ブックタイトルメカトロニクス8月号2014年

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概要

メカトロニクス8月号2014年

MECHATRONICS 2014.8 4564図2-222 特許事件⑯⑲への補助参考図2-137)図2-223 特許事件⑳への補助参考図とかの組立誤差であって、結像光学系では性能に大きな影響を与える要因となる。【参考文献】2-136) 特許電子図書館(IPDL)2-137) 井上弘[光学素子と機構の検査技法]オプトロニクス刊2 設計からはじめよう(その63)いる。所定位置に装着させるときレンズ表面に擦り傷が生じないように、レンズ表面を保護するフランジ(鍔部)なのだ。光線がほとんど通過しないレンズの下方部分なので、光学性能には影響を与えないようだ。特許事件⑱は、レンズ周辺に設けたこのフランジ(鍔部)を光線束が回避できるように、レンズ内側の曲面を修正した発想である。 ところで、バックライト基板の所定位置にレンズを設置するにはどのような手段が活用されているのだろうか。作業員の指先でつまみあげながらレンズを配置しているのであろうか。あるいはロボットのピックアップ機構で組立工程の能率を向上させているのであろうか。それとも特殊な治具を活用しているのだろうか。実装組立工程はバックライトの原価構成に大きく影響するテーマであろう。 レンズ内側の凹曲面は放物線で形成されているが、最下部の開口が狭いと発光素子からの光線束を全て有効に活用できない。それに対応して特許事件⑳では、この凹曲面の開口縁を故意に拡張させたもの。ところで特許書は図4 ~図8 を照会して、この凹曲面の形状を直角座標 y=f ( x ) で表し、曲座標 r=g ( θ ) に代え、さらに⊿r / ⊿θ=h ( θ ) の関数にまで論及している。このように綿密な解析をするのであれば、さらに進めて ⊿r /(r・⊿θ)≡αと置換すると、屈折する光線経路が求められる( 図2-223)。狭角が微小であるとき三角関数の計算が簡略できるのは、屈折光経路を設計するとき非常に便利な性質だ。 なおこれらの文献では光学部材の基準軸を“中心軸”と命名しているが、光学技術分野では光学系の中心軸を“光軸”と呼び、光学部品の中心軸を“機軸”と称している。光軸と機軸とのずれが“偏心”とか“軸ずれ”