ブックタイトルメカトロニクス12月号2013年

概要

メカトロニクス12月号2013年

10 MECHATRONICS 2013.12センサメーカー向けにISA100 Wirelessに対応する3工具同時加工が可能でサイクルタイム約10％短縮を実現するアンテナ一体型無線通信機の提供を開始複合加工型NCバーマシンを発表　横河電機（株）は、プラントで使用される各種センサの開発／製造企業向けに、センサに取り付けるアンテナ一体型無線通信機の提供を開始する。その最初の提供先として、ガス検知器メーカである新コスモス電機（株）と無線技術に関するライセンス供与契約を締結した。今回の提供により、ISA（国際計測制御学会）が定めるフィールド無線システムの通信規格ISA100.11aに準拠した無線センサの開発期間を大幅に短縮する。　同製品は、アンテナと無線回路が一体となった構成で、センサメーカーは、センサに搭載する通信インタフェース回路と電源などを用意し、センサに同製品を取り付けることにより、ISA100 Wireless対応の無線センサを実現できる。無線フィールド機器の開発を通して培った技術とノウハウにより、世界100 ヶ国以上の電波法シチズンマシナリーミヤノ（株）は、複合加工型NCバーマシンのミヤノBNEシリーズの新製品として『BNE-51MSY』を発表した。同製品は、従来の『BNE シリーズ』の機械と同サイズながら、各種同時加工性能を加え、単位面積当たりの生産性を向上させた21 世紀型モノづくりのための生産革新ソリューション、様々な加工ワークに対応する MiyanoInnovation Line（ミヤノイノベーション ライン）の新製品。サブスピンドルにX軸を追加することに加え、最新のNC 搭載により、正面と背面の重畳制御による加工が可能。2 スピンドル2 タレットの機械構成を有意義に使用し、最大で3 工具同時加工が可能になり、サイクルタイムの短縮を実現。最新NCの高速プロセッサによる演算処理を生かした各種処理時間の短縮はもちろん、C 軸と世界の主要な防爆規格に対応することが可能で、センサメーカーは無線機能の部分に関する電波法や防爆の認証を改めて取得する必要がなく、開発期間の短縮に貢献する。防爆型アンテナとしては極めて小さい直径約23mm、長さ約116mm の小型サイズと100 グラムの軽量を実現し、フィールド無線センサの小型／軽量化に貢献する。　プラントでは、温度、圧力、レベル（液位）、ガス濃度、振動などの測定に様々なセンサが使用されている。これらのセンサをフィールド無線に対応させ、実際のプラントに適用可能な製品とするには、無線技術の習得に加え、各国の電波法や防爆規格への対応など様々な取り組みが必要となる。　同社では、2013 年12 月より提供を開始する。ダイレクト位置決めなどのシンコム制御の採用で、アイドルタイムを大幅に短縮し、トータルでのサイクルタイムを約10％短縮した。また、アメリカや欧州で要望の強かったメイン／サブスピンドルと同径サイズの加工にこたえるべく、サブスピンドルの最大加工径をφ 42mmから51mm に拡大している。さらに、ツーリングの作業性を向上させるため、操作面での使い勝手向上に好評を得ているシンコム制御を採用。運転準備画面での各軸操作やツールセッティングなどのグラフィカルな操作を提供し、操作性を大きく向上する。電装盤は、密閉構造で粉塵や切削油など飛沫の進入を抑制し、故障率を低減している。回復の感じられる欧州、堅調な米州、底堅い日本など、先進国の自動車、油空圧機器部品の複合／複雑加工を対象の中心にシリーズ販売台数増を目指す。同社では、2014 年3月より販売を開始し、月産台数20 台（BNE リーズ合計）を予定している。2013.12請求番号M5002請求番号M5001請求番号M0011