ブックタイトル実装技術3月号2021年特別編集版
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実装技術3月号2021年特別編集版
341. はじめに 当社は、スクリーン印刷機の老舗企業として、PCB、ディスプレイ、太陽電池、チップ抵抗、MLCC、インダクタなど電子部品の印刷工程を通じて広義のPE 技術を牽引してきた。 2014 年には商用オフセット印刷機メーカーである(株)小森コーポレーションのグループ企業となった。小森コーポレーションは、商用オフセット印刷機の世界的なメーカーの一つである。高精度の印刷用シリンダの加工技術、高速での紙搬送技術などを有している。 皆さんが手に取る印刷物(雑誌、チラシ、DMなど)の多くは小森コーポレーションの印刷機により生産されている。本誌もその中に含まれている可能性が高い。 数多くある印刷物の中でも最高度の精度と品質が必要とされるのが、紙幣である。日本の紙幣はすべて小森の印刷機により印刷されていると言えば小森のもつ印刷技術の高さがお分かりいただけると思う(写真1)。 グループ会社化前から双方ともPE(プリンテッド・エレクトロニクス)に取り組んでいた。グループ会社化前にはライバル同士だったが、現在では技術を共有し、共同のプロジェクトチームを作って事業化展開、マーケティング、要素技術開発活動を行っている。 今回は、グラビアオフセット印刷技術を用いた世界最小のマイクロはんだボール搭載技術を開発したので紹介したいと思う(写真2)。2. はんだボール搭載法 はんだボール搭載法は、BGAソケットなどへのバンプ作成手法として従来から行われてきている。めっき法に比べて微細化では劣るものの、設備導入費が安い、廃液処理が不要、バンプ高さが一定、はんだの組成が自由に変えられるため低温化に有利などの理由からボール搭載法が選択されてきた。 我々はグラビアオフセット印刷法を取り入れることで微細化においてもめっき法に迫れる技術になるだろうと考えたわけである。 はんだボール搭載法において、印刷法が問題になるのには少し説明が要るかもしれない。 はんだボールを搭載するためにはまずはじめに、ボールの仮固定と電極およびボール表面の酸化被膜除去のため、基材側の電極にフラックスペーストを塗布する必要がある。 現在は、このフラックスペースト塗布工程をスクリーン印刷グラビアオフセット印刷による小径狭ピッチフラックスペースト印刷技術の開発(株)セリアコーポレーション写真1 枚葉オフセット印刷機 40インチ6色コータ付き『LithronGX640C advance』