メカトロニクス1月号2012年

メカトロニクス1月号2012年 page 50/60

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50 MECHATRONICS 2012.1日本産業洗浄協議会専務理事 相模環境リサーチセンター 所長 小田切 力日本経団連の地球温暖化問題への提言?「ポスト京都議定書の新たな国際枠組の構築に向けて」?【第118回】 2011年の地....

50 MECHATRONICS 2012.1日本産業洗浄協議会専務理事 相模環境リサーチセンター 所長 小田切 力日本経団連の地球温暖化問題への提言?「ポスト京都議定書の新たな国際枠組の構築に向けて」?【第118回】 2011年の地球温暖化問題に関する国際会議は、11月28日から12月9まで、第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP17)と第7回京都議定書締約国会合(MOP7)として、ダーバン(南アフリカ共和国)で開催される。 (社)日本経済団体連合会(以下“経団連”と略)はそれに先立ち、2011年9月15日、「ポスト京都議定書の新たな国際枠組みの構築に向けて」と題する提言を発表した1)。 本提言では、「2050年における温室効果ガス(GHG)の世界半減」という目標の実現するためには、先進国・新興国の区別なくすべての主要排出国が参加する「単一かつ公平な」国際枠組みを構築する必要があると指摘している。具体的には、コペンハーゲン合意の基本となっている「プレッジ・アンド・レビュー方式」が有効なアプローチだと指摘している。 また、低炭素社会の実現に向けては、BAT(既存の最先端の技術)の改善・普及、温室効果ガスの大幅削減を実現できる革新的技術の開発、二国間オフセット・メカニズムの推進などが不可欠と主張している。 以下で、その提言の主要部分を紹介する。■地球温暖化問題に関する経団連の意見発表 経団連は、地球温暖化問題の主要な国際会議に先だって、その都度今回のような提言を発表しており、その他にも折に触れて意見書を公表している。以下にその主要なものを紹介する(これらは、経団連のホームページを参照3))。・(社)日本経済団体連合会「エネルギー政策に関する第2 次提言」(2011 年11 月15 日)・(社)日本経済団体連合会 環境安全委員会地球環境部会/持続可能な発展に関する民間部門研究センター(CESPEDES):「COP16 における気候変動、エネルギー、経済成長に関する共同声明」(2010 年12月5 日)・(社)日本経済団体連合会:「地球温暖化防止に向け真に実効ある国際枠組を求める? COP16に対する期待?」(2010 年11 月16 日)・(社)日本経済団体連合会:「地球規模の低炭素社会の実現に向けて?地球温暖化政策に関する提言?」(2010 年9 月14 日)・「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ(環境大臣試案)に対する意見」(2010 年6 月30 日)・(社)日本経済団体連合会/日本商工会議所/(社)経済同友会:「地球温暖化対策基本法案に関する意見」(2010 年2 月23 日)・(社)日本経済団体連合会環境安全委員会地球環境部会:「“地球温暖化対策の基本法の制定に向けたメッセージ”」に対する意見(2009 年12 月28 日)・経団連を含む10ヵ国11団体:「COP15への期待“「経済界の代表による気候変動ラウンドテーブル”共同声明」(2009年12月17日・18日、於デンマーク・コペンハーゲン)・( 社) 日本経済団体連合会:「日本経団連 低炭素社会実行計画」(2009 年12月15 日)・(社)日本経済団体連合会/日本商工会議所:「ポスト京都議定書におけるわが国の中期目標について」(2009 年6 月8 日)・( 社) 日本経済団体連合会:「ポスト京都議定書におけるわが国の中期目標に関する意見」(2009 年5 月12 日)・(社)日本経済団体連合会:「ポスト京都議定書におけるわが国の中期目標に関する考え方」(2009 年2月17 日)・(社)日本経済団体連合会:「ポスト京都議定書の国際枠組に関する提言? COP14に向けた産業界の見解?」(2008 年11月18 日)■提言「「ポスト京都議定書の 新たな国際枠組の構築に向けて」以下に本提言の要点を紹介する(表1 に、同提言の目次を示す。)1.はじめに(問題意識) 日本はこれまで温室効果ガス排出削減に努力し着実に成果を挙げてきた。しかし、一部の限られた国の努力には限界がある。京都議定書は気候変動対策の具体的一歩として意義はあるものの、削減義務を負う国が限られ、議定書発効後も世界の温室効果ガスの排出量は増加している。「2050 年世界半減」目標の実現を目指し、すべての先進国と経済成長著しい新興国・途上国を含むあらゆる主要排出国が参加するような単一で公平な国際枠組みを構築する必要がある。2.合意すべき国際枠組の在り方 京都議定書の第一約束期間(2008 ?2012 年)で<写真>COP13の会場で配布した経団連のパンフレット2)<表1>「<提言>「ポスト京都議定書の新たな国際枠組の構築に向けて」目次1)