ブックタイトルメカトロニクス7月号2014年

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概要

メカトロニクス7月号2014年

10 MECHATRONICS 2014.7 御社の概要についてお聞かせ下さい小原:当社は、1935 年に初代社長が岐阜県各務原市にて今尾鋳造所を創業したのが始まりになります。その後、1961 年に今尾鋳造所の業務を継承する形で株式会社今尾製作所を設立し、1967 年からは当社の知名度をアップさせたハンドル車や握りなどの、装置に組み込まれる標準機械部品の製造/販売を開始しました。そして1983年には、工作機械用の治具関連となる標準治具の製造/販売を開始しました。 1986 年には、あらゆる状況にフレキシブルな対応ができるアルミ構造材の販売を開始し、またAutoCAD の販売やソフトウエア開発に着手し、情報分野に進出しました。この標準機械部品/標準治具/アルミ構造材/製造情報システムの4つの事業が、現在でも当社の大きな柱になっています。 1989 年には、株式会社今尾製作所から現在の社名である株式会社イマオコーポレーションに社名変更を行いました。そして1994 年には、今まで培った標準機械部品をはじめとする豊富な輸入経験とネットワークを活かし、ヨーロッパで高い評価を得ながらも、日本ではあまり知られていない魅力的なブランドの数々を、当社独自の視点で発掘するライフスタイル商品の輸入販売を開始しています。 当社の国内拠点としては、岐阜県関市に本社、岐阜県美濃市に第1、第2工場を設けており、埼玉/神奈川/岐阜/大阪/にそれぞれテクニカルセンターを設置しています。このテクニカルセンターは、一昨年まで支店もしくは営業所という名称になっていましたが、お客様の技術的なニーズに対応するため、サポート体制を整えて名称変更を行いました。ただ、テクニカルセンターという名称に変わりましたが、営業などのその他の部門は、従来通りの体制で業務を行っています。今年の3月からは、広島にもテクニカルセンターを開設しており、全国5ヵ所の拠点でお客様のサポートを行って 標準機械部品、標準治具、アルミ構造材などを主力製品に事業展開する株式会社 イマオコーポレーション。治具/機械要素メーカーとして、長年培ったノウハウを活かした革新的な製品の開発を進める同社の概要、製品開発プロセス、製品などについて、技術1部 部長 小原 敦司 氏、技術1部開発課 主査 服部 慎一 氏にお話を伺った。株式会社 イマオコーポレーション技術1 部 部長小原 敦司 氏技術1 部 開発課 主査服部 慎一 氏多部門の連携により新たな製品開発プロジェクトを推進~ユーザーの声を反映した革新的な製品開発~います。 また、現在の事業概要としては、先程も少し説明させて頂いた標準機械部品/標準治具/アルミ構造材など工業向けの生産財を取り扱う「機工商品」と、一般向けの消費財を取り扱う「ライフスタイル商品」といった大きく分けて2つの事業を展開しています。今回は、機工商品を中心にお話しさせて頂きます。 機工商品の製品群は、標準機械部品約8,500品番、標準治具部品約3,300品番、アルミ構造材約1,300品番をラインアップし、基本的にはカタログから標準品をセレクトして頂き、提供するような形になっています。その中でも標準機械部品は、製品数もそうですが当社の売り上げ構成の主軸となっています。様々な工場で使用される装置などに組み込まれるアクセサリー的な製品で、ハンドルなどは単純明快ではありますが、お客様からは特にデザインについて要求されるケースが多くあります。 また標準治具部品は、工作機械/溶接機/組み立て用などに使われるクランプや位置決めの部品などを用意しています。従来は、カタログにある標準品の注文がほとんどでしたが、最近では様々な環境の変化から標準品以外の注文も増えており、お客様の仕様に応じた治具アセンブリに関するニーズにも対応しています。 そしてアルミ構造材は、高精度アルミフレームと多彩なパーツの組み合わせにより、様々な生産ラインや装置のカバーなどに使われています。この製品も標準治具部品と同様に、当社独自の製造情報システムを駆使してお客様のニーズに対応するサポート体制を整えています。 御社の製品開発についてお聞かせ下さい小原:当社の製品開発は、大きく分けて2つに分類されています。まず1つは、自社従来製品や海外提携先企業の製品について、改善やバリエーションアップなどを行う従来製品の発展型です。基礎的、基本的な要素部写真1 ワンタッチ着脱のラインアップ