メカトロニクス4月号2013年 page 11/60
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MECHATRONICS 2013.4 11所 在 地:U R L:事業内容:神奈川県座間市http://www.j-d.co.jpFA化機器(電機/半導体/自動車/精密機械/原発業界など)、大学・研究機関向けの実験/実証機器、福祉機器/システムの提....
MECHATRONICS 2013.4 11所 在 地:U R L:事業内容:神奈川県座間市http://www.j-d.co.jpFA化機器(電機/半導体/自動車/精密機械/原発業界など)、大学・研究機関向けの実験/実証機器、福祉機器/システムの提案・開発・販売。ダブル技研株式会社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・D220mm)、重量:約8.5kg(本体のみ)、電源/消費電力:AC100V /約5W。特徴としては、①本の厚さ(ページ抑え停止位置)に対して、自動対応する、②本の紙厚に対して、めくり方を切り替えることができる、③大きいサイズの本のページにおけるたれやたるみを補正できる、④めくりローラに紙が巻き込まれた場合に、センサが感知して停止する紙破れ防止機能を装備、⑤自動めくり中に紙の巻き込み以外に負荷がかかった場合や、またはなんらかの理由でめくり動作が所定時間内に完了しなかった場合に、動作が停止し異常ランプが点滅する異常対応機能を装備、⑥環境制御装置をお持ちの方は、学習リモコンに登録して使用することも可能、などが挙げられます。 それから、自動ページめくり機と同じく大学発の製品として、様々なワーク形状や柔軟素材に対応するロボットハンド『D-Hand』を紹介します。最初は、5 本指のタイプを開発しましたが、経済産業省が実施しているサポーティングインダストリー(通称:サポイン)に採択されたことで、使い勝手やコストの問題などを解消する3本指のタイプも開発し、現在のメインタイプとなっています(写真3、4)。この製品は、把持動作を実現させる上で人体構造に着目し、人体の骨格構造を模擬することで複数の圧力センサを用いることなく把持力の均一化が計れ、指先の太さや形状にも“自然さ”をもたせるFlexibleHandをコンセプトに開発しました。人体の動力源となる??をリンク機構を用いて再現し、すべての関節を一連の連動リンクとすることにより1個のアクチュエータで実現でき、対象となる把持物体の形状に沿って屈曲動作を行い、均一な把持力をもたせています。特徴としては、① 1 個のアクチュエータで把持動作が可能、②指や関節にアクチュエータを取付けない機構なので、軽量/小型化を実現できる、③使用環境/ユーティリティに合わせて、アクチュエータの種類を選択可能(電動/空圧/油圧など)、④各関節は協調的に作用するリンクで結合されており、把持物体に均等な力が掛かるように自動調節が可能、⑤指関節が適切に力を分散するため圧力センサなどがなくても、安定して物体を把持することが可能、⑥水中環境下など特殊環境下であっても、アクチュエータ部のみの耐水/耐圧ケーシングで使用可能、などが挙げられます。 また、従来のロボットハンドが不得意とする非対称形状の把持動作の場合、装着されている3指の配列角度を予め各々の配列角度を手動で可変させることで対応することができ(左右非対称可)(写真5)、オプションにより電動にて配列角度の可変機構を取り付けることもできます。使用する分野に関しては、5 本指の『TypeA5』は大学などの研究機関に、3本指の『Type A3H』は産業関連などの用途に適しています。 そして最後に紹介するのは、やはり大学との共同開発から生まれた製品で、市販されている赤外線方式の距離センサを搭載した3次元計測カメラを使用し、2D情報に距離情報を付加した独自のアルゴリズムから構成されている画像システム『D-Vision』です(写真6)。このシステムは、市販されている安価な3次元計測カメラを使用することで、距離センサを別途設置する必要がなく、省スペースな画像システムを実現できます。また、自発光式センサを使用しているので、照明の影響を受けにくく、画像システム特有の照明ユニットも必要ありません。そのため、既存の装置や搬送ラインへの導入も低コストかつ簡易的に提供することができます。さらに、制御ユニットの上位がPC の場合、USB 接続なのでキャプチャレスで画像処理が行えます。 使用する用途としては、バラ積み部品のピッキング作業、D-Handやアームロボットと連携した多品種ワークの部品供給などに適しています(写真7)。 今後の展開についてお聞かせ下さい和田:やはり、今後もロボットをキーワードにした事業に力を入れ、D-HandやD-Visionといった自社のオリジナル製品を織り交ぜるなど、特徴づけしたロボットシステムのインテグレータを目指していきます。分野としては、産業や福祉関連だけなく、農業や今問題になっている原発の廃炉に関連する分野など、幅広いニーズにチャレンジしていきたいと考えています。 また製品開発に関しては、大学や研究機関などとの連携を引き続き行いながら、アドバイスを頂いたり、時には共同で新しい開発を進めていきたいと考えています。それから、行政の動きにも注目しています。特に神奈川県は、ロボット産業に力を入れており、現在もロボットに関する新しい取り組みが進められている状況です。そういった行政の力や大学などとの連携を活かし、当社の今ままで培った技術/ノウハウを融合することで、社会に貢献できる新しい製品開発やビシネスに繋げていけると考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真3 D-Hand Type A5写真4 D-Hand Type A3H写真5 3指の配列角度の例写真6 画像システム『D-Vision』写真7 D-Visionの使用例