メカトロニクス12月号2012年 page 56/60

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概要：
56 MECHATRONICS　2012.12　通信／情報／映像が融合したデジタルネットワーク時代を反映した、最新の技術／製品／システム／ソフトを一堂に集め、その成果を情報発信する展示会であるCEATEC JAPAN 2012が、幕張メッ....

56 MECHATRONICS　2012.12　通信／情報／映像が融合したデジタルネットワーク時代を反映した、最新の技術／製品／システム／ソフトを一堂に集め、その成果を情報発信する展示会であるCEATEC JAPAN 2012が、幕張メッセにおいて開催された。　出展者数は624 社／団体（うち海外：19ヶ国／地域から161 社／団体）、合計小間数は2,288 小間で、5日間を通じた総来場者数は、162,219 名に上った。■倒れない技術で歩行をサポート　（株）村田製作所のブースでは、電動歩行アシストカーを開発品として展示し、注目を集めていた。　これは、（株）幸和製作所との共同開発により誕生したもので、村田製作所のロボット、ムラタセイサク君、ムラタセイコちゃんの『倒れない』技術も活用されており、高齢者などの歩行をサポートするものとなっている。ムラタセイサク君、ムラタセイコちゃんにも搭載されているMEMSジャイロセンサで傾きを検知し、タイヤを制御して転倒を防止。また、傾斜センサを用いた制御により、坂道でも安心、かつ、楽に操作ができる。独立2輪機構により旋回機能が進化しているので小回りがきく他、駆動機構、制御機器の最適設計により、小型化を実現している。■臨場感溢れる映像視聴体験を提供　ソニー（株）のブースでは、XperiaスマートフォンやXperia Tablet、PC のVAIOなどのモバイル商品を軸に、多様な商品／ネットワークサービスを組み合わせた技術や製品などの他、臨場感溢れる映像視聴体験を実現する4K 対応液晶TVなどを紹介していた。　84V型の4K対応液晶TV、ブラビア『KD-84X9000』は、フルHD の4 倍となる約829 万画素をもつ84V 型の4K 液晶パネル（3840 画素×2160 画素）と、超解像高画質回路『4K X-Reality PRO』の搭載により大画面での高精細な映像を観ることができる他、大画面に最適化したサイドスピーカによって高音質で迫力のあるサウンドを実現している。ブースでは多くの来場者がその説明に耳を傾けていた。■従来Siパワーモジュールの　1/10 以下のサイズ　ローム（株）では、各パワーデバイス製品、高効率を実現したLEDライティング技術、幅広いラインアップをもつセンサ技術を中心に紹介していた。　研究開発品として展示されていた車載インバータ用SiCパワーモジュールは、従来のSiパワーモジュールと比較して体積比1/10 以下を実現した小型の600V/600A 駆動SiC パワーモジュール。高効率で、損失は既存品の半分以下。このサイズでありながら60kW 級モータ駆動が可能で、高温動作 Tjmax＝200 ℃となる。自動車、産業機器への応用が期待できるという。　この他、200℃以上でも動作可能な高温安定コンデンサも研究開発品として紹介されていた。薄型パッケージで、周波数特性、高耐圧化にすぐれたデバイス構造となっており、SiCモジュールの直上に配置可能。リップル、サージ除去などの用途に適するという。■触感伝達技術を搭載した　新感覚タッチパネル　京セラ（株）は、リアルなクリック感やキーの押し込み感など多彩な擬似的触感を実現する、同社独自の触感伝達技術を搭載した新感覚タッチパネルを紹介していた。　このタッチパネルは、振動波形の変化により、クリック触感ほか、多彩な操作感覚を呈示可能で、押下圧を検出した後に振動出力することで多種の感覚を実現するというもの。リアルなクリック触感の他、アイコン存在感、押し込みによる新感覚操作（多段押し）、アプリケーションにあわせた触感の変化などが特徴となっており、携帯情報端末やナビゲーションシステム、各産業などの用途に適する。　併せて、高速／広幅／高解像度のインクジェットヘッドで印刷のデジタル化を促進する、として、同社のインクジェットプリントヘッドのラインアップも紹介されていた。　新製品の『KJ4B-Z』は、高密度印刷が特徴。高解像度1200×1200DPI のヘッドを、圧電アクチュエータを駆動制御する信号波形やインク流路を最適化することで周波数を高めることに成功したことにより、1つのノズルから最大約6万4千滴（＝駆動周波数64kHz）のインク吐出を可能にした。この結果、1200×1200DPIの解像度で80m/ 分の速度を実現している。■様々な製品の外観検査を行う　（ 株）東京ウエルズでは、6 面外観検査機『TWA-4100 ／ 4101』を紹介していた。　同製品は、クローン力を用いた高速安定搬送を行い、様々な外観検査を実現する装置。特徴としては、①製品供給には振動式パーツフィーダを活用している、②ガラステーブルとクローン力の応用により、製品を安定した姿勢と均一な間隔で搬送。金属やセラミック、プラスチックに効果的、③最適なLED 照明（赤、青、緑、白の組み合わせ）を選定、専用設計による高速シャッタ、自動調光機能を搭載、④カメラは30～200 万画素、モノクロ／カラー／ 3CCD、⑤分類／排出箱には、高速応答可能なバルブを搭載し、製品を正確に分類（良品、不良1、不良2、TO/PF）、衝撃吸収機能も有する、⑥クリーニングユニットには柔らかなブラシを採用し、搬送面のごみを除去、⑦生産量、良品／不良品の個数、装置機能設定画面、検査結果、判定状態を画面に表示する、などがある。　同展示会の開催予定は、2013 年10 月1日（火）～5日（土）、幕張メッセにおいて予定されている。CEATEC JAPAN 2012 2012 年10月2日～10月6日幕張メッセCEATEC JAPAN 実施協議会　一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会（CIAJ）　一般社団法人 電子情報技術産業協会（JEITA）　一般社団法人 コンピュータソフトウェア協会（CSAJ）■ 会　期■ 会　場■ 主　催6面外観検査機車載インバータ用SiC パワーモジュールに関する展示新感覚タッチパネルの展示電動歩行アシストカー4K対応パネルによる高精細画像表示。新聞紙面が映されている