メカトロニクス9月号2012年

メカトロニクス9月号2012年 page 57/60

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MECHATRONICS 2012.9 57 医薬・化粧品・洗剤を製造・研究開発するためのあらゆる機器・システム・技術が一堂に会した『第25回 インターフェックス ジャパン~医薬品 化粧品 洗剤 研究開発・製造技術国際展~』が、....

MECHATRONICS 2012.9 57 医薬・化粧品・洗剤を製造・研究開発するためのあらゆる機器・システム・技術が一堂に会した『第25回 インターフェックス ジャパン~医薬品 化粧品 洗剤 研究開発・製造技術国際展~』が、東京ビッグサイトで開催された。 出展社は891 社、3日間の総来場者数は合わせて33,038 名に上った。■アプリケーションに最適な ロボットハンドを構築可能 シュマルツ(株)では、軽量かつスピーディで機械加工不要な真空エンドエフェクタ VEEを紹介していた。 同製品は、短時間、省コストでの構成を実現するモジュラタイプの搬送システム。吸着パッドの数量だけでなく、種類を変えることができるので、種類/数量/配置を選択して、アプリケーションに最適なロボットハンドを構築することができる。また、機械による追加工の必要がないため、迅速かつ容易な組み立てが行えるという特徴を有する。個々のワークに最適な構成で、複数の部品が調和したフレキシブルなモジュラデザインを採用。真空パッドの数量/パッド間の距離の多様な組み合わせが可能で、エジェクタから直接真空エアを供給できるデザインもラインアップしている。■直径800mm の 大型検査ロータを搭載 (株)日立情報制御ソリューションズでは、高い検出性能と広い兼用性を実現した、高精細自動検査機『HR3000』を紹介していた。 同製品は、直径800mmの大型検査ロータを搭載しており、多くの検査ステーションを実装できる上、大型容器と小型容器を兼用する高い汎用性を実現。アンプルとバイアルの兼用などにも最適で、従来は別々に設置していたラインを1ラインに集約することで生産効率を向上できる。展示されていたデモ機は、対象容器がバイアル瓶で処理能力は400本/分(毎時24,000本)。設定されていた検査項目は、液中の異物検査(透過/反射)が2ステーション、他に液面異物検査、液底異物、胴肩傷/液量検査、巻き締め/クリンプ検査、ゴム栓検査、キャップ外観検査、キャップ色検査が各1ステーションで、その他に泡の軽減に効果を発揮する高速プレスピン機構を搭載していた。■高性能と高い安全性/ 環境性を実現 日本精工(株)は、高機能を維持しながら省力設計を実現するメガトルクモータのラインアップを紹介していた。 メガトルクモータは『小型/薄型』+『高トルク/ 高精度』を特徴とし、一周を262 万分割して停止させる高精度な回転角度検出機能をもつダイレクトドライブモータ。メガトルクモータPS/PNシリーズは、1 回転あたり262 万分割の高精度で、同社従来比1/5 以下の位置決め暫定時間、コンパクトで高トルク、などの特徴をもつ。また、耐環境型メガトルクモータ ZシリーズはIEC規格の防塵/防水保護等級IP66に適合しており、防塵/防水保護機能をきわめて薄く、かつコンパクトに実現。そのため、粉塵や水・油などの液体に曝される医療・化粧品の製造現場においても、高い安全性や生産性の向上を実現する。■サンプル受領からデータ送付までの 時間短縮に貢献 アジレント・テクノロジー(株)では、ハイスループット質量分析システム『RapidFire 360』による、ハイスループットMSスクリーニングなどに関する展示を行っていた。 『RapidFire 360』は、分析対象化合物に特化したメソッド作成を行わず、研究プロジェクトをワンステップでサンプル前処理からデータ採取へと迅速に移行させることが可能な製品で、精密質量が得られる定性分析機を用いるため、総タンパクや断片ベースのスクリーニングなど、幅広い高分子量域のアプリケーションに対応できる。また、従来のMS技術では数日を要していた標準的なin vitro ADMEワークフローを数分で完了するなどの特徴をもつ。ハイスループットMSスクリーニングにおいては、① TOF/Q-TOFの精密質量による定量SRMメソッド検討は不要、②LC/MSトリプル四重極との良い相関、③60分で384 サンプルを分析(DDI、MetStab、Caco2、PAMPA 試験に適用)、という機能を発揮する。■極端に広い分布をもつ試料も 高精度に解析 (株)日本レーザーでは、レーザ回析式粒子径分布測定装置『HELOS SYSTEM』に関する展示を行っていた。 本製品は、0.1 ~3,500μm の可測範囲をもつ、粒度分布測定装置。測定原理は一貫してフランフォーファ回析理論に基づいており、各種分散器を変えることによって粉末、スラリ、サスペンション、液滴など、湿式/乾式を問わずどのような試料形態にも幅広く対応する。また、測定部本体と各種分散器はそれぞれユニット化されており、用途に応じて豊富なバリエーションの中からシステムアップすることもできる。また、オプションとして、複数のレンジの測定で得られた回析信号を組み合わせて解析できるレンジコンビネーション機能を用意。これにより、極端に広い分布をもつ試料に対しても全領域にわたって高精度な解析が可能になる。■より迅速に、より正確に、 よりスムーズに、を実現 (株)島津製作所では、トリプル四重極型 ガスクロマトグラフ質量分析計『GCMS-TQ8030』を紹介。 本製品は、より迅速に、より正確に、よりスムーズに実現する製品として開発されており、同社独自のイオン源が高感度化を実現。オーバードライブレンズにより中性ノイズを低減し、さらに多彩な測定モードを有する。また、UFsweeperにより600MRM/ 秒が可能である他、ASSP 機能により20,000u/ 秒の高速スキャンを実現しており、スキャン/MRM 測定で豊富な情報を取得できる。A A R T 機能によりMRM保持時間を自動修正し、EasysTop 機能によりメンテナンス時のダウンタイムを削減するなど、操作性にもすぐれる。  ■品質管理や研究開発に幅広く対応 超音波工業(株)は、スラリの原液測定で、品質管理や研究開発に幅広く対応する、超音波減衰分光法 粒度分布測定装置『UPSDシリーズ』のラインアップを紹介。 超音波粒度分布測定装置『UPSD-1I』は、スラリの粒度分布をインラインで連続測定する製品で、希釈不要で原液スラリの傾向がわかる他、色の影響を受けないこと、センサ部を4 台まで増設可能であること、測定データは外部機器へBCD 出力する、などの特徴を有している(日本コークス工業(株)との共同開発品)。 同展示会の次回開催は、2013 年7 月10日(水)~12日(金)、東京ビッグサイトにおいて予定されている。第25回 インターフェックス ジャパン2012年6月27日(水)~6月29日(金)東京ビッグサイトリード エグジビション ジャパン(株)■ 会 期■ 会 場■ 主 催真空エンドエフェクタ VEEメガトルクモータのデモハイスループット質量分析システム『RapidFire 360』超音波粒度分布測定装置『UPSD-1I』レーザ回析式粒子径分布測定装置『HELOS SYSTEM』(写真は『HELOS-KR』)トリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計『GCMS-TQ8030』高精細自動検査機『HR 3000』