メカトロニクス5月号2012年

メカトロニクス5月号2012年 page 53/60

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概要:
MECHATRONICS 2012.5 5337出面ではn≒ 1.5 倍に、光線を偏角させ得る。斜面がわずかな凸面状の湾曲でも、反射光線束R の放出角は狭小して鋭くなる。同様の理屈で、斜面を凹面に変更すると放出角が拡大される(図2-1....

MECHATRONICS 2012.5 5337出面ではn≒ 1.5 倍に、光線を偏角させ得る。斜面がわずかな凸面状の湾曲でも、反射光線束R の放出角は狭小して鋭くなる。同様の理屈で、斜面を凹面に変更すると放出角が拡大される(図2-173)。どの程度の湾曲に変更すればよいのかは、試行錯誤の実験で決める。 プリズム斜面に複雑な形状を付与する着想が文献で見られるが、シートプリズムの微細な数十μmの斜面を加工修正するのは難儀であろう。それよりもこのように単純な湾曲面を採用したほうが得策である。 光偏角機能シートは、頂角Θがほぼ90°の上向きプリズムシートや頂角Θがほぼ60°の下向きプリズムシートが代表的な品種だ。この他に、15°から23°、25°、30°、40°、75°、90°、130°、140°、160°など種々の頂角Θを具備したシートが市販されている。放出光束に好みの形状を追求するとき、導光板の大きさ、厚さ、放出素子の特性等々に従って放出光線束の性質は微妙に異なるので、種々に試行するのが好ましい。このような場面でも基本の理解から逸脱しないように、錯誤に陥らないように、留意して推考する。【参考文献】2-82)三菱レイヨン「高輝度バックライトシステム」電子版2 設計からはじめよう(その36)図2‐170 下向きプリズムの偏角機能図2-171 プリズム頂角変化による放出光線束の挙動図2-172 プリズム頂角の差異による放出光線束の状況(プリズム片斜面のみ表示)図2-173 プリズム斜面を変形したときの放出光線束の変動