メカトロニクス1月号2013年 page 57/60
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MECHATRONICS 2013.1 57 『工作機械及びその関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的とする』という趣旨のもと、JIMTOF2012(第26 回....
MECHATRONICS 2013.1 57 『工作機械及びその関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的とする』という趣旨のもと、JIMTOF2012(第26 回日本国際工作機械見本市)が、東京ビッグサイトにおいて開催された。 23ヶ国/地域から815社/団体(うち海外から237 社・団体)が5,092 小間を出展し、6日間の総来場者数は128,674 名(重複なし)を集めた。■鋼加工における 切りくず処理性能を向上 京セラ(株)では、鋼加工における切りくず処理性能を向上させた鋼加工用の新ブレーカ『PP/PQ ブレーカ』の紹介をしていた。 『PPブレーカ』は、独自開発の『3 段階スマートドット構造』を採用し、切りくずを細かく分断して絡みを防止し、生産性向上に貢献する。また『PQブレーカ』は、刃先に『2 段階スマートウォール構造』を採用し、切りくずによるつまりや切削抵抗を抑制し、幅広い加工条件に対応。これにより、加工条件に合わせた最適なブレーカの提案と鋼加工の加工領域を大幅に拡大し、一層の高能率加工、生産性向上に貢献する。■圧縮空気をつなぐだけで -50 ℃の低温空気を発生 サンワ・エンタープライズ(株)では、圧縮空気をつなぐだけで低温空気を発生させる低温空気発生器であるコルダを展示していた。 本製品は小型、軽量で電気や冷媒を使用しないスポットクーラで、モデル190-75SV 型は、コンプレッサからの圧縮空気配管に接続するだけで-55℃(圧縮空気が+20 ℃で0.7MPa(7kg/cm2)、の冷却空気を吐出する。コルダの用途は、金属やプラスチックの機械加工、金型やスポット溶接時の冷却、制御盤など各種ボックスの温調、食品加工などに適している。■最適なクーラントシステムの設計 グルンドフォスポンプ(株)では、多段浸漬型クーラントポンプや三軸スクリューポンプなどの製品ラインアップを、実機展示やデモンストレーションを交えて紹介していた。 加えて、アプリケーションのノウハウを結集させ、最適なクーラントシステムの設計を行うデザインツールのデモ展示も実施。工作機械におけるポンプのエネルギー消費量は約35%にのぼり、エネルギー費用はポンプのライフサイクルコストの推定85 %に相当するものである、として、最適なクーラントシステムの設計の重要性を説明しており、多くの来場者の注目を集めていた。■高精度、省スペース型の 真円度/円筒形状測定機 (株)小坂研究所では、真円度/円筒形状測定機 ロンコーダ『EC2150』を紹介。 本製品は、自動心出し、自動傾斜、面自動傾斜機能の自動テーブルを搭載し、測定物の心出し、傾斜出しを自動で行う装置。本機に使用している多孔質静圧空気軸受けは、従来の静圧軸受けに比べ、耐振動性、高剛性、高負荷能力などにすぐれ、長期間にわたって安定した回転精度が維持できる。ジョイスティックとオートストップスイッチによる操作で、測定物へのアプローチが手早く、簡単に行える。また、装置の土台部分にPCの筐体などを収納できるようにするなど、ユーザーの使い勝手を考えた斬新のデザインを採用したことも特徴。オールインワンタイプ、省スペース、操作性と精度を追求した製品となっている。■非破壊で内部形状が測定可能な 産業用X 線CTスキャナ (株)ニコンインステックでは、開放管反射型マイクロフォーカスX 線源の搭載によって、高解像度/高出力を実現する、産業用CTシステム『XT Hシリーズ』を紹介していた。 X T H 4 5 0 は、450kV/450Wの強力な反射型マイクロフォーカス源により、タービンブレードや大型鋳造の非破壊検査で、すぐれた解像度と精度を可能にしている装置。また、XT H225システムは、オプションで320kVへのアップグレードや回転ターゲット搭載が可能。高出力を実現し、高品質で高速なCTデータ取得を実現する。■機械と最新の情報端末を融合して 諸課題を解決 シチズンマシナリーミヤノ(株)では、ユーザーの生産システムを革新するトータルソリューションシステムに関する展示を行っていた。 同社では『標準化』と『個性化』を高次元で融合する手段を『個の量産』と呼んでいる。同展示会では、新たな価値としての『個の量産』、並びに先進国や新興国のユーザーの課題解決に対する取り組みとして、機械と最新の情報端末を融合してユーザーが抱える課題を解決する『アルカプリソリューション(alkapplysolution)』を提案。ブース内に置かれたタブレット端末でソリューションガイドを体験できるようにしており、来場者が抱えている課題を選択式で選択しながら、その課題を解決する同社の製品群を紹介しており、注目を集めていた。■生産性向上に貢献する CAM の最新バージョン エッジキャム( 株)では、最新バージョンである『Edgecam 2012 R2』を展示していた。 同バージョンは新しい工具負荷を一定にして高速加工を実現する波状パターン荒取りの向上や、シミュレータの新機能、ミリングのクイルや旋盤の振れ止めのサポートなど、多くの機能向上や新機能を搭載したものとなっており、来場者の注目を集めていた。さらに、次期にリリースされる『Edgecam バージョン2013 R1』の、開発中のバージョンを公開し、新しいワイヤカットや旋盤からマシニングの新機能を紹介していた。 同展示会の次回開催は、2014 年10 月30日(木)~11月4日(火)の6日間、東京ビッグサイトにおいて予定している。JIMTOF2012(第26回日本国際工作機械見本市)2012 年11月1日(木)~11月6日(火)東京ビッグサイト一般社団法人 日本工作機械工業会/(株)東京ビッグサイト■ 会 期■ 会 場■ 主 催産業用CT システムの展示(写真は、XT H225)グルンドフォスポンプ(株)の展示シチズンマシナリーミヤノ(株)のブースコルダに関する展示鋼加工用の新ブレーカ『PP / PQ ブレーカ』真円度/円筒形状測定機『EC2150』エッジキャム(株)のブースでのデモ