ブックタイトル実装技術1月号2021年特別編集版
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実装技術1月号2021年特別編集版
31“手直し不要”を実現するはんだ付け専用ロボット【メイコー“真”理論3.0】はんだ関連技術5 本題に入る前にチェックシートを用意した。ロボット化をされている生産現場において該当する項目はいくつあるだろうか? ① 不良率、不良個所、不良内容がバラつく □ ② こて先の寿命が物足りない □ ③ タクトが物足りない □ ④ こて先クリーニングが複数回ある □ ⑤ プログラミング(ティーチング)が煩雑と感じる □ これらは冒頭に述べた不安定な品質を示唆する内容である。もし1項目でもあれば黄色信号である。仮に現状は問題がなくても不安定化のリスクが内在している。なぜなら、条件出しがうまくいっておらず、タイミングの悪いはんだ付けとなっている可能性が大きいからだ。 原因はロボットです! ~メイコーの独自性~ 本題としてメイコーと他社メーカーとの“違い”を解説してゆく。 ① 生い立ちとノウハウの違い (ロボットノウハウと手付ノウハウ) ② ロボットの違い1. 生い立ちとノウハウの違い メイコーはんだ付けロボット事業の立脚点として、35 年前にロボット独自設計品となる第1号機を発表した(LETHER-Ⅰ:旧名シアックエンジニアリング)。 しかし、スタートはロボットメーカーとしてではなく、メカトロ関連の設計・開発会社がルーツであった。つまり、ルーツであるメカトロ設計力をバックボーンとして、はんだ付けロボットを独自に設計・開発することができたのだ。 一方、当時のライバルメーカーは元々はんだごてメーカーでもあり、ロボットを設計開発するスタンスはとらなかった。そのため、汎用ロボットを調達して製品化するビジネスモデルを確立した。 次にノウハウ(開発コンセプト)という観点での違いを説明する。ここでロボットノウハウと手付けノウハウというキーワードが登場する。(1) ロボットノウハウ(メイコー) ロボットノウハウとは、その名の通り、ロボット動作の正確性や再現性をはんだ付けの自動化に活かすものである。 ロボットにはプログラム通りの動作(こてやはんだ送り)を繰返し実行できるメリットがある。そのため、ポイント間などでバラつくことはなく、このメリットをもちいて生産性や安定性へ寄与していくノウハウである。 つまり、メイコーは35 年前において世界で唯一ともいえる“ロボットノウハウ”を生み出し、現在まで一貫したコンセプトとしている。(2) 手付けノウハウ(他社メーカー) 一方、他社メーカーはロボットを用いていながらロボットノウハウに達していない。手付けのノウハウから抜け出せずにいる。前述の通り、手付けノウハウとは作業者の動作のバラツキを前提としたコンセプトである。 なぜ他社メーカーはロボットを用いていながら手付けノウハウを踏襲するのか? 理由はロボットの設計・開発に関わっていないため、ロボット化の本質に考えが至らないのである。 そして、手付けノウハウをロボットに当てはめることのデメリットが存在する。デメリットとは、はんだ付け性を悪化させて量産時の不安定化を招き、なおかつユーザーへコストアップを強いることである(図1)。(株)メイコー図1 メイコーと他社メーカーとの違い