メカトロニクス4月号2012年 page 11/60
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MECHATRONICS 2012.4 11所 在 地:U R L:事業内容:埼玉県さいたま市北区http://www.science-inc.jp/省エネ/環境機器の製造販売、水処理/水エネルギー機器の製造販売、メンテナンス/サービス事業、など。サイエ....
MECHATRONICS 2012.4 11所 在 地:U R L:事業内容:埼玉県さいたま市北区http://www.science-inc.jp/省エネ/環境機器の製造販売、水処理/水エネルギー機器の製造販売、メンテナンス/サービス事業、など。サイエンス株式会社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ このようなヒートポンプ技術の蓄積により、さらなる高効率のヒートポンプの製品開発を行っています。 環境/省エネに対応する御社の製品に ついてお聞かせ下さい桑原:当社の排熱回収型ヒートポンプシステムは、“ecoマルチ・ヒーポン”という名称で販売を行っており、最新の製品としては、空冷式『AW-F』(写真2)、水冷式『WW-F』(写真3)、水冷式『WSR』(写真4)といった機種をラインアップしています。システムの特徴は、①ユニット当たりの容量を従来機の給湯能力10馬力40kWクラスから15馬力60kWクラスに容量アップ、② 7つの運転モードを採用(循環冷却+瞬間給湯同時運転/瞬間給湯単独運転/循環給湯昇温単独運転/循環冷却(冷房)単独運転/循環冷却+循環給湯昇温同時運転/循環加温(暖房)単独運転/デフロスト運転(AWタイプのみ)、③最大12 台連結制御可能で、台数制御やローテーション運転、循環ポンプやセンサ類までトータルで制御(オプションで遠隔監視、遠隔操作も可能)、④一般的に広く利用されているR-410A冷媒を採用し、機器効率とメンテナンス性を向上、⑤従来機と比較して設置面積を削減し、機器のリニューアルに最適、⑥新開発のデフロスト方式を採用することで、外部の熱を利用せず配管がシンプルで素早く霜を溶かすことが可能(空冷式)、⑦同時運転時の排熱回収(冷却側)温度が、従来機の35℃までが45℃まで可能になり、排熱回収可能温度域が拡がったことで高温排水利用が可能になり、用途が拡がる、⑧給湯昇温運転で貯湯タンクの60 ℃保温が可能(空冷式AWタイプ)になり、従来機より循環加温の温度が5℃上昇、などが挙げられます。 ろ過装置に関しては、浴槽容量1?15tまで対応し、中小規模の浴槽から大型施設に最適な自動逆洗式ろ過装置『逆先・リバーテック PRTシリーズ』の販売を行っています。このシステムの特徴は、①省スペース設計の従来システム(PRTシリーズ)よりさらにコンパクトになり(当社比2/3)、屋外にもそのまま設置でき、機械室を必要としない(1?5.5tケーシング付タイプ)、②ろ過材として吸着力の高い「アンスラサイト」と「当社オリジナル珪砂」を採用することで、高い浄化能力を発揮、③ろ過運転から逆洗運転まで集中制御による自動運転と、タッチパネルの採用で面倒な操作は必要ない、④耐蝕性、保温性に優れたFRP 製タンクをはじめ、配管や熱交換器などにも耐蝕性の高い材質を使用しているため、メンテナンス性にも優れる、⑤水道コストの削減だけでなく、水を再利用することで環境にも貢献、などの特徴が挙げられます。 また、弱酸性水の美肌効果と優れた除菌効果を併せもつ次世代型ろ過システム『サイエンス・スパ(業務用)DISシリーズ』の販売も行っています(写真6)。このシステムは、水を電気分解することにより作り出される電解酸性水を浴水に適量注入することで、弱酸性水の浴水を作り出す健康と美容に配慮したろ過システムです。浴水をまるごと化粧水に変えることで、汗や皮脂の分泌を整え、肌を引き締める美容効果(アストリンゼン効果)を得ることができます。さらに、塩水の電気分解によって優れた除菌効果をもつ次亜塩素酸を発生するため、レジオネラ菌や雑菌などを強力に抑止するといった特徴をもっており、業務用だけでなく、家庭用もラインアップしています。 今後の展開についてお聞かせ下さい桑原:当社は、国内においてようやく認知され始めた段階なので、まだまだ活躍できる市場も数多くあると思います。主力製品となる排熱回収型ヒートポンプシステムとろ過装置の市場開発もようやく一段落つきましたので、来期となる4月以降は国内の事業展開を積極的に進めていきます。 また、海外展開についても少しずつ進めていく予定です。ただ、当社が進出するということではなく、現地の企業と提携して製品開発から生産、営業、メンテナンスまでの一貫体制のノウハウを提供していくという形を考えています。現地の企業がその国で、当社のノウハウを活かして独自に事業展開を目指すということになります。すでに韓国の企業と話し合いを進めており、そのほかにも中国やベトナムの企業からも関心が寄せられています。 さらに、製品についても新たな研究開発を進めたいと考えていますが、まずは来期の国内における事業展開や海外展開の様子を見てからになると思います。 当社のような中小企業が完成品を世に出すことは、思っている以上に大変なことです。並大抵の苦労と費用だけでなく、世の中のタイミングやさらに運なども加わって初めて認めてもらえるような気がします。しかし、厳しいからといって諦めてしまえば、これからの日本のものづくりは衰退するばかりです。このような厳しい現実ですが、これからの日本のものづくりを担う若い方々には、“ 夢”と“ 信念”をもってチャレンジしていただきたいと考えています。途中であきらめずチャレンジし続けることが、必ず良い結果に繋がると私は信じています。また、良き仲間、良き理解者をもつことも成功の秘訣だと考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真2 『eco マルチ・ヒーポン(空冷式)AW-F』写真3 『eco マルチ・ヒーポン(水冷式)WW-F』写真5 『逆先・リバーテック PRT シリーズ』写真6 『サイエンス・スパ(業務用)DIS シリーズ』写真4 『eco マルチ・ヒーポン(水冷式)WSR』