ブックタイトルメカトロニクス3月号2014年
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メカトロニクス3月号2014年
52 MECHATRONICS 2014.3図2-206 蛍光灯による照明方式(その1) 2-132)《第598回》2 設計から始めよう(その57)6.直下型 (ダイレクト) 照明装置(1)線光源照明方式 表示画像の背面照明方式といえば、直ちに直下照明方式であろう・・・と容易に着想する(既出図2-51~2-62)。しかし直下照明方式はバックライト装置として十分な厚さが必要とされるので、やがて薄型化が可能な側方照明方式が主流になった。この側方照明方式は、導光板の側面に配置した光源の光線束を導光板の端面から照射して導光板の前面に誘導し、前方に配置した液晶画像表示板を背面から照明する仕組みである。 しかし、時代の要請に従って大画面の製品に変遷してくるにつれ、画面全体を明るくかつ均等な輝度を維持するのに、大変な技術的苦労を強いられるようになってきた。また、光源に用いられてきた冷陰極蛍光灯(CCFL:cold cathode fluorenscent lamp)には水銀が用いられ公害物質とみなされると、発明されたばかりの発光ダイオード(LED:light emittingdiode)に取って代わり、さらにその小型や瞬時点滅機能性が認識されて、直下照明型に発光ダイオードが採用される現代へと連携してくるのであった。 ここでは先ず、蛍光灯を用いた直下照明方式について概観してゆこう(図2-206)。 図において技術内容を特許出願日の順に並べたが、拡散部材に関する技術は⑤⑦および⑨であり、反射部材に関するものは②④および⑧で、導光板・レンズに関するものは①③⑩および⑪、ならびに光源に関するものは⑥である。 これらを意識して眺めてみると、蛍光灯を用いて照明したとき先ず解決しなければならない課題が、輝度の不均等さであった。照明光線束を拡散部材で拡散透過させて、照明輝度を均等化しようと試みている(図の⑤⑦)。しかし局所的な輝度むらを平準化はできでも、全面的な平坦化には相当の努力がいる。拡散部材を重塁すると輝度平坦化の効果が出てくる(図⑨)が、光量の伝達効率が低下するであろうし、バックライトとしての厚さが増加してしまう。 次に着想する個所は、反射部材だ(図②)。反射鏡が二次曲面で構成されているならば曲面の焦点に光源を配置して反射光線束は平行になるが、照度の均等化にはならない。反射鏡を高次の曲面で形成すれば、反射光線が平行にならなくとも光拡散板における偏角機能が関与して、放出輝度を平均化することも出来る。凹凸を設けたり(図④)擬似光源部材を光源の付近に設置(図⑧)して、二次反射光線を発現させているのは、光源の個数を多く見せかける手法で、ある程度の効果は期待される。 図⑥は光源に蛍光灯CCFLと発光ダイオードLEDとを併用した事例。蛍光灯の広範囲な照射機能と発光ダイオードの点滅機能との長所を融合した思索だ。画像の濃淡に対応して発光ダイオードを瞬時に点滅させると、画像のコントラルトが向上する領域別調光制御(ローカルディミングlight source local diming