メカトロニクス6月号2012年 page 52/60
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52 MECHATRONICS 2012.6《第38回》2 設計から始めよう(その36)2 設計からはじめよう(その37)図2-174 上向きプリズムシートに関する特許情報(その1)2-83)5.側射型照明装置(その20)(2)充実型側方照明( エ....
52 MECHATRONICS 2012.6《第38回》2 設計から始めよう(その36)2 設計からはじめよう(その37)図2-174 上向きプリズムシートに関する特許情報(その1)2-83)5.側射型照明装置(その20)(2)充実型側方照明( エッジライト) 方式(その21)⑮ 偏角シートⅲ 上向きプリズムシートの技術資料 プリズムシートは、充実型側方照明(エッジライト)方式にとって必須の部材である。導光板の放出光線束が60°以上にも著しく傾斜してしまうので、上方に配置されている液晶板を直接には照射してくれない。斜向した光線束を法線方向へ矯正させるのが、この偏角シートだ。 プリズムシートが出現する1980 年代前は、明るさと均一性を追求するため、散乱ガラスなどを透過して光源灯で照射していた。導光板による場合は、裏面を微細な凹凸で粗面形成し、またはV 字状断面溝筋の斜面角度に工夫を加え、あるいはV 字溝筋の平面形状を放物曲線状に湾曲させる、もしくはその導光空間を湾曲に変形させるなどの発案があった。その他に、多数の薄板を斜めに積層した導光板の構造も出現した。しかし、輝度むらや明るさを順調に改善するには到らなかった。 この当時、光の放出方向をプリズムパネルで制御して直射光の眩しさを減少させる技術が、米国特許2474317/1949 や4064433/1977 として発明されていた。その後に登場したのが、米国特許4542449/1983 年( 図2-174 ② )。3M 社が独占的実施権を取得してから、優良な製造技術が駆使され“上向きプリズムシート”の製品はバックライトに採択されて市場占有率を伸展させている。 これに追随してさまざまな技術が発明されている(図2-174)。この特許情報を時系列的にまたは確実性質的に精査してゆけば、研究開発に際し最も信頼ある技術文献として技術経営面にも計り知れない利得が得られるであろう。【参考文献】2-83)独立行政法人工業相有権情報・研修館「特許電子図書館(IPDL)」電子版