メカトロニクス6月号2012年 page 56/60
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56 MECHATRONICS 2012.6 フラットパネル・ディスプレイの研究開発/製造技術に関する展示会である第22 回 ファインテック ジャパンが、東京ビッグサイトで開催された。 同展示会と併せて、第3回フィルムテック ジ....
56 MECHATRONICS 2012.6 フラットパネル・ディスプレイの研究開発/製造技術に関する展示会である第22 回 ファインテック ジャパンが、東京ビッグサイトで開催された。 同展示会と併せて、第3回フィルムテック ジャパン(高機能フィルム技術展)、第1回プラスチック ジャパン(高機能プラスチック展)も開催され、3展示会の来場者は47,528名に上った。■金属粒子の直接描画を可能とした 電子写真技術 (株)アフィットでは、金属粒子直接描画レーザプリンタを展示していた。 同社では、新電子写真技術として、金属粉体粒子の描画方法の開発に成功。各種、導電金属粉体のプリンタによる描画を可能とした。金属粉体は、銅粉、ニッケル粉、金粉、銀粉などに適応させることが可能で、さらに導電粉体であるナノカーボンなど粉体凝集サイズを適合させることで利用できる新電子写真技術となっており、応用例としては、微細回路配線パターンの形成や、半導体ウエハICへの電極形成、電熱ヒータ材料などのパターン形成、また、金属光沢印刷などへの適応もある。基本的には従来の電子写真技術と機能材料を利用するので、様々な分野への応用が比較的容易に行えるという。 版レス直接描画による製造コストの低減化、高効率製造システムの出現など、次世代型の描画システムとしての取り組みができる技術となっている。■低価格でありながら高性能を実現した UV 式ナノインプリン装置 SCIVAX(株)では、UV式ナノインプリント導入機『X100-U』を紹介していた。 ナノインプリント技術は、LEDや有機ELなどの光学素子をはじめとして電子デバイス、バイオデバイスなどの加工技術で、ナノインプリント導入機は、ナノインプリント成形のポテンシャルを判断する上で重要な役割を担うもの。本製品は、同社のXシリーズに新たに加わった装置で、低価格を実現しながらも、成形サイズ:□ 100mm、真空機構、UV LED 出力:20mW/cm2といった、上級機並みの機構を備える。再現性のある信頼性の高いデータを得ることができるコンパクトな装置となっている。■モジュール最終工程でむらの検出及び 補正を行う (株)日本マイクロニクスでは、大幅な歩留まりの改善とコスト削減を実現する、むら補正+最終品質検査装置を紹介していた。 本製品は、有機ELパネルの普及に伴う製造プロセス/材料などを起因として発生する『むら』の検出に対して、同社の検査技術に加えて(株)イクスの有するむら補正技術を融合、これによってモジュール最終工程でむらの検出及び補正を行う装置となっている。同製品の特徴としては、①輝度むらや色むらを補正、②材料/製造プロセス起因による不良の良品化、③バックライトのLED数量や選別工程の削減に有効、④拡散板、光拡散フィルムなどの削減、または安価品の使用も可能、⑤ むらを数値化し、品質判定が可能(SEMU値)、などとなっている。■幅広いラインアップを グローバルに展開 2012 年2 月1日をもって京セラのグループ会社の一員として事業を開始し、4 月1日に社名を変更した京セラディスプレイ(株)(旧・オプトレックス(株))も、京セラ(株)と共同で出展していた。 同社では今後、グローバルネットワークを活用し、中小型TFT 及びPassive LCD TP、高い視認性と高品質、高信頼性Display の専業メーカーとして成長していくとして、各種ラインアップを紹介。小型から中・大型まで展開するの他、新しいTFT液晶ディスプレイ中小型TFT、Passive液晶表示素子、高透過で高品質なタッチスイッチ/タッチパネル/ 積層技術などに関する展示を行っていた。■高いリアリティを実現する高精細1.9 mmピッチのLEDディスプレイパネル シリコンサイン・ジャパン合同会社では、高精細1.9mmピッチのLEDディスプレイパネルを展示していた。 165インチでフルHD(1,920× 1,080)を実現しており、多くの来場者が足を止めていた。主な特徴としては、①ピッチ1.9mmの高精細パネル、3 in 1 BLACK SMD LED 採用、②軽量アルミニウム、ファンレス設計、設置作業、運搬の効率化を実現、③最小視認距離:1m、④高効率、高機能LEDドライバIC 内蔵(同グループ シリコンコアテクノロジー社製)、高輝度1,500cd/m2、リフレッシュレート1,920Hz、広視野角160°、⑤プロフェッショナルユースに適する、などの点が挙げられるという。■マルチタッチが可能な、 投影型静電容量方式タッチパネル (株)ディ・エム・シーでは、投影型静電容量方式タッチパネルを展示していた。 高耐久性を実現し、5mm 厚カバーガラスの使用が可能。手袋入力もでき、標準品22インチまで対応が可能。高透過率/高分解能を実現しており、フラットデザインが可能となっている(カバーガラス使用時)。画像などの対象物の拡大縮小をはじめとしたジェスチャー動作はもとより、スクロールなどの動作を必要としたアプリケーションに適している。 この他、参考出品として、押し圧検知静電容量ソリューションを紹介していた。これは、押し圧を感知して太さが変わる、というソリューション。投影型静電容量の技術を用いて、Z軸(深さ方向)の認識が可能で、押し圧2 段階調整が可能となっている。誤作動が許されない産業用途に適しており、線の太さや色などを押し圧により変化させることができる他、押し圧によるグラフの上下移動、スイッチとして強弱での変化の確認、また、強く押すことでページをすばやくめくることや、地図/写真などを押し圧によって拡大させることができる。■すぐれた防汚性を発揮する ふっ素系化合物 ダイキン工業(株)では、タッチパネル表面への指紋付着低減剤など、多岐にわたるディスプレイ関連のふっ素材料を紹介していた。 オプツール『DAC-HP』は、特殊な構造を有するふっ素系化合物で、すぐれた汚れ付着防止性能及び除去性能を有しているためディスプレイ表面の防汚コーティングに最適となっている。特に、すぐれた指紋付着防止性を発揮するので、UV 硬化アクリルハードコート剤に添加するだけで基材表面にすぐれた指紋防汚性を付与することができる。簡単に添加でき、塗装工程の変更をせずに使用できる。 同展示会の次回開催は、2013年4月10日(水)~4月12日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて予定されている。第22回 ファインテック ジャパン(FPD 製造技術展)2012 年4 月11日(水)~4月13日(金)東京ビッグサイトリードエグジビションジャパン(株)■ 会 期■ 会 場■ 主 催UV 式ナノインプリント装置『X100-U』32 インチ投影型静電容量方式タッチパネルのデモ京セラディスプレイ(株)と京セラ(株)の共同出展ブース日本マイクロニクスのブースシリコンサイン・ジャパンのブースダイキン工業のブース金属粒子直接描画レーザプリンタ