ブックタイトルメカトロニクス4月号2014年

概要

メカトロニクス4月号2014年

52 MECHATRONICS 2014.4　2014 年1 月15日（水）～17日（金）の3日間、東京ビッグサイトにおいて、エレクトロニクス製造･実装に関するあらゆる装置、技術、部品･材料が一堂に集まる専門技術展である、リード エグジビション ジャパン( 株)主催の『第43 回 インターネプコン・ジャパン エレクトロニクス製造・実装技術展』を始め、『第31 回 エレクトロテスト・ジャパン』『第15回 半導体パッケージング技術展』『第15 回 電子部品EXPO』『第15 回 プリント配線板EXPO』『第5 回先端 電子材料EXPO』『第4 回 [ 精密][微細] 加工技術EXPO』で構成される『NEPCONJAPAN 2014』と、『第6 回 国際 カーエレクトロニクス技術展』『第5 回 EV・HEV 駆動システム技術展』『第4回 クルマの軽量化 技術展』『第3回 コネクテッド・カーEXPO』からなる『オートモーティブ ワールド2014』、そして『ライティング ジャパン2014』が開催された。　各社出展ブースに加えて、連日、製品技術セミナーや基調講演、シンポジウムなどのイベントも会場各所において数多く催されており、大勢の人を集めていた。　3日間の総来場者数は、3展示会合わせて61,896名に上った。■高速／高解像2次元検査、高さ／傾斜　面3 次元検査、4 方向斜め画像検査を　1 台に搭載可能　ヤマハ発動機（株）のブースでは、高速／高解像2次元検査、高さ／傾斜面3 次元検査、4 方向斜め画像検査を1台に搭載可能なハイエンドハイブリッド光学式外観検査装置『YSi-V』を紹介していた。　同製品は、独自開発の12メガピクセル高解像度カメラや、高速画像処理技術、高さと傾斜面を一括検査する新3次元検査、同社独自撮像技術による4方向アングルカメラなどによって高速化／高画素化／高精度化を図っており、同社従来比2倍以上の検査能力を実現。また、ピンチイン＆ピンチアウトでズーム、フリック操作でスクロールなどタブレット感覚で操作できる「フルHD 液晶タッチパネル」、初心者でもナビゲーションに従って操作するだけで検査データの作成が可能な「プログラミングナビゲート」、従来から好評の文字認識を強化した独自開発のOCV（ 光学式文字照合）技術による「新文字認識アルゴリズム」などの新機能により、操作性が向上している点も特徴となっている。■N2ガスパージに対応するミニオーブ　ンシステム　ユニテンプジャパン（株）では、N2ガスパージに対応するミニオーブンシステム『MINIOVEN 04』を紹介していた。　同製品は、効率的なIR（赤外）ヒータを下面に装備し、加熱エリアを選択可能。効率的な熱伝導を実現するために、最適化された熱対流用のファンを標準装備している他、ダイヤルディスプレイを採用しているため、ダイヤルによるメニュー選択で、簡単にプロファイルを設定することができる（最大99プログラム）。加えて、必要なテストをすぐに行なうことができる多彩なオプションを用意している。　この他、150×300mm の、コンパクトデザインの筐体に、必要な機能をすべて詰め込んだホットビームシステム『H O T B E A M04』も展示しており、多くの来場者を集めていた。■文字検査性能や全面異物検査などの　アルゴリズムを強化したモデル　名古屋電機工業（株）のブースでは、はんだ付け外観検査装置『NVIシリーズ』の、高いフィレット検査性能はそのままに、文字検査性能や全面異物検査といったアルゴリズムを強化した改良型モデルを紹介していた。　同モデルは、検査時に撮影／取得した画像に対し、輝度変換処理／フィルタ処理を行う機能を新たに追加。これにより、文字検出率を最大で約180％（同社従来比）向上させることができる。加えて、ディスクリート部品のブローホールを効率的に検査することができるアルゴリズムも追加し、従来のリフローライン検査の枠を超えて利用できるようになっている。改良型モデルの機種である『NVI-FZHⅡ』は、多段多分割LED照明、並びに斜めカメラを搭載し、高い検査性能と高速性能を向上させたハイエンドモデル、『NVI-FXHⅡ』は、全数検査に必要な高速性能と使いやすさを両立したスタンダードモデルとなっている。■リアルタイム、かつフラックスの混入に　影響されずに洗浄液濃度の測定と管　理を実施　ゼストロンジャパン（株）では、フラックス洗浄工程において、リアルタイムで、かつフラックスの混入には影響されずに洗浄液濃度の測定と管理を行うことができるデジタルモニタリングシステム『ZESTRON EYE』を紹介していた。　これは一般的に使われている洗浄装置のメーカー／タイプを問わず容易に組み込むことができるシステム。同社の洗浄剤専用の設計となっており、①新建浴液及び使用中液の濃度を正確に自動測定、②工程稼働中の洗浄剤濃度にすばやく反応し、リアルタイムで洗浄剤濃度を管理、③『ZESTRON EYE』ベーシックビューアソフトにより提供された管理プロセスパラメータのトレーサビリティを継続的にデータ集積、④タッチパネルのインタフェースで簡単な使用、⑤洗浄装置PLCや自動補給システムとの連動、⑥自動測定による作業者負担の軽減、を提供するものとなっている。■フィレット形状を計測し、正確に再現　（株）サキコーポレーションは、3D自動外観検査装置『BF-3Di』を紹介していた。　同製品は、多段リング照明と3D でのはんだ高さ計測結果を組み合わせることで、フィレット形状を正確に再現することが可能で、はんだ検査の能力が大幅に向上している。従来の2DAOIに加え、高さという概念を導入。さらに検査結果を数値化し判定することで、リード浮き、はんだ不ぬれ、BGA の浮き、チップ浮き、トランジスタ反転、ダイオード反転、コネクタ部品の傾きなどに対し、高精度検査を実現している。独自部品の技術により、20mmまでの部品高さが計測可能で、通常SMTで実装されるすべての部品の高さ計測に対応している。■ 2D/3Dを同時検査　日本ミルテック（株）では、次世代微細チップ部品03015 の完全検査を実現する3D＋2D インラインAOI 装置『MV-9』を紹介していた。　同製品は、独自技術である3D OMNI-Visionにより、2D/3Dを同時検査する装置。03015 部品の検査には、検査分解能として7.7μmは必要であるが、『MV-9』ではその部品の高速検査のために25MegaPixel/15MegaPixeIをカメラの搭載しており、分解能7.7μm でも、FOV サイズ約39×39mmを確保し、これを実現している。加えて、6段カラー照明によって、より完璧なはんだ付け検査を実現できる他、リニアモータを採用しており、1μm 精密度を実現している。さらに、10MegaPixel Sideカメラの搭載、テレセントリックレンズの採用、デュアルレーンに対応する、などの特徴を有している。　同展示会の次回開催は、2015 年1 月14日（水）～16日（金）、東京ビッグサイトにおいて予定されている。ネプコン ジャパン2014 2014年1月15日（水）～17日（金）東京ビッグサイトリード エグジビション ジャパン（株）■ 会　期■ 会　場■ 主　催デジタルモニタリングシステム『ZESTRON EYE』に関する展示ハイエンドハイブリッド光学式外観検査装置『YSi-V』3D＋2D インライン AOI装置『MV-9』はんだ付け外観検査装置『NVI-FZHⅡ』3D自動外観検査装置『BF-3Di』ミニオーブンシステム（右）とホットビームシステム（左）