ブックタイトル実装技術7月号2021年特別編集版

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概要

実装技術7月号2021年特別編集版

32設計・解析・シミュレーション1 32   はじめに 2021 年2 月4日に、エレクトロニクス実装学会 検査技術委員会の公開研究会が初のオンラインで開催された。2020 年に実施した『実装基板の検査に関する実態調査報告』の結果報告というテーマで、実装部品の調査結果、基板検査の課題と課題解決策について研究結果を発表した(図1)。 今回はこの公開研究会の内容から、国内企業の実装部品のトレンドと検査の課題、不具合再発防止策について取り上げ、JTAGテスト(バウンダリスキャンテスト)を活用して、設計段階で高密度実装基板をどのようにテスト戦略を検討すべきかを紹介する。   実態調査にみる   実装基板の動向 実態調査のアンケートは、検査工程の状況と課題、設計や製造、経営に役立つ情報を発信するために行い、国内の自動車機器、産業機器、通信機器、映像機器、事務機器などの幅広い企業から回答があった。 前回は2007 年に実態調査が行われたが、2020年に13年ぶりに実態調査を実施した。この実態調査の結果から、実装部品の変化と実装基板検査の課題が見えてきた。 皆さまの製品の品質を向上するためには、製造時に「適切な検査」が行われて、「正しい不具合の情報が設計者にフィードバック」されることが重要になるが、今回の実態調査の結果から、基板と実装部品のトレンドと国内企業がどのような検査の課題をもち、不具合の再発防止に取り組んでいるか知ることができる。   チップ部品の微細化 はじめに、実態調査の中から、チップ部品のサイズに関する結果を図2に示す。 チップ部品のサイズについては、実に50 %を超える企業が1005サイズのチップ部品を使用していることが分かった。さらに驚いたことは、0603以下のチップ部品を使っている企業が47%もあったことである。部品の入手性とコストの影響により、チップ部品の微細化は私たちの想像以上に進んでいることが分かる。 チップサイズが小さくなると基板上の面積には余裕がで実態調査から考えるBGA基板の5つのテスト戦略アンドールシステムサポート(株) / 谷口 正純図1 検査技術委員会のオンライン公開研究会図2 実態調査結果 チップ部品の微細化