ブックタイトル実装技術7月号2021年特別編集版
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実装技術7月号2021年特別編集版
23製造業のDX:モノづくり現場でデータ利活用を促進するためのEDAツールの高度化と活用環境設計・解析・シミュレーション 2 コロナ禍が変えた「働き方改革」 COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大に伴い緊急事態宣言が発令され、大手企業を中心に多くの企業がテレワークへと移行した。EDAを使っている設計者も例外ではなく、自宅での設計を余儀なくされた。こうした状況を鑑み、図研は自宅でもツールが自由に使える新しい設計環境・ライセンス形態として「リモートワーク・アシスタント」を提供した。設計者のワークスタイルに応じて、場所を意識しないフレキシビリティとセキュリティを両立した環境での設計業務を可能にしている(図2)。 もともと働き方改革の一環として政府はテレワークを考えていたが、コロナ禍を受けて一気に追い風が吹いた形となった。ところで、働き方改革は本来の目的である生産性の向上につながったのだろうか? コロナ禍による緊急避難的なリモートワークは別として、働き方改革の目指すところは、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」、「育児や介護との両立など、働く人のニーズの多様化」への対応策である。単純に場所を替えるだけでは生産性は上がらないと思われるので、並行設計や役割分担を在宅ワーク間でも排他的に制御しながら高レスポンスで実現可能にしたり、設計の進捗管理を可視化したりするなど、生産性が上がる環境/オンラインでマネージメントできる環境に仕上げていく必要がある。EDAツールを提供する立場としては、設計者が新しい環境でストレスなく作業ができるように、自動化やAI技術などを活用した高度なツールへと仕上げる努力を継続している。(株)図研図2 想定するリモートワークの形態