メカトロニクス3月号2013年 page 12/60
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概要:
12 MECHATRONICS 2013.3 御社の概要についてお聞かせ下さい岡野:当社は、大阪に本社を置く真空計測/圧力計測機器などの測定器の製造メーカーである株式会社岡野製作所など、関西に拠点を置く企業の製品を中京地区....
12 MECHATRONICS 2013.3 御社の概要についてお聞かせ下さい岡野:当社は、大阪に本社を置く真空計測/圧力計測機器などの測定器の製造メーカーである株式会社岡野製作所など、関西に拠点を置く企業の製品を中京地区で販売していくための商社として、1961 年に創業を開始しました。当時の中京地区は、関東圏の市場となっており、関西圏の企業の製品は一度関東を経由していたので、それを直接販売できるようにするのが設立の目的でした。創業当時は、四日市地区石油コンビナートを中心に理化学機器の販売を主な事業内容として営業展開していましたが、1963 年~1970 年にかけては、トヨタ自動車(株)、(株)デンソー、中部電力(株)などと取り引きを開始し、愛知/岐阜/三重といった東海三県を中心に営業活動を展開していきました。 1978年には、米国の溶出試験器メーカーであるハンソンリサーチ社(ロサンゼルス)や、同じく米国の熱電対メーカーであるオメガエンジニアリング社(ニューヨーク)といった海外のメーカーとの取り引きも開始しています。また1996年からは、取引先の担当者や技術者向けに、日頃専門的になりがちな仕事を違った角度から見ることにより、何かのお役に立てればという趣旨で開始した『NKセミナー』を、毎年1回秋に開催しています。このセミナーでは、各界の第一人者を講師にお招きして、時期を得たテーマで講演をお願いしています。 2002 年には、高品質かつ安定した品質を求められる科学機器をお届けするためにISO9001を取得し、海外からも技術面などで好評を得ています。さらに、2006 年にはISO14001を取得するなど、徹底した品質体制を確立するため継続的改善を意識したシステムを構築し、企業実績を踏まえた継続/実行/活用できるシステムを構築することで、お客様に安定した高品質の製品をお届けできるよう進めています。 2009 年にはサービス部門の拡張で、北海道に千歳出張所を開設し、防衛省や(株)デンソーエレクトロニクスとの取り引きも開始しました。最近では、航空宇宙産業/自動車関連産業/セラミックなどの分野で、日本における最先端企業 中京地区を中心に環境試験機とセンサの専門商社として事業展開する名古屋科学機器株式会社。顧客のニーズを十分に引き出して、最適な導入プランを提案するトータルソリューションサービスを進め、幅広い分野の研究開発を支援する同社の概要と製品などについて、代表取締役 岡野 忠弘 氏にお話を伺った。名古屋科学機器株式会社代表取締役岡 野 忠 弘 氏多彩な分野の研究開発を支援する環境試験機/センサ~顧客のニーズに対応するトータルソリューションサービスを提供~との取り引きが増加し、当社の柱となる環境試験機とセンサを中心に事業を展開することで、時代の流れとともに研究支援産業の一翼を担うようになるまで成長しました。 御社の営業展開と注力されている 製品についてお聞かせ下さい岡野:当社の販売システムは、トータルソリューションサービスといった体制で進めています。導入段階で、お客様のニーズを十分に引き出し、当社ならではの環境試験機やセンサの最新知識を活かしながら、お客様にとって最適な導入プランを提案しています。品質管理部門、生産部門、研究開発部門におけるオンリーワンの信頼性試験機や装置など、各種の製品を当社独自に組み合わせることで、お客様のニーズに的確、かつきめ細かくお応えすることができます。また、製品/装置の納入後も専門スタッフによる定期点検サービスやメンテナンスは勿論のこと、技術指導などを含めたアフターサービスも、お客様の要望に応じてスピーディに対応しています。 製品についても、国内外の優れた製品群を取り揃えています。当社の主力の一つとなるエスペック社の環境試験機は、高温/高湿/高圧、低温、真空など、様々な自然環境の中で素材がどうなっていくのかを分析/評価する試験機です。当社では、ベースモデルの製品を使用現場においてお客様が使いやすいようにカスタマイズし、コストパフォーマンスの高い製品/装置にして納入しています。その中で、最近特に力を入れている製品をいくつか紹介します。 省エネとハイパフォーマンスを両立した低温恒温(恒湿)器・恒温恒湿器『プラチナスJシリーズ』は、消費電力を大幅に削減し、お客様の要望に応じてカスタマイズできるように、数多くのオプションを取り揃えています(写真1)。特徴としては、①新開発のSmart R&D(冷凍&除湿)システムにより、試験条件でメイン/サブの冷凍回路を切り替え、常に最小能力で制御し、消費電力を大幅に低減する、②ネットワーク通信とUSBメモリーによるデータ移管が行える新N 計装を搭載し、遠隔モニタ/操作、試験プログラム作成、試験データ管理など、新しいシーンで使用できる、③万一の異常発生をE-mailで通報できる、④ネットワーク診断サービスや試験規格のダウンロードが行える、Webサービスを用意している、⑤ワイドビュー扉をはじめとする多彩なオプションで、容易にかつ迅速にカスタマイズすることができる、などが挙げられます。 消費電力量を大幅に低減する数々の技術を搭載し、ネットワーク通信に対応した恒温(恒湿)室『ビルドインチャンバーEシリーズ』は、試験室と機械室のバリエーションを取り揃え、お客様の最適な試験室を提供しています(写真2)。特徴としては、①幅広く連続的に冷凍能力を可変できるDCインバータと電子膨張弁で構成したワイドレンジ冷凍制御システムや、複数の冷凍機を最小消費電力で制御運転するアクティブマップシス写真1 低温恒温(恒湿)器・恒温恒湿器『プラチナスJシリーズ』写真2 恒温(恒湿)室『ビルドインチャンバーEシリーズ』