-237)。拡散指数n は照度分布に微妙な変態を与える数値であって、n = 1 では三角形に、n= 2 では富士山型に、n > 3 になると四角形に変容させる(既出図2-231)。多くの文献では1 次元配置で照度分